メメント・モリ

このブログでは司法試験関連の受験日記・講座・書評について色々掲載していきたいと思います。

問題集:択一問題集徹底比較

2004-09-10 19:20:43 | 司法試験:問題集
 早稲田セミナー択一問題集:セミナーから毎年発売される、前年度の択一答練の問題(全択を含む)を編集したものです。別名電話帳。各科目220問程度あったと記憶しています。体系別に並んでいるので、自分の苦手分野を潰すのに良いでしょう。模試を受ける費用が苦しい方は、まずこれで肩ならししましょう。書籍フェアを利用すれば思わぬ安値で買えることも。

 LEC択一の泉:これもセミナーと同じく、前年度の答練問題を編集したものです。したがって問題の質などは答練の比較と同じ結論になります。

 辰巳短答練習帳?:正式名称は確認できないのですが、辰巳も、オープン・総択を編集した問題集を2000年から2002年まで作っていました(現在は絶版のようです)。この問題集のいいところは、前二者と違い、60問形式で全5回分の問題が収録されており、自宅模試ができる点です(合推の目安もあり)。

 なお、3社とも共通して言えることは正答率10%以下の憲法、刑法の問題は解く必要がないということです。こういう問題を正解しなくても、余裕で50点以上とれるのですから、無理して手を広げる必要はありません。 
 ただ、民法は知識を増やしておいて損はないと考えるので(私見)私はよほどでない限り一応の復習をしていました。

答練:辰巳ローラー答案練習会

2004-09-10 09:54:28 | 司法試験:答練
 ローラー答練はLECのA型答練、早稲田の論文講座、伊藤塾の公開答練(?)と並んで、辰巳の最大級の論文答練です。
 「ローラー」とは重要論点をローラー作戦で網羅的に潰す、という意味ですが、問題自体は論点詰め込み型だけではありません。深い思考力を要するような問題もあります。

 他の予備校答練との大きな違いは、問題作成者が全員現役の弁護士で、しかも作成者が直々に講義をしてくださる点です。これにより、出題の意図がよくわかって、ライヴ講義の場合には質問することもできます。

 ただ、裏を返せば、作問が一人の弁護士に任されるために、彼らの司法試験観によって問題の難易度、傾向が大きく変化するという特徴もあります。
 特に、加藤・貞友・中島・上田先生あたりはかなり挑戦的な問題を作られる場合があります。(若手の弁護士は発言権が小さいのか、オーソドックスな「余り」の論点を使った問題しか作られません)加藤先生・貞友先生はいずれ別個に書かせていただきます。

 この「弁護士によって、問題の傾向や質が大きく異なること」がローラーの最大の特徴です。私はこういうペースを乱されるような問題傾向は好きだったので、ローラーは過去3回受けました。

 また、前年度のローラー答練とかぶる論点は出題されにくい傾向があるので、網羅的に潰したい方は前年度のローラー答練問題集を買えば、学習効果が高まるでしょう。

 レジュメの質や受講生のレベル、費用などは他の予備校と大差ありません。やや安いほうでしょうか。受講者数はおそらく1,2番目ではないでしょうか。正確な数字はわかりませんが、受講者は各回平均1000人前後です。

 なお、辰巳の答練で一番良いところは実施後1週間で答案が返ってくる点です(論予を除く)。期日をしっかり守ってくれるので、復習の予定が非常に立てやすいです。

 こんなところでしょうか。日曜答練についてはまた今度。

雑談:評価の方針について

2004-09-10 01:19:29 | 司法試験:雑談
 ブログを立ち上げて4,5日経ちました。コメントは少ないですが、司法試験最強リンク集にリンクしていただいてからはアクセスも伸び、多くの方に呼んでいただいているようで、うれしい限りです。
 
 この辺で司法試験関係の評価の方針を述べておきます。

 基本的には、私は紹介する講座・書籍を活用しようと考えていらっしゃる方にアドバイスするために書いているので、むやみに批判せず講座の良いところを挙げていこう、と考えています。 ただ、本や講師の指導を鵜呑みにして混乱を招いたり、誤った勉強をしたり、いらない挫折感を抱いたりしないように注意すべき点も指摘していきます。 

 評の中でさらに詳しく知りたいこと、あるいは不明な点があるかたはどんどんご質問ください。わかる範囲でお答えいたします。(ただ、講座の内容やカリキュラムの情報は各予備校にお問い合わせされるのが一番かと思われます。)

問題集:司法試験論文の森

2004-09-09 12:09:48 | 司法試験:問題集
 99年に発売されたLECの答練問題を集めた問題集です。攻めの答案と守りの答案の2種類が用意されていて、レベルに応じた勉強ができるのがウリとされています。

 巷ではやたらに評価が高いですが、それほど手放しで誉める本ではないと思います。

 まず、攻めの答案守りの答案とありますが、単純に攻めは記述の量・論点の量が多いだけで、守りはそれを削っただけの答案です。しかし、量や論点を多くすれば本番の点数が上がる、と考えている実力受験生・近時の合格者は皆無でしょう。

 本試験で、「攻める」というのは設問の問いと既存の知識を照らし合わせて、出題ポイントを見抜き、メリハリのある答案を書くことです。この場合一般的に量は少なくなります。その分、論点落としや「ズレる」危険が伴います。
 これに対して、「守る」というのはいまいち聞かれていることがわからなくて、とりあえず問題になりそうな定義趣旨論点などを答案に「置いてくる」ことを言います。この場合一般的に量は多くなります。

 LECが想定している攻め守りのイメージは、昭和時代の司法試験のイメージです。もっとも、現在でも、誰が見ても論点が明らかな問題もいくつか出題されますので、その場合にはLECの「森」のような攻め方になることがあります。

 また、「攻め」と称してあえて少数説にたつ答案がありますが、今更少数説の紹介で点が加算されるとは思いません。 さらに、「守っ」ているはずの答案に論理の飛躍があることもしばしば。
 そこで、理想は攻めの答案の要らない記述を削り、少数説を通説に置き換えてストックするのがいいかと思います。くれぐれも「守り」だけを読まないように。

 このように、ここまで論文の森を叩いてきましたが、その問題数、網羅性は他の予備校が出している問題集よりもはるかに良い(費用対効果が高い)ので、買って損はないと思います。ですが、あくまで二次的利用です。メインは過去問検討、通常答練あるいは予想答練の復習においた方がいいと思います。

問題集:早稲田セミナー論文講座問題集

2004-09-09 11:48:32 | 司法試験:問題集
 論文講座はセミナーの通常期の大型答練です。実際に受講して書いた事はないのですが、問題集は99年00年と使っていました。

 感想は、いたって普通でした。答案例があって解説があって、普通に知識の拡充に使えます。ただし、たまにやたら細かい出題がなされます。99年後期には商法で会計帳簿閲覧請求(293条の7)の条文解釈なんかが聞かれていました。

 内容とは全く関係ないのですが、レイアウトが古臭いと感じます。(早稲田の講座は全てそうなのですが)

答練:LEC択一ハイレベル編

2004-09-08 23:40:20 | 司法試験:答練
 択一答練の比較については既に書きました。今回はLECハイレベルの感想を詳しく述べます。

 内容のことは色々叩かれます。まずはそれを置いておいて、いいところをあげていきましょう。

 第一に、受講形態がフレキシブルであるという利点があります。朝、昼、晩と3回行われる本校もあります。これを利用して、2001年度などは、朝から辰巳で日曜答練を受けつつ、講義終了後LECへ直行して夜9時過ぎまで勉強する、という密度の濃いスケジュールをこなしていました。 これは時間を有効活用できてよかった。

 第二に、レジュメが2色ずりで読みやすい。しかも択一座談会というベテラン受験生と初学者の足のひっぱりあい・ひがみあいのような問題検討コーナーもあって適当な試験後の息抜きになるのも見逃せません。

 第三に、もっとも強調しておきたいのは、条件によって受講料がタダになる、ということです。この制度を使って、私は3年連続タダで答練が受けられました。浮いたお金で、他の良い講義を受講できました。

 さて、ここまではLECはいいことずくめのような気がするのですが、ただ1つの欠点は、内容が信用できない、ということです。今年は1,2問去年は3,4問没問が生じて「ごめんなさい」の講座割引券が配られました。しかもその後F択でもミスがあって、目も当てられない状況でした。

 ですから、予備校のミスに怒り心頭になり、その後の答練が安心して受けられない!というようなタイプの方にはLECはおすすめできません。
 特に、なにを信じていいかわからない初学者には百害あって一理なし、といえるでしょう(合推が全予備校中もっとも高いことも一因です)。

 と、LEC答練の内容の雑さ、質の悪さを批判するのは、至極全うな意見だといえます。
 しかし、翻って考えるに、本番では必ず良問が出されるのでしょうか?普段勉強してきたことがそのまま出るオーソドックスな出題でしょうか?  意味がわからない、或いはでたらめに難しい問題でペースを乱されるのは毎年予想されます。だから、LECの悪問で本試験の危機管理の練習をやるのです。

 さらに、択一合格常連者にとって一番恐ろしいのは己の慢心です。択一チキンレースなどといって、4月を過ぎてもろくに択一対策せず、結果一点差で落ちたりすれば、目も当てられません。その意味で、LECの変チクリンな問題を受けて合推を割ったり、30点台をとったりして、択一の恐怖を毎年思い出させる、という点でLECのハイレベルはうってつけといえます。


 このように、LECハイレベルは変則的な答練の活用を考えている方、或いは「答練なんて何でもいいわ」と投げやりな方にぴったりです。逆に択一を克服したい人が、その安さや便利さから他の答練を蹴ってまで受講するのは絶対に止めましょう。

講師:LEC岩崎茂雄講師

2004-09-08 21:56:36 | 司法試験:講師
 入門・論基礎と高野講師のお世話になっていた私ですが、刑訴だけは高野講師が選択していなかったので、岩崎講師の授業を受けました。その後も、択一早起き特訓や、本試験徹底解析講座など、単発の講義で何度か先生の授業を受けたことがあります。

 岩崎先生はその語り口が多くの受験生にとって聞きづらいからでしょうか、信者より、アンチの方が多いです。とくに高野講師から流れてきた受講生からは「授業が不親切」「わかりにくい」と不満が挙がります。
 特に論基礎の講義では高野講師と大きく違って、入門の復習は一切やらず、代わりに問題集を重点的に検討してゆくスタイルをとっていました。しかも、受講生に山のような予習を要求しました。私の受講した年に相当数のクレームが挙がったようで、なんと岩崎講師がそれについて説明した郵便を各受講生に送ったくらいです。

 その手紙を読んでみたのですが、岩崎講師は本当に論基礎受講だけで、本試験を戦えるだけの力を受験生につけさせようとしている、ということがわかりました。そのため、必死で勉強する人を相手にした授業をしていて、それについていけない人は仕方ない、との意見でした。

 かなり厳しいようですが、私はその後答練で四苦八苦するようになって、先生の言うことが正しいと感じられるようになりました。
 「所詮3%しか受からない試験なのだから、本当に合格する為の力を2年そこそこでつけるにはスパルタ式でないとだめ」というのはよくわかる気がします。確かに高野式では脱落はしなかったものの、実力は付かなかった。

 また、私のサイトにもリンクを張ってありますが、岩崎講師は文章を書かせると、あの弁舌がウソのように流暢に説明してくれます。
 他の予備校講師と違って、避けたりごまかしたりせず、本試験ではどういうことをすべきで、そのための勉強はどのようにすべきか、キチンとご自分の持論を展開してくださいます。


 でもやっぱり、あのしゃべりは合わない。何度居眠りしたことか。

テキスト:択一式受験六法(自由国民社)

2004-09-08 10:39:05 | 司法試験:テキスト
 初めて択一を受けた2000年、そのころ択一対策本で定評のあった択一式受験六法を買いました。

 しかし、この本は私にとっては非常に相性が悪かったです。
 まず、3段組のレイアウトが読みにくい。しかも、どこに何が書いてあるか、わかりにくくて知りたいところを調べにくい。1ヶ月ほど使って止めました。

 次の年は、LECの完択を使ったのですが、これがメチャメチャつかいやすい! プロヴィ主体だった私には、レジュメ形式の完択がよかったようです。
 ただ、内容はプロヴィを択一用に編集しただけなので、常にプロヴィ・C-BOOKを傍らに置いている人はあえて買う必要はないでしょう。

 余談になりますが、2000年は択一式受験六法の大改訂の年で、民法の発売が2月に延期されました。それを知って私は「だったら択一の民法対策は2月からにして、その分憲刑をやっておこう」とかんがえました。

 これがどれくらいアホか、択一を受験した人ならわかりますね。そのころ「民法は得点源にすべき」という合格者のアドバイスを聞いて私は「民法は簡単なのか」と勘違いしていました。
 実際には民法は事前の準備に一番手間がかかり、難しいが、その日の問題、体調によって点数が上下しないから「得点源」になりうる、という意味でのアドバイスなのに。

講座:LEC論文基礎力完成講座(高野講師・現伊藤塾)

2004-09-07 23:18:33 | 司法試験:講座
 入門講座を受けてからすぐ、論基礎を受講しました。この講座はプロヴィを補充しつつ、専用の問題集を使って論文試験の演習をする講座です。

 この当時は論文の恐ろしさなど知らずに、呑気に授業をうけていたのですが、幸いというか、なんというか講義もゆっくりでした。入門の復習が主体でしたから、予習なしに受講していたのです。 講師のやさしさにあぐらをかいていた者がいうのも滑稽ですが、もう少し厳しくてもいいんじゃないですか?

 その後、私はやりたい仕事があったため、一旦受験勉強を中断して、1年後から論基礎のテープを聞き始めました。リハビリが必要な私の頭にやさしい高野講師の授業でしたが、司法試験短期合格という観点からはこの講義はやさしすぎました。そのツケを半年後のローラー答練から払わされる羽目なりました。自業自得ですが。

 加えて、当時のプロヴィデンス問題集と過去問徹底解析の答案例の質の悪さも後々わかってきました。論証の体をなしていない、いわゆる評論文が多く混じっていました。
 私は、問題と解答をファイルして自分自身の問題集をつくっているのですが、そのファイルは常に融合と代謝を繰り返しています。そこには論文の森は何問かあっても、プロヴィ問題集は民法以外ありません。

 もう5年以上前の講義なのでもちろん内容の改善はなされているとは思います。しかし、40万円以上払った分の価値は感じられなかったのが率直な感想です。

答練:択一模試 各予備校徹底比較(LEC・セミナー・辰巳)

2004-09-07 11:55:52 | 司法試験:答練
 勉強1年目から問題演習中心だった私は、年明けからの択一模試は、LECハイレベル・セミナー択一実践コース・辰巳短答オープンと主要なものは一通り受けました。

 ただ、最近2年はセミナー・辰巳は資料として数回分を解いているだけですから、全回出席のLECよりリサーチは甘いことをご了承ください。

 よく「どこが一番いいのか」という議論がされていますが、これはその年の予備校スタッフの個性に結構左右されるので、その年になるまでわからない、というのが答えです。ただ、各予備校で傾向はあります。

 まず、辰巳が一番良くも悪くもオーソドックスです。難度が一定していて、出題ミスは少ないです。択一に苦手意識がある合格経験者や、未合格者の方は辰巳の手堅い模試を受けるのがいいと思います。

 次に、早稲田セミナーは4,5年前は一番人気があったのですが、最近は質の低下がひどかったです。判例の解説にある細かい知識を個数で聞いたり、穴埋めを全部しなくても解けたり(本試験のように頭を使って省略するのでなく、前から埋めていっても解けるのです)、あまりいい印象がないです。

 さらに、LECは合格したら返金してくれたり、連続合格者はタダだったり、費用の面でやさしいですが、難易度が無駄に高いことがあります。やたら穴埋めさせたり、個数を連発したり、初学者の方は手を出さないほうがいいでしょう。(ハイレベルに関しては4年連続で受けているので、また今度詳しく書きます)

 結論を言うと、安定感、難易度の点で 辰巳>セミナー>LECとなります。択一に全く自信がない人は辰巳にしたほうがいいでしょう。 ただ、論文模試ほど、各予備校に差があるわけではないですから、交通の便を考えて自分に無理なく通える方を優先しましょう。

 なお、個人的には択一模試は通信なら受ける必要は全くないと思います。3時間半教室にこもって、他の受験生との緊張感の下で時間管理能力をつけるために模試を受けるのですから、自宅でタラタラ解くのは意味ないです。会場受験できないなら、市販の問題集で十分です。択一の予備校問題は論文と違って、焼き直しが殆どですから。
 

講座:LEC C型答練

2004-09-07 00:58:40 | 司法試験:答練
 LECの入門講座にパックでついてきた、初級者用答練です。各回1問の基本問題を前週に予習させた上で書かせるという非常にやさしい形式になっています。おそらく、論文に対する「とっつきやすさ」を印象付ける目的なのでしょう。

 しかし、後々、各予備校の主要答練や予想答練を受ける段階になると「あの頃は、なんてかったるい勉強をしていたのか」と気付かされます。ブロック丸出しの出題はまるで実戦的ではないのです。

 とはいえ、初期段階から論文に触れるということは非常に重要だと思います。その意味で「論文らしきものを何通か書いた」という既成事実ができるという点のみにおいてC答練の意味があったといえるでしょう。ただ、これは自分ひとりでも十分可能な作業です。勉強になる、という意味では自分で「読みやすいな」と判断した優秀答案を写経するほうがよっぽどよいです。

 C答練が悪い、ということをいいたかったのではありません。この時期の答練としてはこういう内容にするしかないのでしょう。私はこの手のベーシックな答練は学習効果が小さいのかな、と考えているに過ぎません。「どうしても、強制されないと答案が書けない」という人以外はあえて(お金を払って)受講する必要はないのではないでしょうか。

テキスト:プロヴィデンステキスト(LEC入門講座教材編) C-BOOK

2004-09-07 00:45:08 | 司法試験:テキスト
 入門講座のテキストはプロヴィでした。バインダー形式のテキストで、講座がレベルアップするにしたがって補充していく、という斬新なものでした。

 しかし、いかんせんバインダーが重い!2冊もって登校するときには腰がもげそうになります。また、量的にもシケタイなどと比べたらかなり多いので、読むだけで相当の時間がかかります。

 そのせいか、高野講師は科目が進むにしたがって、補助レジュメ主体の講義になり、プロヴィは参考書としての扱いになってしまいました。

 内容的な話をすると、とにかく主要論点を網羅することに命をかけている本なので、どうでもいい論点も論証ブロックとして囲んであったりして、勉強量が無駄に増える危険があります。(もしくは、多すぎて挫折する危険があります)。 

 入門講座をいいかげんに受けていた私は、この「内容の振り分け」がいまいちわからず、受験後2年間このテキストそっちのけで問題をひたすら解く、という勉強にシフトしました。しかし、この勉強法は一定程度実力を付けるのには効果がありましたが、まもなく頭打ちになり、択一試験も1、2点差で落ちるということを2年繰り返しました。

 そこで、択一の弱点補強に加えて、プロヴィの内容をしっかり理解する、という勉強法を確立してからやっと択一を突破することができました。ここでの「内容のふりわけ」は講師からの指摘ではなく、自分で数多くの論文・択一問題を検討して行いました。入門・論基礎をマジメに受けていればこんな遠回りをしなくてよかったのですが。

 絶対にプロヴィ(C-BOOK)でなければいけない、ということはありませんが、シケタイと比べた場合、私にはプロヴィが合っていました。シケタイが文章形式主体で内容が薄めなのに対して、プロヴィ・C-BOOKは表・まとめノート形式で一覧性に長けているので重要情報を漏れなく確認するにはうってつけでした。(逆に、文章形式でないと読む気がしない人は、シケタイが合っているでしょう。ただ、勉強が進むにしたがって補充すべき箇所が多々あるでしょうが。)

 というわけで、プロヴィデンス・C-BOOKは網羅性という点で他の書を圧倒する長所がありますが、その形式には個人的な相性があります。メインテキスト、或いは参考書として検討されるかたは、一度、図書館・書店などで確認されてはいかがでしょうか。

 (なお、プロヴィ・C-BOOKに愛着のある私は、この夏休みにこれらをより使いやすく、実戦的に使うためにガイド本を作成しました。興味のある方はブックマークからご覧ください。)

 

講座:LEC司法試験入門講座(高野講師・現伊藤塾) 講義編

2004-09-06 00:17:07 | 司法試験:講座
 -「おじさん、このあんぱんちょうだい」 「あいよ」(民法より) 

 90年代の後半に、当時文学部の3年だった私はLECの入門講座を受講することを決めました。理由は通学途中にあるのが当時LECだけだったのと、高野講師の語り口がききやすかったからです。

 この講座は当時30万円以上しましたが(C答練込み)、その価値はあったと思います。普通に読んだだけでは全く興味の湧かない法律について、講師が具体例を交えて丁寧に解説してくれたからです。

 ただ、民法の後半及び訴訟法の領域に入るとかなり早足な進行になり、説明はよどみないのですが、頭には全く残らないという、印象の薄い授業になりました。別名「高野超特急」といわれるように、高野先生は後半時間不足になる癖があるようです。そのせいにしてはいけませんが、各科目の後半部分には苦手意識が生じました。

 LECに限らず、予備校の授業ではあえて説明しづらい箇所は意図的に避ける場合が多く見受けられます。これは商品としての講義の「見栄え」を考えればしょうがないことなのかも知れませんが、後々、受験生に見透かされるのですから、何とかして欲しいところです。


ブログ始めました。

2004-09-05 23:28:39 | 司法試験:雑談
 みなさん、はじめまして。私は20歳台(男)の司法試験受験生:GMというものです。受験回数は5回、論文は3回で今は発表待ちです。 

 この試験には結構なお金と時間と労力を費やしました。しかし、最近は撤退を考えているので、現行受験生の方に有益な情報を開示しようと考えてます。
 不定期になりますが、今まで受けた講座、使った参考書の感想などを掲載していきます。レスがあればやる気のでるタイプなので、できたらコメントをおねがいします。