上海下町写真館2010

上海より半年ぶりに帰国しました。マイペースで故郷の風景や歴史などをご紹介します。

上海ライブ2013:旧上海四大百貨店(4)「大新公司」黄浦区南京東路

2013年12月21日 06時00分00秒 | 上海優秀歴史建築
1.西蔵中路の西側から見た旧「大新公司」建物。現在は上海第一百貨店が営業をしています。

2.南京東路の歩行者天国の入口北東角に立地します。



3.現在、西蔵中路の反対側には1993年に開業した「新世界商場」も営業しており、南京東路一番の好立地となっています。



4.1916年に「泥城浜」と呼ばれた運河が埋立てられ西蔵中路ができていましたが、租界の中心はまだ東だったのでしょうか正面玄関は東南の角にあります。


壁面には青島産黒色大理石が使用されているそうです。

5.現在はテナントにユニクロなども入店していますね。



6.1階は化粧品売り場などが並ぶ一般的な百貨店風景です。



7.南京東路側入り口には「大新公司」のプレートが掲示されています。



旧「大新公司」の歴史

地下一階地上九階建ての建築面積28000m2、8台の米国製エレベーターが設置されました。
四大百貨店の内、一番遅い1936年1月10日に開業しました。
開業後半月あまり、上海近郊の村々は言うに及ばす、江蘇省、浙江省の農民までが観光、ショッピングのため訪れ、門前は客で満ち溢れました。
売り場三階まである国内最初の自動エスカレーターが物珍しく、開業3日間は津波のように争って客が殺到し、止む無く金券付きの入場整理券を発行したそうです。

その頃、新聞の読者投稿欄の「大新公司の門前には<衣服ボロボロの貧民や田舎者、短いシャツやズボンの作業員や物売りは入場を制限する>と貼られている。」が発端となり、差別だと上海市民の激昂を買い問責運動にまで発展しました。
結局貼り紙を<衣服不潔、夏日に裸や裸足等の非文明、非衛生的な者の入場を規制する>と変え治まったそうです。
当時の大混乱ぶりが目に浮かびますね。

開業ほどなくして売り上げは四大百貨店の第二位に達したそうですが、新中国成立後も国内最大の百貨店の地位を保ちました。

撮影:CANON EOS5DIII + EF24-105mmF4 IS