栗やキノコは摂取制限がなされているが、コメや果物は一定水準を下回っているか、未検出との報道がなされている。「一定水準」や「暫定基準値」の安全性の問題はさておき、「未検出」は放射性物質に汚染されていないこととイコールなのだろうか?全数調査ではなく、サンプリングによる調査の欠陥は、牛肉で証明されたとおり。もう一つ心配なのは、検査機器の精度。一般家庭にある体重計では、紙1枚の重さは測れない。放射線も、精密な機器でないと微量の放射線は計測不能だろう。大雑把な抽出調査で、粗い計測機器で測ったのでは、とても安心して口にできるものではない。児玉龍彦氏も、「内部被曝の真実」の中で、「ゲルマニウム半導体検知器で大量の農産物をスクリーニングするのはとても不可能である。」と記されている。精密で高速な計測機器の早急な開発が必要だろう。少なくとも、測った結果は、早急に公表すべきだろう。国民がパニックを起こすかもしれないなどの理由で公表しないのは国民に対する背信だろう。正確な数値を公表し、判断は消費者である国民に任せるというのがあるべき姿ではなかろうか。
写真は阿武隈川と荒川の合流地点付近。台風15号の影響で目一杯増水していた。河川敷のグランドは水底に沈んでいる。