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神奈川県、全面禁煙に

2008年04月17日 | 気になったニュース
【ニュース】神奈川県は15日、学校や病院だけでなくレストランや喫茶店、パチンコ店など不特定多数の人が集まる場所での喫煙を全面禁止する、全国初の「公共の施設における禁煙条例(仮称)」の素案を発表した。「県民を受動喫煙から守る」(松沢成文知事)のが目的。県は今月下旬からパブリックコメント(県民からの意見募集)を実施した上で条例案をまとめ、年度内の条例制定を目指す。《後略》(4月16日付日経朝刊より) 

 私は”大”のつくほどの嫌煙派だが、この条例の制定には少し首を傾げるところがある。
果たして実効性はあるのか?これをきっかけに喫煙習慣を止める人も多少出るかもしれないが、喫煙者はその多くがニコチン依存性なのだから殆どが喫煙を止められないはずだ。現状少なからぬ喫煙者が存在する以上、彼らの居場所も確保すべきだと思う。闇雲に禁止すれば必ずどこかで歪みが生じる。誰でも”抜け道”を考えるに決まっている。このような(荒療治とも言える?)条例で喫煙者を街から閉め出すより、未成年者への禁煙教育と喫煙者の禁煙治療に注力した方が、(長いスパンで見れば、確実に)喫煙による県民の健康被害を防げると思う。

 個人的にはお気に入りのカフェ(メニュー展開と窓から見える景色が気に入っている)が分煙とは名ばかりで、しかも圧倒的に喫煙コーナーが広いのが常々不満だったので、この条例が施行されれば、そのカフェもより寛げる空間になるだろうとの期待はある。しかし客の激減で店の経営が立ちゆかなくなって撤退となれば元も子もない。私としては分煙を徹底し、喫煙と禁煙のスペース配分をもっとフェアにしてくれたらOKだ。

 一方、地下街のハンバーガー店は数年前の改装で店の奥をガラスで仕切って喫煙コーナーとしていたが、昨年の改装では喫煙コーナーをなくして店内全面禁煙にしてしまった。元々健康志向の強い店なので喫煙は好ましくないとの判断が働いたのだろう。県の条例を先取りした形だ。店は相変わらず盛況だが、喫煙者はテイクアウトにしたり、他の喫煙可能な店(一度○ッカーズという店に入ったら、そこは喫煙者だらけだった!店内は煙が充満!)に移動したのか?

 今回の条例案で不思議なのは、パチンコ店まで全面禁煙の対象としていることだ。私の(勝手な)イメージでは、パチンコ愛好者と喫煙者は殆ど重なる。今回の条例素案に対し飲食業界の反発が強いとのことだが、条例が厳格に適用されて最も打撃を受けるのはパチンコ業界ではないのか?端から条例を守るようにも思えないけれど。

 この条例が素案のまま施行されでもしたら、居場所をなくした喫煙者の一部が粗暴化しそうな気がして不安だ。既に健康増進法で喫煙を禁止されているバス停でさえ、堂々と喫煙する人が後を絶たない現状なのだ。灰皿が撤去されたバス停には吸い殻が散乱している。条例は制定しても実効性に乏しければ存在しないに等しい。絵に描いた餅では意味がない。

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