kouheiのへそ曲がり日記

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「世間」に関する私的ノート6

2007-01-18 17:25:00 | 日記
「世間」論は、昨年9月に亡くなった阿部謹也氏が提唱したものであるが、ごく一部の賛同者を除いては、少なくとも学会からは無視されたかたちになっている。

なぜかと考えるに、日本の知識人にとって「世間」が恥部だからではなかろうか。
誰にも触れられたくない部分なのであろう。

だが一般の庶民には、相当新鮮な印象とともに受けとられ、あちこちから講演の依頼を受けたらしい。

僕はこう思う、すなわち阿部氏の「世間」論を面白いと思う者は、西欧的個人主義を尊しとし、そのように懸命に生きようとして、一度ならず「世間」から煮え湯を飲まされた経験をもつ、健気な魂の持ち主ではないか・・・と。

「世間」論を無視しつづける日本のエリートとは、建前として近代的言辞を弄しつつ本音としての「世間」道を歩み続ける、つまりダブル・スタンダードを生きつづける卑劣漢だと言えよう。(つづく)

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