最近は、天候もすっかり夏らしくなってきました。来週は論文本試験ですね。
今のうちに去年の状況や注意点をお知らせしておきます。なお、今回は勉強内容については書きません。答案作成上の注意点や、この一週間の勉強方法については、ほかの受験生や体験記にたくさん紹介されています。(もし、質問があれば、コメントしてください)
・9時~5時の間2日連続して受験し、一日6時間も答案を書き続けること
これは、あの温度と緊張感も加味すれば非常に過酷な状況です。普段ならやらない読み違い、判断ミスもこのような状況では起こりうる事態です。したがって、「いかに自分の環境をリラックスできるものに整えるか」が重要です。これは、勉強の準備に忙しい受験生が意外と怠ってしまうことです。そこで、以下にはそのための具体的方策を紹介します。
1 暑さ・寒さ対策
暑いと頭がぼーっとしてくるので、涼をとるのは重要です。そこで、飲み物は当然ですが、体や頭を冷やすグッズ(冷えピタ・冷えるカイロ)も薬局で購入して行きましょう。頭に巻きたいけど恥ずかしいひとは、カムフラージュのタオル・バンダナを忘れずに。
また、意外と教室内は冷房が効きすぎの場合も多々あります。しかも「ゆるめてください」と言っても「中央制御なのでできません」と融通が全く利きません(経験済み)。したがって、体温調整のため、長袖のシャツ、あるいはカーディガンなどは必携です。
さらに、汗で座席と尻の間が気持ち悪くなりやすい(特にビニール・木のいす)ので、気になる人はバスタオルを持って行ってもいいでしょう。私はタオルに加え、自前の座布団を持って行きました。
2 栄養ドリンク
スタミナ補給のために、栄養ドリンクをもっていくのは悪いことではありません。しかし、普段ドリンクを飲まない人が、この機会だから、と無理に飲んだり、普段より値の張るドリンクを持って行くのは危険です。場の緊張と相まって、元気を通り越して頭が暴走する危険があるからです(これも経験済み)。絶対にドリンクは事前に試してから使いましょう。
3 休憩時間の過ごし方
大多数の受験生はレジュメや六法を一心不乱に読んでいます。そのような状況では自分が取り残される気がして焦って勉強してしまいがちです。しかし、私個人の経験からすれば休憩時間はずーっと「休憩」する方がいい結果がでます。
冒頭にも述べたように、一日6時間も頭をフル回転させる2日間の試験なのです。だから、よけいな思考力を休憩時間に使うべきではありません。また、30分そこらで確認したり暗記した知識で論文試験の結果が劇的に変わる訳はありません。そんな小さな知識の多寡で結果が左右されるなら、それまでの勉強が悪い。皆さんはそんな勉強はしていないはずです。それよりも、頭の疲れで読み違いなどのミスを誘発するほうがよっぽど危険です。
ですから、私は休憩時間は音楽を聴いたり、漫画を読んだりして緊張と疲れをほぐしていました。
ただ、性格的に勉強していた方が落ち着くという方もいらっしゃるでしょう。その方はご自分のペースでかまわないと思います。要は「周りの雰囲気に流されて、やりたくないことをやらないこと」。
4 緊張対策
いままで、択一になかなか通らず、論文に多大な期待をもって挑んでいる方、今年を最後と心に決めて、並々ならぬ決意を背負っている方など、いろいろいらっしゃると思います。本当に受験生一人一人にドラマがあって、皆さん一所懸命に努力を重ねて、ここへ来ています。
ですから、緊張するのは仕方ありません。「緊張しすぎて答案が書けなかったらどうしよう」という不安も当然生じます。しかし、いったん試験が始まってしまえば「2時間頭真っ白」という状況はあり得ません。緊張は最初のすこしだけで、あとは答案作成に忙しくてそんなことは忘れてしまいます。大丈夫です。ただ、「はじめの部分に緊張によるミスがある可能性」を考慮して、ある程度時間が経過して冷静になった状態で、はじめの部分を見直せればなおよいです。
それと、終了5分前(10分前?)には「あと5分です」というアナウンスがあります。知らない人はびっくりして頭が真っ白になる危険がある(これまた経験済み)ので、あらかじめ知っておきましょう。
最後に、水を差すわけではありませんが、皆さんが受験するのは、法曹という職業の就職試験の一部にすぎないのであって、その結果は皆さんの長い長い人生のほんの少しの出来事にすぎません。今はそれについてすべてを賭けているから、7月の2日間に異常な緊張と執着を持つのですが、世間一般からすればたいしたことではありません。(昔、行きつけの美容院の兄さんに、「今年も司法試験落ちたんです」と苦渋の思いで報告したら、「ふーん」と流されてしまい、拍子抜けした思い出があります)。
ここまで来たら、開き直ってしまうことが大事です。今は最高に苦しいでしょうが、この2日を過ぎれば、あとは長い長い夏休みが待っています!
できれば、「ひと仕事終わらせてくるか!」という軽い心持ちで乗り切ってください。 GM
今のうちに去年の状況や注意点をお知らせしておきます。なお、今回は勉強内容については書きません。答案作成上の注意点や、この一週間の勉強方法については、ほかの受験生や体験記にたくさん紹介されています。(もし、質問があれば、コメントしてください)
・9時~5時の間2日連続して受験し、一日6時間も答案を書き続けること
これは、あの温度と緊張感も加味すれば非常に過酷な状況です。普段ならやらない読み違い、判断ミスもこのような状況では起こりうる事態です。したがって、「いかに自分の環境をリラックスできるものに整えるか」が重要です。これは、勉強の準備に忙しい受験生が意外と怠ってしまうことです。そこで、以下にはそのための具体的方策を紹介します。
1 暑さ・寒さ対策
暑いと頭がぼーっとしてくるので、涼をとるのは重要です。そこで、飲み物は当然ですが、体や頭を冷やすグッズ(冷えピタ・冷えるカイロ)も薬局で購入して行きましょう。頭に巻きたいけど恥ずかしいひとは、カムフラージュのタオル・バンダナを忘れずに。
また、意外と教室内は冷房が効きすぎの場合も多々あります。しかも「ゆるめてください」と言っても「中央制御なのでできません」と融通が全く利きません(経験済み)。したがって、体温調整のため、長袖のシャツ、あるいはカーディガンなどは必携です。
さらに、汗で座席と尻の間が気持ち悪くなりやすい(特にビニール・木のいす)ので、気になる人はバスタオルを持って行ってもいいでしょう。私はタオルに加え、自前の座布団を持って行きました。
2 栄養ドリンク
スタミナ補給のために、栄養ドリンクをもっていくのは悪いことではありません。しかし、普段ドリンクを飲まない人が、この機会だから、と無理に飲んだり、普段より値の張るドリンクを持って行くのは危険です。場の緊張と相まって、元気を通り越して頭が暴走する危険があるからです(これも経験済み)。絶対にドリンクは事前に試してから使いましょう。
3 休憩時間の過ごし方
大多数の受験生はレジュメや六法を一心不乱に読んでいます。そのような状況では自分が取り残される気がして焦って勉強してしまいがちです。しかし、私個人の経験からすれば休憩時間はずーっと「休憩」する方がいい結果がでます。
冒頭にも述べたように、一日6時間も頭をフル回転させる2日間の試験なのです。だから、よけいな思考力を休憩時間に使うべきではありません。また、30分そこらで確認したり暗記した知識で論文試験の結果が劇的に変わる訳はありません。そんな小さな知識の多寡で結果が左右されるなら、それまでの勉強が悪い。皆さんはそんな勉強はしていないはずです。それよりも、頭の疲れで読み違いなどのミスを誘発するほうがよっぽど危険です。
ですから、私は休憩時間は音楽を聴いたり、漫画を読んだりして緊張と疲れをほぐしていました。
ただ、性格的に勉強していた方が落ち着くという方もいらっしゃるでしょう。その方はご自分のペースでかまわないと思います。要は「周りの雰囲気に流されて、やりたくないことをやらないこと」。
4 緊張対策
いままで、択一になかなか通らず、論文に多大な期待をもって挑んでいる方、今年を最後と心に決めて、並々ならぬ決意を背負っている方など、いろいろいらっしゃると思います。本当に受験生一人一人にドラマがあって、皆さん一所懸命に努力を重ねて、ここへ来ています。
ですから、緊張するのは仕方ありません。「緊張しすぎて答案が書けなかったらどうしよう」という不安も当然生じます。しかし、いったん試験が始まってしまえば「2時間頭真っ白」という状況はあり得ません。緊張は最初のすこしだけで、あとは答案作成に忙しくてそんなことは忘れてしまいます。大丈夫です。ただ、「はじめの部分に緊張によるミスがある可能性」を考慮して、ある程度時間が経過して冷静になった状態で、はじめの部分を見直せればなおよいです。
それと、終了5分前(10分前?)には「あと5分です」というアナウンスがあります。知らない人はびっくりして頭が真っ白になる危険がある(これまた経験済み)ので、あらかじめ知っておきましょう。
最後に、水を差すわけではありませんが、皆さんが受験するのは、法曹という職業の就職試験の一部にすぎないのであって、その結果は皆さんの長い長い人生のほんの少しの出来事にすぎません。今はそれについてすべてを賭けているから、7月の2日間に異常な緊張と執着を持つのですが、世間一般からすればたいしたことではありません。(昔、行きつけの美容院の兄さんに、「今年も司法試験落ちたんです」と苦渋の思いで報告したら、「ふーん」と流されてしまい、拍子抜けした思い出があります)。
ここまで来たら、開き直ってしまうことが大事です。今は最高に苦しいでしょうが、この2日を過ぎれば、あとは長い長い夏休みが待っています!
できれば、「ひと仕事終わらせてくるか!」という軽い心持ちで乗り切ってください。 GM