虹色オリハルコン

命にエネルギーを与えるパワーの力

命からエネルギーを奪うフォースの力

どちらを選ぶかは自分次第

プーチン政権下で復権されつつある独裁者スターリン

2022年06月30日 | 社会のニュースを考える

戦争になれていくことは怖いことだ。
理不尽に罪のない民間人を殺す暴虐は許されるはずはないのに。
国連が何を言っても、世界が何をしても、一人の独裁者の気持ち一つで、独立国を侵略することが21世紀になっても、まかり通ってしまう現実が歯がゆくて悲しい。

かつて旧ソ連時代のスターリン政権下、「粛正」という名の恐怖による統治が行われていた。
鉄のカーテンの下で、言論の自由も奪われたあの時代に、ロシア人が懐かしさを感じるなら、とても怖いことだ。


ファシズムに再び覆われたロシア スターリン粛清史調べる団体の支部長語る 「ウクライナ侵攻が典型的な動き」:東京新聞 TOKYO Web

ファシズムに再び覆われたロシア スターリン粛清史調べる団体の支部長語る 「ウクライナ侵攻が典型的な動き」:東京新聞 TOKYO Web

旧ソ連の独裁者スターリンによる粛清の実態調査を続けるロシアの人権団体メモリアルのサンクトペテルブルク支部長イリーナ・フリーゲ氏が本紙取...

東京新聞 TOKYO Web 2022年6月28日

 

(以下、記事全文)

 旧ソ連の独裁者スターリンによる粛清の実態調査を続けるロシアの人権団体メモリアルのサンクトペテルブルク支部長イリーナ・フリーゲ氏が本紙取材に答え、「国内の恐怖政治と領土拡大を志向する『ファシズム』が再びロシアを覆っている」と指摘した。メモリアルはノーベル平和賞の候補にあがる一方、昨年末にはロシア最高裁から解散命令を受けるなど厳しい弾圧にさらされている。同氏の主な発言は以下の通り。


◆プーチン体制下で消された恐怖政治の「記憶」

 プーチン氏が大統領に就任した2000年以降、野党指導者や政権に批判的な記者の暗殺が相次いだ。いずれも誰が殺害を指示したかは明らかになっていない。こうした状況から「政権は国家の目標を達成するためなら人を殺す」との懸念が広がり、市民は体制批判を避けるようになった。

 現在のロシアで起きているこのような人権侵害は、スターリンの恐怖政治に由来する。プーチン氏はスターリンと同じく、「偉大なるロシア」を掲げて国家主義を復活させた。ウクライナ侵攻も典型的なファシズム的な動きだ。

 スターリンの恐怖政治の「記憶」はプーチン体制下で消し去られた。

1980年代後半のソ連改革期から新生ロシアが誕生した90年代にかけて、人々が粛清された近親者の名誉回復を求め、投獄された記録などの史料開示を訴えた。このころ、スターリンは(無実の市民を処刑した)犯罪者と認識されていた。ところがプーチン氏が「ナチス・ドイツに勝利したソ連」という側面を強調しつづける中で、戦時指導者としてのスターリンに光が当たり、粛清の歴史は脇に追いやられた。


◆ウクライナ危機で反体制運動活発化「スターリンの弾圧知りたい」 

 もうひとつ重要なのが粛清を語り継ぐことの難しさだ。「人民の敵」として何十年間も投獄された政治犯は、自分自身の意図や考えなどを社会に向けて釈明するすべがない。その子どもたちも親が処罰された事実を明かせば、進学や就職でハンディを背負う。弾圧とは市民から言葉を奪い、社会的に抹殺することだ。

 興味深いことに、ロシアがウクライナでクリミア併合や東部ドンバス地域への攻撃を始めた2014年から「スターリンに弾圧された父母らのことを詳しく知りたい」という問い合わせが相次いでいる。ウクライナ危機にともなって、ロシアでも反体制運動が活発化し、多数の市民が拘束されたことで、スターリン時代と現代を比較しようとする試みが盛んになった。

 プーチン政権はメモリアルを敵視し、昨年末に最高裁が解散命令を出した。明日にもこの支部に警察が訪れ、活動を阻止する可能性もある。


◆国民の7割 スターリンは「肯定的役割」

 ロシアでスターリンに対する肯定的な評価が増えている。ロシアの独立系調査機関レバダ・センターの2019年の調査によると、市民の7割がスターリンを「ロシア史において肯定的な役割を果たした」と評価した。一部の都市では、スターリンの胸像の設置なども進んでいる。
 ロシアメディアによると、08年ごろまではスターリンに対する評価は肯定と否定が拮抗していたが、ロシアがウクライナ南部クリミア半島を併合した翌年の15年から否定的評価は減少した。特に若年層ではスターリンを否定的にみる割合が低く、粛清など恐怖政治の実態が伝わっていないとみられる。
 旧ソ連の指導者スターリンは1930年代から政敵や知識人、市民を強制収容所に送り込んだ。39年にはナチス・ドイツと相互不可侵条約を締結し、ポーランドやモルドバなど東欧や沿バルト諸国を併合した。

ーーーーーーーーーーーーー


時の為政者に都合が悪ければ事実を消し去り、ことさら美化した歴史を上書きする。
過去には、歴史も勝者のものとして、勝者に都合の良いように書き換えられた「歴史」があっただろう。
しかし、まさか「21世紀にもなって、そんな前時代的なことが起こるなんて考えられない」と思っていたことが、いともたやすく起こってしまうなんて!

やはり、権力者の暴走を抑えるという、民主主義と三権分立、立憲主義の死守。次の世代に、過ちの歴史こそ繰り返さぬように正しく伝えていくこと。
今こそ大事にしたいと思ったことはない。


★関連記事
 ホロドモール 「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 酷暑6月、意識レベル863Pの枝... | トップ | 熱中症予防の特効薬「五苓散... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

社会のニュースを考える」カテゴリの最新記事