母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

花のむこう

2019年04月05日 | 
花の向こうに人は何を見る
空を埋める曙色の
桜の花に心があるなら
毎年やってくるにんげんの
心の騒ぎを花は 知るだろうか
老いた桜を 
若い桜を 
山蔭に咲く一本の桜を
人はいとおしむ
遠く去った日の数知れぬ想い出を
春を埋めることしの桜の花の
ひとひらひとひらに視て
彩度をいや増す短い季節
花の
いのちの語り
花の向こう

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