資本主義者へ

学校とは、子供を幸せな大人にするところである。
断じて有能な企業戦士を養成するところではない。

社会主義が終わりつつある昨今だが、資本主義もまたそろそろダメになりかかっている。
つまり欧米も耐用年数が尽きようとしているのだ。

これからは、学校でインターパーソナルな共同体生活のコツを教えねばならぬ。
鬱陶しい人間関係をある程度まで我慢しなければならない。

若い頃安部公房が大好きで、彼の「反共同体主義」に夢中になっていた僕がこのようなことを言うのだから、よほどのことと思ってもらっていい。
＜絆＞という文字は「きずな」と読むが、「ほだし」とも読むのだ。
いささかの煩わしさを感じつつも、インターパーソナルなお付き合いもそつなくこなす大人にならなきゃな。

英語を社内公用語にしようとしている経営者の皆さん、金儲けもいいが、弱い立場の人々のことも少しは考えてください。
それが愛国心だよ。