母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

いのち菜の花

2024年02月01日 | 
食べるため買った葉
みどり瑞々しい葉から黄色い花が伸びる
菜の花はいのちかけた春の花
南の海辺の街は冬陽射し
気の早い菜の花が春を告げ始めても
北の海辺は哀しみ沈む

この花をじっと見つめると細長い
たおやかな私たちの国の島影その島の中にあるささやかな
営みのあった街街
雪に悶える哀しい家が浮かぶ

春を運ぶ黄色い花に
いのちの喜び悲しみは交差する
蜜の匂いする花に何の罪もないけれど
黄色い菜の花凍る如月

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新年 | トップ |  雪降りつむ »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

」カテゴリの最新記事