1年ぶりに高槻市内の新名神高速道路の工事状況を見てきました。対象は淀川河川敷からJR京都線を越えた山裾までです。
まず、淀川河川敷部分を先に報告します。
付近のGoogle航空写真はこちら
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新名神が淀川を渡るあたりの淀川右岸一帯は「鵜殿のヨシ原」と呼ばれる一面のヨシ原が広がっています。
https://www.citybus.city.takatsuki.osaka.jp/kankou/detail/udononoyoshihara/
ヨシ原の維持管理のため、毎年2月中旬(2025年は2/16)に大規模なヨシ原焼きが地元の住民団体により実施されますが、現地での見物はできません。
https://www.city.takatsuki.osaka.jp/soshiki/57/81766.html
ここに自生しているヨシは雅楽の楽器「篳篥」(ひちりき)のリード部分に使われており、他地域のヨシでは代替できません。
しかし、この付近に新名神の橋脚を建設することは不可避のため、NEXCO西日本は2013年に「新名神高速道路 鵜殿ヨシ原の環境保全に関する検討会」を立ち上げ、2017年までに計9回の会合を開催しました。そして2025/3/7に8年ぶりに開催予定です。
https://corp.w-nexco.co.jp/activity/branch/kansai/shinmeishin/eco/eco01/
https://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/kansai/r7/0205/
2017/8/31に公開された「鵜殿ヨシ原の環境保全に関する今後の方針について」の資料の2ページ目の図によれば、篳篥用ヨシ採取エリアは完全に工事エリアから外し、上流側のつる性植物(外来種のナガエツルノゲイトウなど)が繁茂するエリアを流路に近い側の1基の工事用道路・資材ヤード・工事ヤードとしています。一方、堤防に近い側の1基はヨシやオギが繁茂するエリアに入っているため、まずこれらの根を含む表土を移設した後に、つる性植物群落部分からの掘削土を盛土し整備しています。
その2基の橋脚ですが、まだ完成には至っていないものの、かなりの高さまで工事が進んでいます。淀川の堤防上から見た様子。
(つづく)「その2」では、両橋脚のすぐ近くまで行った様子を報告します。