はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

弱り目に祟り目のJALを見て思うこと

2007年02月27日 | 気になったニュース
JAL機長を逮捕=交際の客室乗務員宅に盗聴器(時事通信
JAL労組、無断で客室乗務員の容姿などの情報集め(毎日新聞



かつては”日本の翼”とも言われたJAL。
尾翼の、白地に赤の美しい鶴の意匠が象徴的だった。
そのJALが相次ぐ事故、顧客ニーズへの対応の遅れなどから
ライバルのANAに大きく水を開けられたどころか、
経営再建を迫られている(そう言えばこの10年、私も専らANA党。
多少価格が高くてもANAを選択してしまう。これはマイレージ
カードで取込まれてしまったことも大きい。)


さらに弱体化に追い打ちをかけるように続く不祥事報道。
敵に堀を埋められた戦国の城のように、
四方八方から攻められ、今やJALは満身創痍のように見える。

この何年か、この傾向が強いね。
一旦ほころびを見せたら、そこから容赦なく攻め込まれる。
ほころびの穴はアッ言う間に大きくなって、修復が困難となり、
鉄壁の牙城と思われていた大企業が次々と姿を消したり、
かろうじて生き残っても往時の力を失ってしまったり。

ほころびのきっかけは大抵内部リークらしい。
インターネットで瞬く間に内部情報が外部へ漏れる。
今、盛んに喧伝されている企業や官公庁の不祥事なんて、
突然降って湧いたことではなく、昔から慣行としてあったこと、
組織の中では不正として認識されていなかったことが、
内部リークとして明るみに出て、問題視されているだけ。
かつては非力だった個人が、インターネットという力を得て、
権力機構に風穴を開けているだけ(中にはファイル交換ソフト
使用で、期せずして情報が漏れることもあるようだけど)

何れにしても、これだけ内部リークが増えたということは、
組織で働く者の帰属意識が希薄になったことを意味するのだろう。

そうやって流出した情報がマスコミの格好の餌食になっている。
一度目を付けたら執拗に、他に不正はないか、ほころびはないか
と周囲を嗅ぎ回っているのだろうか?
ターゲットが倒れるまで、容赦しないのだろうか?
何だか、”いじめ”とそっくりだ。
相手が死ぬ(企業なら倒産)まで、執拗に、容赦なく攻撃する。

マスコミには権力の監視装置としての機能を期待しているけど、
マスコミ自身にも強大な力があって、その力の使い方次第では、
一般市民に対しても脅威になり得ることをマスコミは自覚して
取材活動を行っているのだろうか?

最近の一点集中砲火型の報道を見ていると怖い。

他人の粗探しばかりしていると心が荒むだろうなあ…
情報の送り手も、受け手も。
けっしてプラス思考&志向にはならないなあ…
社会全体を覆うギスギスとした空気、心の余裕のなさは、
こうしたことも原因なんだろうなあ…
それとも、これは正常化の為の一時的な痛みなのだろうか?
膿んだ患部をメスで切開して膿を押し出す時の痛みにも似て…

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