はるのほっぺ

備忘録です。仕事柄、政治の話題が中心です。

取り扱い注意「田中真紀子」

2007年05月26日 | 政治

 マスコミの前に田中真紀子が久しぶりに登場しました。
現在、田中真紀子は民主党系の会派に属してはいますが、本人が望むような活躍の場を小沢一郎代表や執行部から与えられていません。
元来が大人しくしていられる方ではありませんから、しびれを切らせて表舞台に現れた感じを受けています。
 そのために利用した相手は国民新党です。参院選の結果次第では、国民新党がキャスティングボートを握る可能性があり得ます。
田中真紀子自身は衆院ですから参院そのものにあまり影響力がありませんが、やはりその個性的なキャラクターが好きな有権者に対しては影響力があります。自らが持つ影響力を発揮するタイミングが、参院選を前にしたこの時期であると判断したのでしょう。
如何にして自分を高く売り込むかという嗅覚は天才的で、その才能はかつて小泉純一郎へ急接近し外務大臣ポストを得たことで実証済みです。

 また、国民新党の方も田中真紀子を利用したいところです。参院選で国民新党は比例区に複数名の公認候補者を擁立していますが、どの人物もあまり華がある感じはしません。
そこで全国的な知名度がある田中真紀子が、国民新党の応援をしてくれることを望んでいたはずです。双方ともに利害が一致した結果の会談だったと思います。
 「政治は1日1日生き物ですから。動きを見るからアンテナを高くして判断していきたい」とご本人が語っていたように、民主党が有利な展開になってきたら変節する可能性もあります。
今回の行動は、小沢一郎が自分に助けを求めにくるのを待っている気持ちの裏返しかもしれません。
一度、国民新党に浮気するそぶりをみせて、民主党執行部との距離を詰める作戦であったら大したものです。
 旧田中派や議員歴の長い国会議員たちは、田中真紀子は「表舞台に立ちたい女王様」と認識しているはずで、そのお守りたるや大変な労力になることは想像できると思います。
それでも田中真紀子を抱えるかどうか、民主党や国民新党も頭を悩ませているでしょう。

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社会保険庁を巡る駆け引き

2007年05月24日 | 政治
 社会保険庁の保険料納付記録の紛失や不明を巡る問題が、政局の中心になってきそうです。
民主党は「政府の怠慢」と攻撃態勢を整えようとしていますが、自民党・公明党の与党は、“救済措置に関する”議員立法で国民からの支持を得る方向に進むようです。
 昨年の10月に<ターゲットは「社会保険庁」>という記事を書きました。その一部を再掲載してみます。
~社保庁が引き起こした一連の不祥事の元凶は、職員の大多数が加入する労働組合の体質にあったと指摘する小冊子を作成するという作戦。郵政民営化と同じように、民主党の支持母体である労組に責任を転嫁する戦略に打って出るようです。~
 小沢一郎民主党代表自らが被害にあった人からの聞き取り調査に立ち会っていましたが、与党の救済策で被害にあっている人たちの年金に関しては決着がついていくことになりそうです。
あわてて飛び付いた民主党ですが、あっという間に肩すかしを食らい守るべき労働組合が丸裸にされそうです。
 この問題の本質は、社会保険庁の体質であることは間違いありません。もちろん野放図なことをさせていた政府・与党にも責任がありますが、年金制度の一本化への動きを再加速させることが、参院選挙の与党の公約に上がってくるかもしれません。


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「民主くん」が企画倒れになる前に!

2007年05月23日 | 政治

 小沢一郎民主党代表は何にも変わっていません。変わらない癖は「無断欠席」です。昨日の常任幹事会で、渡部恒三最高顧問が「何で党首が出ないのか説明がない」と批判していました。
もちろん、小沢一郎が地方行脚しているのは知りながらの発言ですから、党内にくすぶる不満の声を代弁した形です。
 一方、民主党の広報戦略に不満を抱く都市部の議員も沢山います。ところが、その議員たちが発表したのが下に貼り付けた「民主くん」です。

 朝日新聞<小沢代表より「民主くん」 民主地方議員がCM対案>という記事から「民主くん」考案者の声を抜粋してみます。
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CMキャラ「民主くん」
 東京都の都議や区議ら約10人が企画。党のCMは、帆船に乗る小沢氏が逆風に飛ばされる第1弾が不評で、格差是正を訴える第2弾CMも作った。地方議員のCMは待機児童問題や中小企業の倒産を取り上げ、「民主くん」をPRする。
 呼びかけ人の伊藤悠・都議は「党本部の批判をする人は党内に多いが、建設的な提案の方がより重要で、地方議員がアイデアを出す足掛かりとしたい」。親しみやすいキャラクターで若者層の支持拡大をねらうという。
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 親しみやすいキャラで支持拡大ができると思っていれば、考案した議員たちは有権者のことをあまりに舐めきっているのではないでしょうか。
このあたりにも民主党の地方組織の脆弱さを感じるのですが、東京の議員からというところにもミソがありそうです。
 民主党東京都連は参院選東京選挙区に2名の公認候補を抱えています。一人は現職の鈴木寛、もう1人は元都議の大河原雅子です。
現職の鈴木寛は、連合、官公労、宗教団体といった民主党支持団体の支援を受けていますが、大河原は無党派層ねらい。
大河原は東京・生活者ネットワークの代表を昨年まで務めていたことでも分かるように、都議時代にも民主党として議員活動をしてきたわけではありません。
 都連としては知名度の高い候補者を検討していたのですが、都知事選での候補者選びの迷走でも分かった通り、結局誰も口説けなかったのが現実です。そこで衆院選などで選挙協力をしてきていた生活者ネットワークの大河原を擁立することにしました。
しかし、あくまで大河原は生活者ネットでは有名ですが、無党派層にその名前が届くことはないのも現実です。
 こうした状況下での選挙ですから、話題性があり少しでも報道などで取りあげてもらえることを期待しての「民主くん」の登場でしょう。
関心のある有権者が民主党関連のサイトなどで確認してもらえれば御の字と言ったところです。
 まさか、小沢一郎が「民主くん」を了解するとは思えませんが、もしかすると不満分子のガス抜きのために採用するかもしれません。
 街中に「民主くん」のポスターが貼られたら、ちょっと退いてしまうはずの管理人です。企画倒れになりその姿が消される前に記録として取っておきます。


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机上の空論「多選の禁止」

2007年05月22日 | 政治

 首長選挙の多選禁止を法律で縛る考え方が出てきています。法解釈や改正の是非に関してはここでは述べず、多選が生まれた環境について考えてみたいと思います。
 都道府県知事では高知県の橋本大二郎知事が唯一5選、あとは4選が複数名です。石原慎太郎都知事が3選ですが、3期12年の間に自らの公約を実現するだけの能力が問われる時代になってきているような気がします。
あまりに長期間になってくると、行政、議会の緊張感は緩みますし、福島や宮崎であったような談合の温床も生まれてきます。
 多選となってくる原因に「継続」というものがあります。保守的と言い換えてもいいのですが、変化を望まないその背景に今まで築き上げてきた地域のルールを壊したくないという意識が働きます。
そこで継続を選ぶということは同じ人物を担ぎ続けることとなり、また路線の継続ということでは行政経験のある助役や部長級に後継指名する構図を作ろうとします。
 果たして「継続」が住民にとって最善であるのかは横に置かれて、ある一定の関係を持つ人たちの安定だけが最優先されます。
そうなれば知事や市長といった候補は、関係者の目にとまる人材しか選ばれなくなります。
これでは政治を志そうとする人の出現もありません。横浜市といった無党派層の多いところ以外ではなかなか首長への出番は回ってきません。
 じっと大人しくしていられる人物が知事や市長になっているケースが、全国的にみてまだまだ多いと思います。
そうした首長にはビジョンなどはあまりなく、仕事は職員任せにして議会との折衝程度が仕事になっていきます。
議会側も首長に頭を下げさせるためにいろいろな手練手管を繰り出し、思うがままに操ろうとするわけです。
こうしてもたれ合いの構図が出来あがり固い結束へとなります。またこの構図を作り上げることで、国会議員の先生方が複数回の当選を果たし大臣ポストを狙うことも出来るのです。もちろん、国から地方への予算獲得も可能になっていた訳です。
 20年から30年に渡ってこうした繰り返しをしてきたことを、法律で網をかけることで阻止しようとしてもどうしようもないと思います。
いきなり適任者を探すことになっても、人を潰すばかりで育ててきていないのですから無茶な話しです。
 多選の禁止を進めるならば地方分権をもっと進めて、これまで親分気取りで国会議員になっていた人たちは地方議員になることです。
そして、国会議員は経済財政、外交・安全保障、教育といった日本全体のことを考える場所にするべきです。
そうすれば参院選の前になって、あわてて「ふるさと納税」やら格差是正みたいな公約を作ったりせず、国家としてするべき施策の選択を有権者に提示することができるはずです。
 何でも最近は、代議士は当選したり落選したりするので、6年の任期がある参院議員が地方の陳情をもって各省庁に圧力をかけているようです。
いっそのこと、参院はそういった仕事だけをするようにしたらどうでしょう。わざわざ衆院で可決した法案を参院で審議・採決する時間が省け、コストダウンにもつながります。

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安易な「くら替え」に一言

2007年05月21日 | 政治

 昨日のサンプロの土井たか子が出演していました。社民党では参院選の比例代表候補にこの方を担ごうとしていましたが、本人が固辞したため話しは立ち消えになりました。
その代わりと言っては何ですが、東京の上原前国立市長が比例候補に決まったようです。
 政党だけが参院選に熱を上げていて、参院の存在意義が分からなくなってきたようです。
もともと管理人は参院不要論者ですが、毎日新聞の<
参院選:比例代表候補に衆院落選組の「くら替え」目立つ>にあるよう恥も外聞もなく返り咲きを狙う人たちのための選挙になってきています。
 「くら替え」組は13人。記事にあった政党別内訳は、民主党公認の8人が。国民新党からは自民党を追われた郵政造反組が4人。自民党からは郵政造反の復党組1人。
民主党の「くら替え」組に関しては以前に記事にしましたし、自民党の郵政造反の復党組に関しても記事を書きました。
 こうした「くら替え」組は衆院の小選挙区時代に地元後援会を築き上げています。おそらくどの人も最低でも6~7万票の組織を持っていて、あと14万票程度をいろいろなところからかき集めて20万票超えを狙っています。
 かき集めるとは言いながらあてがないのも事実。そこでここへ来て、なりふり構わぬお願い作戦を比例区候補者が展開しています。
管理人も驚いているのですが、13人のうちすでに4人の方から接近されています。接近されても人となりも分からないのでお会いしていません。
もちろん本人ばかりではなく支援者も含めてですが、「いったい誰から私のことを聞いたの?」と思うくらいなのです。
よくよく聞いてみれば、縁遠い人のそのまた友人から情報を得ているケースが大半です。
 「友達の友達はみな友達だ」というフレーズがありましたが、友達の友達という時点で本当は見ず知らずの状態です。
それでも堂々と選挙の支援を申し出てくる気が知れません。
 愚痴っぽいエントリになりました。お許し下さい。候補者が必死なのは分かりますが、この手の選挙制度はお終いにした方がいいと思います。

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