虹色オリハルコン

命にエネルギーを与えるパワーの力

命からエネルギーを奪うフォースの力

どちらを選ぶかは自分次第

「宝の海をまもりたい 沖縄・辺野古」いんやくのりこ著

2016年02月05日 | 沖縄で起こっていること
「サーカーの予言・資本主義は花火のように爆発する」を書いたラビ・バトラは、師・サーカーの言葉として、現代社会が行き詰まっている理由として、秩序と調和を保つスピリチュアル性がないがしろにされていること、唯一、反作用をもたらさない進歩とは、スピリチュアルを含めた進歩である、と言う意味合いのことを述べています。

続サーカーの予言・スピリチュアルについて

スピリチュアルとは何か、前世やオーラといったものを浮かべる人もいるかもしれないけれど、私は、人間は大いなる自然、大いなる宇宙の一部であり、その神聖さとつながっている神聖な存在であることを自覚すること、なのだと思う。





沖縄在住のいんやくのりこさんの新著「宝の海をまもりたい 沖縄・辺野古」を読みました。
著者は、「自分をえらんで生まれてきたよ」の「いんやくりお」くんのお母様でもあります。

読みながら、この本はいわゆる沖縄・辺野古レポートという役割とともに、もう一つの役割があると思いました。
それは、その土地柄ゆえに、沖縄は先駆けてスピリチュアル性の伴った進化が現在進行形で進行中であるのだと裏付けてくれる内容のもので、個人的に「やっぱり」と確認できたというか、とても共感できました。
なんとなく前から、そうではないかなとは思っていたのです。

翁長知事の信念の力強さの源泉はなんだろうとかねがね思っていたのですが、本を読んで、沖縄の人びとの願いはもちろんのこと、沖縄の祖霊や、土地の神様(=土地の持つエネルギー)、そして未来への持続を可能にする地球全体の命のつながりと共存するということ、それらが全部合わさった力強さが、そこにあるのだとあらためてわかったような気がします。

辺野古への基地移設が、地元の方たちの反対の中、国によって強行されようとしています。
アメリカの戦争に加担することや米軍による犯罪被害も含めて、もちろんこれ以上、沖縄に基地を作ってほしくないという社会的な問題もありますが、もう一つ大事な視点は、辺野古やその周囲は、沖縄の聖地として地元の方たちが大切にしてきた場所、とてもエネルギーのある場所である、ということです。

著者は、はじめて辺野古を訪れた時に、不思議な体験をされたそうです。以下プロローグより抜粋。


 水平線をぼんやり眺めていると、山のように大きな女の人が上半身までの姿をあらわして、こちらをじっと見ているのを感じました。
私はめんくらい、まばたきをしてまた眺めましたが、そのひとはまだそこにいました。そのひとは表情も変えず、黙って人間のすることを眺めていました。とても大きなお姿で、御髪は水平線まで長くたなびき、そのシルエットは富士のようになだらかな稜線を描いていました。
 そばにいた方に「ここは聖地なのですか」と尋ねると「そのようですね。県内だけでなく日本各地から神事をする人が祈りに来ますよ」とのことでした。辺野古をめぐるあれこれを調べてみようと思ったのは、この日のことがきっかけです。

(中略)

キャンプ・シュワブの沖では、ハーリーという海の神事が行われていました。浜はお社のある小島や御嶽(うたき)のある社に続いています。辺野古の海は生物多様性の宝庫で、その遺伝子資源からは画期的な新薬が作られる可能性があります。海の宝を守るように生息するジュゴンは、ニライカナイ(祖霊神が住まう海の彼方の異界)の使者とも伝えられています。

(中略)

御嶽(うたき)は、木立に囲まれた空間、泉、岩そのものを聖域とします。岡本太郎は神体も偶像もない御嶽のあり方に驚嘆し、「(なにもないことの)目眩」という言葉を残しました。


今の安倍政権のバックグラウンドに「日本会議」という組織があります。
この組織には、神社本庁が関わっていますが、ほんとうに見えないけれど「ある」ものがわかってらっしゃる方なら、きっとおわかりになるのでは?
もし伊勢神宮を更地にして、米軍の基地を作るといったら、それは絶対にしてはならないと、神社本庁の方は言われるはず。
同じことが、聖地である辺野古で行われようとしているのに、なぜ、その理不尽を止めようとしないのでしょう。
日々、神様と関わり、自然への畏怖心をもっていらっしゃる方々なら、きっとおわかりになると思います。


以下、出版社からのコメントより

 近代文明は、目に見えるもの、強いものを、追いかけてきました。地球環境に壊滅的ダメージを与えられる武力を手にしたいま、人類の精神性も科学技術の進歩に追いつかないかぎり、人類はいずれ他の種を巻き添えにして滅びるでしょう。(本文より)
ゲート前で座る女性たちは語ります。
「辺野古には社会の矛盾があらわになっています。それでも、ここにいる人たちは優しくて強い。人間にはまだ救いがあると感じます」(60歳代女性)
「安全保障関連法の強行採決や原発事故の核被害を思うと、海外移住も心をよぎります。(略)それでも、いまは逃げる時期ではない。沖縄でできることが、まだきっとあるはず。辺野古新基地建設がとまり、それをきっかけに日本が戦争に 向かう流れが変わることを、私は心から願っています」(40歳代女性)



こちらは、新聞広告より






もちろん、スピリチュアル性だけでなく、沖縄の現実(地元の人たち(ウチナンチュ)の生の声のレポート、琉球王国としての歴史、太平洋戦争末期国内唯一の民間人を巻き込んだ地上戦が行われ、戦後は長く米軍の統治下にあった歴史、基地の危険と土壌の汚染、翁長知事の誕生、生物多様性の辺野古など)を、たくさんの資料とともに、正面から伝える真摯な取材姿勢にも好感を持ちました。

著者はまた、最後には、以下のように書いています。

 沖縄を癒やしの島と呼ぶとき、青い海、青い空だけを指してそう言うなら、それは表層に過ぎません。沖縄のもっとも美しい富の一つは、心の目でしか見えません。「オール沖縄」「島ぐるみ」という表現は、政治的スローガンとして理解されるかぎり、まだ仮の姿と言えるでしょう。それは、亡くなった人たち、生まれようとしている人たち、山川草木、それらすべての声を聞いて、ともに生命を寿(ことほ)ごうという呼びかけです。
 その祈りは、大海に落ちた一滴がどこまでも波紋を広げるように――隔ての海でなく結びの海を通して――ヤマトゥにアジアに世界に、どこまでも広がっていくでしょう。とても旧くそして新しい文化のルネッサンスが大浦湾から始まることが、辺野古問題の核心にあるのではないでしょうか。


不思議の島沖縄には、不思議な事が起こります。それは、まるでサーカーの予言のように、進んでは後退しながらも、また進んでゆく。
スピリチュアルを伴った進化の過程とは、反作用の起こらない、調和と秩序を持った、持続可能な世界に帰結してゆく、その過程だと思います。
古くて新しい価値の創世が今、ここから始まっている予感がしました。



Cocco 「ジュゴンの見える丘」 大浦湾に帰ってきた2頭のジュゴン 辺野古で起こっていること



この歌が収録されたのは、2007年です。私がはじめて辺野古とジュゴンのことを知ったのも、2007年でした。
もしこれを見て、Coccoさんの心が伝わってくるとしたら、魂が共鳴してしまうからです。それは表層的な言葉や理屈ではなく、ただただ「命を守りたい」という「思い」への魂の共鳴です。


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4 コメント

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神聖な場所を汚すと… (tamariba)
2016-02-06 11:33:54
辺野古という場所がこんな神聖な場所とはお恥ずかしながら初めて知りました
確かに伊勢神宮にそんなことをしようとすると神社本庁が怒りますよね。
確か20年ほど前、アフガニスタンの仏教遺跡をタリバンが破壊したことがありますが辺野古移設はそれに匹敵する恐ろしい行為ということでしょうか?
神社本庁であることがと書いていらっしゃいますが憲法改正を神社本庁が支持していることでしょうか?
以前観光旅行で行った県内の某神社でそのようなスローガンを掲げた旗を見たことがあります。
政治音痴なので日本会議といってもピンとこないのですがどうしても神社で見たスローガンが気になったのでコメントしました
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tamaribaさんへ (金木犀)
2016-02-06 21:06:21
私も、いんやくのりこさんの著書で初めてわかりました
社会問題として取り扱うときには、マスコミもこういう部分は避けてしまうのかも・・。
もともと古い神社は、その土地の気のエネルギーを敏感な人が感じ取って、聖地として祀られてきたんじゃないかって思うのです。
伊勢神宮は、調べた中では日本の中で意識レベル的にも1番のパワースポットでしたが、
辺野古は、伊勢同様の高いパワーがありました。

>神社本庁であることがと書いていらっしゃいますが憲法改正を神社本庁が支持していることでしょうか?
以前観光旅行で行った県内の某神社でそのようなスローガンを掲げた旗を見たことがあります。

残念ですが、そういうことになりますね。
すべての神社がそういう考え方かどうかはわかりませんが、いくつかの神社は、櫻井よしこさんの写真を使った改憲ポスターを貼りだして、署名活動もしているようです。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/281360


「日本会議」については、下記の記事に書いてます
日本のマスコミにはあまり取り上げられませんが、海外メディアでは、警戒しています。

http://blog.goo.ne.jp/hanamiduki87/e/47e21adccc79f74165ecb4d3689b8d13

こちらのブログにも、詳しいですね
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/ec5fecbd148c1826d6b0f1238787c8d0
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ありがとうございます (tamariba)
2016-02-07 23:07:10
神社本庁の改憲賛成や日本会議のリンクありがとうございます。
そうです。県内の神社で見たのは憲法改正賛成1000万人署名という旗でした櫻井よしこさんのポスターは見ませんでしたが…
あと、雑誌に猫に癒される神社と紹介されていた京都の神社にはそのような物はありませんでした。
そこの神主さんにパワーがみなぎっているのかそれとも猫ちゃんたちにパワーがみなぎっていているのかはわかりませんが…
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tamaribaさんへ (金木犀)
2016-02-08 18:32:58
一概に、日本会議に所属しているから、皆同じ思考と決めつけてはいけないとは思いますが、
昔は、神社めぐりも好きだったから、余計に残念です。

>そこの神主さんにパワーがみなぎっているのかそれとも猫ちゃんたちにパワーがみなぎっていているのかは

自由を愛する猫さんたちと、ガッチンガッチンの日本会議とは、水と油ですわね。
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