映画「もののけ姫」では、人間は、自然への畏れを捨て、欲望のために、シシ神の森を壊した。
自然の理(ことわり)を無視し、破壊をやめなければ、天も地も苦しみのあまり、暴れだす。その巨大なエネルギーは、すべてを凌駕し、人間に襲いかかってくるのだ。
沖縄の聖地・辺野古のジュゴンは、ニライカナイの使者とも言われていた。
最初の選択が間違っていれば、間違った未来がやってきてしまう。
今の選択が、次の未来を左右する。未来は「今」なんだ、と思う。

沖縄本島北部で泳ぐジュゴン=2014年5月(防衛省提供)
★9月3日追記
以前より言われていましたが、辺野古移設はアメリカ側ではなく、日本の外務省・防衛省の「スイッチを入れたら止まらない」という執着のほうが強いのではないかと思います。
→びっくり「世界で最も多くのロビイストを米国で雇っているのは日本」
以下、コメント欄より教えていただきました。米・退役軍人らで作る平和団体が、辺野古移設と高江のヘリパッド建設に反対決議文を出しました。
(文はそのままですが、改行など少し編集しました)
★関連記事
「宝の海をまもりたい 沖縄・辺野古」いんやくのりこ著
辺野古の海にジュゴンの食み跡
自然の理(ことわり)を無視し、破壊をやめなければ、天も地も苦しみのあまり、暴れだす。その巨大なエネルギーは、すべてを凌駕し、人間に襲いかかってくるのだ。
沖縄の聖地・辺野古のジュゴンは、ニライカナイの使者とも言われていた。
最初の選択が間違っていれば、間違った未来がやってきてしまう。
今の選択が、次の未来を左右する。未来は「今」なんだ、と思う。

沖縄本島北部で泳ぐジュゴン=2014年5月(防衛省提供)
辺野古ジュゴン「姿消した」 移設調査の着手直後
東京新聞2016年8月28日
沖縄県名護市辺野古(へのこ)の沖合にすむ海獣ジュゴンが姿を消したのではないかと懸念する声が、地元で上がっている。防衛省が二〇一四年八月、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の辺野古移設に向けた海底ボーリング調査に着手した直後から、藻場の食べ跡が途絶えたためだ。有識者は工事が影響した可能性を指摘している。
ジュゴンは国内では主に南西諸島に生息する。成長した個体は五十頭に満たないとされ、環境省が〇七年、絶滅危惧種に指定した。ただ、辺野古が面する大浦湾では目撃例が絶えなかった。
ジュゴンが生息しているか知るための手掛かりとなるのが、海草の食べ跡だ。沖縄防衛局の一四年の調査では、大浦湾で四月から四カ月連続で見つかっていた食べ跡が、八月を境に確認できなくなった。日本自然保護協会によると今年の春も、以前は食べ跡があった藻場で、見つからなかった。
一四年八月からのボーリング調査に先立ち、工事区域を明示するためのブイ(浮標)の重りとして、コンクリートブロックを船から投下したのが原因との見方もある。
同協会の安部真理子主任は「物音に敏感なジュゴンが辺野古から逃げてしまったのでは。ジュゴンは豊かな海の象徴。工事関連の船舶はすべて引き揚げ、平穏な海に戻すべきだ」と強調した。
東京新聞2016年8月28日
沖縄県名護市辺野古(へのこ)の沖合にすむ海獣ジュゴンが姿を消したのではないかと懸念する声が、地元で上がっている。防衛省が二〇一四年八月、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の辺野古移設に向けた海底ボーリング調査に着手した直後から、藻場の食べ跡が途絶えたためだ。有識者は工事が影響した可能性を指摘している。
ジュゴンは国内では主に南西諸島に生息する。成長した個体は五十頭に満たないとされ、環境省が〇七年、絶滅危惧種に指定した。ただ、辺野古が面する大浦湾では目撃例が絶えなかった。
ジュゴンが生息しているか知るための手掛かりとなるのが、海草の食べ跡だ。沖縄防衛局の一四年の調査では、大浦湾で四月から四カ月連続で見つかっていた食べ跡が、八月を境に確認できなくなった。日本自然保護協会によると今年の春も、以前は食べ跡があった藻場で、見つからなかった。
一四年八月からのボーリング調査に先立ち、工事区域を明示するためのブイ(浮標)の重りとして、コンクリートブロックを船から投下したのが原因との見方もある。
同協会の安部真理子主任は「物音に敏感なジュゴンが辺野古から逃げてしまったのでは。ジュゴンは豊かな海の象徴。工事関連の船舶はすべて引き揚げ、平穏な海に戻すべきだ」と強調した。
★9月3日追記
以前より言われていましたが、辺野古移設はアメリカ側ではなく、日本の外務省・防衛省の「スイッチを入れたら止まらない」という執着のほうが強いのではないかと思います。
→びっくり「世界で最も多くのロビイストを米国で雇っているのは日本」
以下、コメント欄より教えていただきました。米・退役軍人らで作る平和団体が、辺野古移設と高江のヘリパッド建設に反対決議文を出しました。
(文はそのままですが、改行など少し編集しました)
米退役軍人団体、辺野古新基地に反対決議 「高江」中止も要求
(琉球新報2016年8月15日)
【バークレー=問山栄恵本紙ワシントン特派員】全米120の支部を持つ、退役軍人らでつくる平和団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」は13日の年次総会で、米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市辺野古の新基地建設計画の中止を求める決議案と、米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江周辺でのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)新設の中止を求める緊急決議案を全会一致で可決した。辺野古や高江に関する決議がVFPで可決されたのは1985年の設立以来初めて。
辺野古新基地に反対する決議文では、県知事や名護市長が反対していることを強調。新基地計画が「県民にさらなる屈辱を与え、壊滅的な環境災害を引き起こす」と指摘した。
その上で各支部に
(1)普天間第1海兵航空団の撤退
(2)新基地建設計画の撤回
(3)沖縄からのオスプレイの撤収
―の3点を地方議会などで決議するよう働き掛けることを求めている。
高江に関する決議文は、機動隊を導入しての日本政府の工事強行を「恥ずべき反民主的で差別的な行為だ」と非難し、米政府に同計画を放棄し、日本側に伝達するよう求めている。
総会では、沖縄の基地問題を巡る決議が可決されると会場からは歓迎する拍手が湧き上がった。
決議案を提案したVFP琉球沖縄国際支部(VFP―ROCK)のダグラス・ラミス代表(沖縄キリスト教学院大学大学院客員教授)は「全会一致に驚いた。沖縄への支援が広がっていることが実感できた。決議を生かして、米市議会などでの決議につなげ、建設計画を撤回に追い込みたい」と述べた。同支部準会員の真喜志好一氏は「VFPの政治力による支援が期待できる」と強調した。
決議可決を受け、VFPのマイケル・マクファーソン事務局長は「この決議が各支部でどのように取り扱われていくのかは、今後、見ていく必要がある」と指摘した。
沖縄支部の特設コーナーには、この日も多くの参加者が足を止め、関心を集めていた。13日までに新基地建設に反対する約100人分の署名が集まった。
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高江の工事中止要求の英文署名
(琉球新報2016年8月15日)
【バークレー=問山栄恵本紙ワシントン特派員】全米120の支部を持つ、退役軍人らでつくる平和団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」は13日の年次総会で、米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市辺野古の新基地建設計画の中止を求める決議案と、米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江周辺でのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)新設の中止を求める緊急決議案を全会一致で可決した。辺野古や高江に関する決議がVFPで可決されたのは1985年の設立以来初めて。
辺野古新基地に反対する決議文では、県知事や名護市長が反対していることを強調。新基地計画が「県民にさらなる屈辱を与え、壊滅的な環境災害を引き起こす」と指摘した。
その上で各支部に
(1)普天間第1海兵航空団の撤退
(2)新基地建設計画の撤回
(3)沖縄からのオスプレイの撤収
―の3点を地方議会などで決議するよう働き掛けることを求めている。
高江に関する決議文は、機動隊を導入しての日本政府の工事強行を「恥ずべき反民主的で差別的な行為だ」と非難し、米政府に同計画を放棄し、日本側に伝達するよう求めている。
総会では、沖縄の基地問題を巡る決議が可決されると会場からは歓迎する拍手が湧き上がった。
決議案を提案したVFP琉球沖縄国際支部(VFP―ROCK)のダグラス・ラミス代表(沖縄キリスト教学院大学大学院客員教授)は「全会一致に驚いた。沖縄への支援が広がっていることが実感できた。決議を生かして、米市議会などでの決議につなげ、建設計画を撤回に追い込みたい」と述べた。同支部準会員の真喜志好一氏は「VFPの政治力による支援が期待できる」と強調した。
決議可決を受け、VFPのマイケル・マクファーソン事務局長は「この決議が各支部でどのように取り扱われていくのかは、今後、見ていく必要がある」と指摘した。
沖縄支部の特設コーナーには、この日も多くの参加者が足を止め、関心を集めていた。13日までに新基地建設に反対する約100人分の署名が集まった。
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「宝の海をまもりたい 沖縄・辺野古」いんやくのりこ著
辺野古の海にジュゴンの食み跡
戦後は食糧難から食用にされ、いったんは激減したそうです。
漁師さんの何十年というのは、戦後しばらくしてからの、何十年位じゃないですか?
1990年頃には、絶滅したと考えられていたけれど、1997年頃、再び生息が確認されました。
(「宝の海を守りたい」いんやくのりこ著より)
船から見ると見えなくても、空から見ると、見えますよね。
写真は、防衛省のものですが、数年前もテレビ局がヘリから撮影していました。
餌となるアマモの食み跡がはっきり残っていますから、ここを餌場にしていたのだと思います。
沖縄には、ジュゴンにまつわる伝承も数多くあります。
沖縄の大宜味村のウンガミ(海神祭)では、海の神さは、ジュゴンに乗ってニライカナイからやってくると伝えられているそうです。
沖縄の問題基地問題って、辺野古だけでなく、高江もあるし
他にもたくさん。。。
原発も。。。なぜ、地震大国、火山大国、台風大国の日本に何十基も建設されてしまったのか。。。
(以前から何度もコメントしてますけれど・・・)
やっぱり、すべては、「エゴ」が原因なんでしょうね。
私たち一人一人が持つ小さなエゴが集合して、コントロール不能状態なのかも。。。
批判することも必要だけど、そこに留まらずに、批判するために使うエネルギーを、新しい理想の世界を創造するために、動き出すために使うほうが、効率がよいかも・・・という気がしてきています。
沖縄に関しては、どうしたら、いいのか、まだわかりません。
アメリカ国民に対してアピールして、アメリカ側から海外米軍基地の撤退するようにするのが一番スマートかな・・・とか。。。
実際、退役軍人の団体がNoを決議しています。
米退役軍人団体、辺野古新基地に反対決議 「高江」中止も要求
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-336162.html
「全会一致に驚いた。沖縄への支援が広がっていることが実感できた。決議を生かして、米市議会などでの決議につなげ、建設計画を撤回に追い込みたい」
高江の工事中止要求の英文署名もありますし・・・。
Stop the construction of helipads in the U.S. Marines' training center in Takae, Japan
https://www.change.org/p/the-national-diet-of-japan-stop-the-construction-of-helipads-in-the-u-s-marines-training-center-in-takae-japan
退役軍人の団体の記事、以前にも教えていただいて、記事にしようと思っていたのに、後手後手で、この記事に追記しました。
沖縄のことを思うと、本当にいたたまれない気持ちになります。
沖縄は基地のおかげで、たくさん傷つき、汚染されてきました。
人間だけでなく、ジュゴンの海ややんばるの森、もう、これ以上の破壊は止めて!と、たくさんの声なき声が聞こえてくるようですね。涙。
退役軍人の方々、早速、行動されています。
抗議に退役軍人らも参加 高江、機動隊100人が車両移動
https://t.co/zBVSNcwTsP
高江橋付近でVFPのメンバーはメインゲートの方角に向かって拡声器のマイクを握りしめ、英語で「あなたは人を殺したことがありますか。見たことがありますか。それを望んでいますか。私たちに兵士はいらない」と基地内にいる米兵に訴えた。
そして、この記事も。
「ここは沖縄の人の土地だ」元米兵ら基地撤去訴え 嘉手納ゲート前
https://t.co/1TTe28mACt
VFP全国組織理事、タラク・キャウフさん(71)は「米軍は沖縄を守るために駐留するというが、完璧なうそだ。多くの米国人は米政府が国外に基地を置くことを歓迎していない」と指摘した。
アフガニスタンとイラクの戦争に従軍したウィル・グリフィンさん(31)は「世界各地に米軍基地があるが、それぞれ反対運動がある。沖縄の闘いは孤独ではない」と市民を激励した。
世界中のいろいろな場所で、市民が一斉に同じことを言い、行動したら・・・世界は一瞬で変わるかも。。。
遠い未来の話じゃなくて、現実にしたいです。
沖縄の2紙は、頑張っていますね。
このような動きを、大手マスコミが伝えてくれないことが、残念です。
たった今、新記事として、アップさせていただきました。