メメント・モリ

このブログでは司法試験関連の受験日記・講座・書評について色々掲載していきたいと思います。

方法論:論文本試験へ向けて

2005-07-10 11:05:27 | 司法試験:勉強法・方法論
 最近は、天候もすっかり夏らしくなってきました。来週は論文本試験ですね。
 今のうちに去年の状況や注意点をお知らせしておきます。なお、今回は勉強内容については書きません。答案作成上の注意点や、この一週間の勉強方法については、ほかの受験生や体験記にたくさん紹介されています。(もし、質問があれば、コメントしてください)

 ・9時~5時の間2日連続して受験し、一日6時間も答案を書き続けること
 これは、あの温度と緊張感も加味すれば非常に過酷な状況です。普段ならやらない読み違い、判断ミスもこのような状況では起こりうる事態です。したがって、「いかに自分の環境をリラックスできるものに整えるか」が重要です。これは、勉強の準備に忙しい受験生が意外と怠ってしまうことです。そこで、以下にはそのための具体的方策を紹介します。

 1 暑さ・寒さ対策
 暑いと頭がぼーっとしてくるので、涼をとるのは重要です。そこで、飲み物は当然ですが、体や頭を冷やすグッズ(冷えピタ・冷えるカイロ)も薬局で購入して行きましょう。頭に巻きたいけど恥ずかしいひとは、カムフラージュのタオル・バンダナを忘れずに。
 また、意外と教室内は冷房が効きすぎの場合も多々あります。しかも「ゆるめてください」と言っても「中央制御なのでできません」と融通が全く利きません(経験済み)。したがって、体温調整のため、長袖のシャツ、あるいはカーディガンなどは必携です。
 さらに、汗で座席と尻の間が気持ち悪くなりやすい(特にビニール・木のいす)ので、気になる人はバスタオルを持って行ってもいいでしょう。私はタオルに加え、自前の座布団を持って行きました。

 2 栄養ドリンク
 スタミナ補給のために、栄養ドリンクをもっていくのは悪いことではありません。しかし、普段ドリンクを飲まない人が、この機会だから、と無理に飲んだり、普段より値の張るドリンクを持って行くのは危険です。場の緊張と相まって、元気を通り越して頭が暴走する危険があるからです(これも経験済み)。絶対にドリンクは事前に試してから使いましょう。


 3 休憩時間の過ごし方
 大多数の受験生はレジュメや六法を一心不乱に読んでいます。そのような状況では自分が取り残される気がして焦って勉強してしまいがちです。しかし、私個人の経験からすれば休憩時間はずーっと「休憩」する方がいい結果がでます。
 冒頭にも述べたように、一日6時間も頭をフル回転させる2日間の試験なのです。だから、よけいな思考力を休憩時間に使うべきではありません。また、30分そこらで確認したり暗記した知識で論文試験の結果が劇的に変わる訳はありません。そんな小さな知識の多寡で結果が左右されるなら、それまでの勉強が悪い。皆さんはそんな勉強はしていないはずです。それよりも、頭の疲れで読み違いなどのミスを誘発するほうがよっぽど危険です。
 ですから、私は休憩時間は音楽を聴いたり、漫画を読んだりして緊張と疲れをほぐしていました。
 ただ、性格的に勉強していた方が落ち着くという方もいらっしゃるでしょう。その方はご自分のペースでかまわないと思います。要は「周りの雰囲気に流されて、やりたくないことをやらないこと」。

 4 緊張対策
 いままで、択一になかなか通らず、論文に多大な期待をもって挑んでいる方、今年を最後と心に決めて、並々ならぬ決意を背負っている方など、いろいろいらっしゃると思います。本当に受験生一人一人にドラマがあって、皆さん一所懸命に努力を重ねて、ここへ来ています。
 ですから、緊張するのは仕方ありません。「緊張しすぎて答案が書けなかったらどうしよう」という不安も当然生じます。しかし、いったん試験が始まってしまえば「2時間頭真っ白」という状況はあり得ません。緊張は最初のすこしだけで、あとは答案作成に忙しくてそんなことは忘れてしまいます。大丈夫です。ただ、「はじめの部分に緊張によるミスがある可能性」を考慮して、ある程度時間が経過して冷静になった状態で、はじめの部分を見直せればなおよいです。
 それと、終了5分前(10分前?)には「あと5分です」というアナウンスがあります。知らない人はびっくりして頭が真っ白になる危険がある(これまた経験済み)ので、あらかじめ知っておきましょう。


 最後に、水を差すわけではありませんが、皆さんが受験するのは、法曹という職業の就職試験の一部にすぎないのであって、その結果は皆さんの長い長い人生のほんの少しの出来事にすぎません。今はそれについてすべてを賭けているから、7月の2日間に異常な緊張と執着を持つのですが、世間一般からすればたいしたことではありません。(昔、行きつけの美容院の兄さんに、「今年も司法試験落ちたんです」と苦渋の思いで報告したら、「ふーん」と流されてしまい、拍子抜けした思い出があります)。
 ここまで来たら、開き直ってしまうことが大事です。今は最高に苦しいでしょうが、この2日を過ぎれば、あとは長い長い夏休みが待っています!
 できれば、「ひと仕事終わらせてくるか!」という軽い心持ちで乗り切ってください。           GM


勉強法:択一本試験総仕上げ

2005-04-24 22:06:26 | 司法試験:勉強法・方法論
 まったくお久しぶりの更新です。寮からの更新はほぼ不可能に近いので、今後も大きなイベント後しか更新できないと思います。

 皆様は現在択一の準備で大忙しのことと思います。個別のご要望が多かったので、私が択一に連続して合格した平成14年からの直前期の勉強方法について、重複する部分もあるかもしれませんが今回書いておこうと思います。

 まず、これから連休にかけて、毎週大型模試があると思います。私は、通学に極度の支障が無い限り、辰巳>早稲田>LECの優先順位で3つ4つほどの模試を受けていました。この時期になると、模試の合推云々よりも、重要視するのは、復習です。

 知らなかった知識の補充はもちろんですが、それ以上に大事なのが「理想とする解答順序、思考過程をしっかりと踏めていたかどうか」です。誤った問題の解答について、「どういう思考過程の誤りがあったためにそうなったのか、そしてそれは修正しないと本番でも起こりうるミスか、そのような失敗を2度とおこさないためにどういった対策が必要か」といったことをじっくりと考えます。これは一度目の総択なり全択で、ピックアップしておき、二度目の総択・全択でそれを克服できたかどうかしっかりと検証します。2度やってしまった失敗は手帳にでもメモしておいて、直前にそれだけ見ます(なお、私は試験当日は、朝、家を出てから1時間、予備校で前年度の苦手問題を軽く解いて、それ以降は勉強しませんでした。頭を疲れさせないためです。)。

 一日の行動や、食事の時間、栄養ドリンクの要否、その摂取時間なども、大型模試でシミュレートしておいたほうがいいでしょう(手帳には本番を模試のようにこなすため、本試験を「総択3回目」と書いていました)。なお、練習どおりにいかなくてもそれであたりまえなので、パニックを起こさないように、気をつけてください。

 読者の皆さんのご健闘を影ながら応援しております。  GM

方法論:永山本から得た「合格に必要な発想」

2005-02-07 10:30:51 | 司法試験:勉強法・方法論
 いつか書こうと思っていたことを、今回の教材と関連するので書いておこうと思います。私は勉強法の類は気恥ずかしいので、ほとんどここには書いてありません。よって、おそらく今回が最後だと思ってください。

 実は、永山先生の本は受験一年目から知っており、短答・論文含めいくつか読んでいました。
 にもかかわらず、私は、2年目以降「知識があっても受からない」いわゆるベテラン型受験生に陥ってしまいました。3年目の初受験論文などはその最たるものだったと思います。

 司法試験の受験生は、元々中高大と成績優秀な方が多く、自分の能力・才能に自信がある方が多いと思います。加えて、今までになかったくらい膨大な時間を試験勉強に費やして合格のために一心不乱に勉強します。
 そうすると、「自分はこれだけ勉強した」「これだけ能力がある」ということを発揮したくなり、いきおい「俺が、俺が」という表現の姿勢になる可能性があります(つまりは独善的になる、ということ)。これは、その危険を自覚していた、当時の私でも陥ってしまう怖い傾向です。

 しかし、試験委員は、その人がいくら勉強したか、特定のテーマについて深い見識を持っているか、についてまったく興味がありません。それより、与えた問題について「一応の解答」を示せるかどうか、についてのみ問うているのであって、独りよがりの賢しら受験生には興味がないのです。
 ここでは、「俺がどれだけ出来る人間か」という自分主体の発想より、「相手が何を考え、何を聞こうとしているのか」ということをひたすら探る相手主体の発想に立つ必要があります。永山先生がこのことを明示したわけではありませんが、私は先生の講義・著作からそのような考えを汲み取りました。 

 私は試験前、試験中とさまざまなサービス業に従事していたのですが、そこでは「お客様が望んでいることをしてさしあげる。決して自分がやりたいことを押し付けたり、知っていることをひけらかすのでは、相手はこちらに関心を持たない」ということを教訓として得ました。自分の持っている知識・技術は相手方の満足のためにのみ使うのであって、自己満足のために使ってはいけない。もしお客様が必要としないなら、必死で準備したものでさえ使わない、もしくは躊躇なく捨ててしまう。そういう潔い態度が必要なのだと思います。こういう発想は、それ以前私は持っておらず「何で人のご機嫌とらないといけないんだ」といやな印象を持っていたのですが、実際に、自分のやったことで人に感謝してもらえると、自己満足以上に大きな成果とやりがいが得られました。

 そういう意味で、私は「自分の持てる法的思考・能力を本番でいかんなく発揮する」型の受験生や答案を見ると、「あぁ、危険だな」と心配してしまうわけです。でも、そういう人は得てして自分中心ですので聞く耳を持ちません。みなさんは、そうならないように自戒してくださいね。

勉強法:年明けからの憲民刑

2004-12-30 23:52:53 | 司法試験:勉強法・方法論
 年明けからは多くの方が憲民刑にかかりっきりになると思います。来年は、特に「択一さえ通れば、なんとかなる」という方も多いでしょうから、択一試験対策への熱も高まっていることでしょう。

 確かに、択一試験に受からなければ論文を受ける資格さえもらえないのですから、まずは一次関門突破のための対策を練る必要があるのは当然です。しかし、論文に受からないと、来年の合格もありえないのもまた事実です。択一対策をしていたら、論文が書けるようになるのか、というとそんなわけないのも、ご理解いただけると思います。
 時間さえあればどちらも十分時間をかけるのがベストなのですが、そういかないのが皆さんの現状だと思います。とすれば、結局は「択一・論文両方に繋がる勉強をする」しかありません。

 具体的には、択一・論文の問題を解いた際に、教科書に戻り、条文・意義・反対説などを確認し「広がりのある勉強」をすることになるでしょう。かなりめんどくさいですが、効果はあると思います。
 また、朝、論文の問題を解いて、昼、その復習をして、午後から択一の同一該当範囲を解く、という相乗効果を狙った方法もあります。

 私の体験から言わせていただくと、択一初合格までは、択一と論文の比率が1月3:7、2月5:5、3月7:3、4月中旬まで8:1 という風に、徐々に択一の分量を増やしていきました。
 また、択一に受かってからは、LECハイレベルを3月から受講し、特に専門の択一対策はそれ以外せず、4月から択一対策の比重を徐々に大きくしていきました。


勉強法:年末・年始の勉強

2004-12-30 00:55:30 | 司法試験:勉強法・方法論
 年末年始は、周囲の環境が騒がしく、なかなか落ち着いて勉強できない受験生にとって悪い時期です。しかし、来年の合格を目指すには、ここで一休みする余裕がありません。淡々とこの時期も勉強する必要があります。

 ただ、実際勉強しづらいのも事実。ここは、勉強環境や内容に一工夫したほうがいいでしょう。
 例えば、大学・図書館・予備校が休校になり、宅勉の受験生も家事その他で落ち着かない環境になります。そこで、早稲田セミナーの自習室を利用してはいかがでしょうか。あそこだけ元旦から空いています。ホームページ(ブランチ校によっては、休校するところもあるので一応確認してから行きましょう)。

 ちなみに、いつもはあまり確認しませんが、このときは受験生で教室があふれるようで、座席カードを確認される場合があります。受講生証・登録証を持参したほうがいいでしょう。1つでもセミナーの講座を受講した経験があれば作ってくれる証明書です(無しでそのまま勉強している人もいましたが)。

 また、勉強内容について、あまり腰をすえた勉強が出来ない(セミナーすら元旦は5時6時終わり)ため、いつもとは変わった勉強をしてもいいと思います。
 例えば、単発の答案再現や択一方法論の講座、合格者講義(だいぶ前「講座」コーナーで書きました。興味ある方はCATEGORYからどうぞ)、3ヶ月間の答練の弱点・失敗の反省など、いろいろ試してみましょう。

勉強法・方法論:論点表の使い方

2004-12-27 22:32:40 | 司法試験:勉強法・方法論
 「論点表を使えば勉強の穴がなくなる」というのは、辰巳の永山先生が言い出した方法です。
 知らない人のために解説しますが、手持ちの教科書では、どうしても偏りがあり、他の受験生が当たり前としている論点を「自分だけ知らない」場合がある、だからその「自分だけ知らない」論点を1つでも知らないことを減らすため、論点表を使ってそれを探しだす。ということです。

 これについて、私は3度目の受験当初は「ふんふん」と聞いていて、素直に穴を埋めるために論点表を複数入手しました(W/T/JS)。そして、一つ一つ論点表の穴を調べっていったら、、、
 、、、意外とほとんどないんですよね。穴って。わたしがC-BOOK、という受験界でもかなり量の多いテキストを使っていたこともあるのでしょうが、民訴と刑訴で1・2個発見(しかも細かい)しただけで、他には知らない(テキストに載っていない論点)はありませんでした。

 さらに、これには飽き足らず、シケタイを図書館で借りてきて、これも論点表のようにC-BOOKに穴がないか、調べました。・・・これもほとんどないんですよね。逆に、シケタイに載っておらず、C-BOOKに載っている論点は山のようにありました。

 だから、C-BOOKを使っている皆さんは「教科書自体にある穴」というのはあまり気にしないでいいでしょう。むしろ、C-BOOKに載っている重要知識をどれだけ自分のものにしているか、振り分けているか、ということを重視してください。

 逆に、シケタイを使っている方、その内容をまずは理解することは大前提ですが、それをマスターしても安心せず、他の論点表やC-BOOKを使って、穴を埋める作業をしておいてください(基本書、という内容に偏りのある教科書を使っている方もしかり)。

 以上のように、論点表については、シケタイ・基本書をお使いの方のみ使えばいい代物です。

方法論:択一問題解答順序

2004-11-29 10:34:53 | 司法試験:勉強法・方法論
 先日は、論文の解答順序を説明しましたので、今日は択一の解答順について私の方法をご紹介します。
 よく、「頭を使わない民法から解く」と言う方や、逆に「頭を活性化させるために刑法から解く」という方、「得意科目から解く」方などが見受けられます。

 私は、そのうちのどれでもありません。「問題の形式に応じて頭から解いていく」というのが、2回目受験からの確立した方法です。これは「択一王の必勝戦略」という自由国民社の本で見つけた方法で、要は「時間不足に備えて、解答不能問題を最小限にする」ことが目的です。

 具体的にいうと、単純正誤問題は組み合わせ・個数を問わず、難易度に関わらず短時間で解けます。これに対して並べ替え・穴埋め問題や、見たことも無い問題形式の場合、難易度に関わらず比較的時間がかかってしまいます。そこで、早く解ける形式に従って、1~60を一通り解き、それから残しておいた問題を解答してゆきます。
 もっとも、個々人にとって、どういう問題形式(或いは苦手分野、解答に慎重になる分野(ex債権総論)といった内容にもよるかもしれません)が苦手か、微妙に違いがでると思います。これは、模試で調整しておいてください。

 なお「科目をごっちゃに解くと、思考が混乱するからダメだ!」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
 しかし、実社会でお仕事をされている方々(法曹関係者含む)は1つの仕事にかかりっきりではなく、同時進行で、異なる複数の仕事をこなすのが普通です。同時並行的に異種の作業をすることをやたら忌避するのは、あまり良いこととは考えません。こんなものは、ただの「慣れ」です。出来るようになると、必ずアドバンテージになるので、是非お試しください。(前回紹介した、論文の変則的書き方も、この同時並行処理の観点から考えたものです。)

 また、「3科目が程よくブレンドされて、解答中飽きがこない」というのもこの方法の利点です。さすがに本番では飽きてやめてしまうことは無いですが、それでも「ウンザリ」してくると集中力が落ちるので注意が必要です。

 欠点と言えば、上記のように慣れないと思考が混乱することと、合格後のアンケートで必ず聞かれる「各科目何分時間をかけましたか」という問いに答えられないことくらいでしょう。

 ところで、冒頭紹介した「得意科目から解く」という方法を実践していらっしゃる方、それはやめた方がいいです。
 この方法だと、要するに得意科目に高得点の期待をかけてしまうため、その科目が例年より難しかった場合、出鼻をくじかれて他の科目の出来に悪影響を及ぼす危険があるからです。

 その点に関しても、今回紹介した形式順に解く方法は、科目毎による難易度、解答順序による難易度の意図的な調整により、ペースを乱そうとする相手方の策略を全てスルーしてしまう点で有効です。

方法論:答案構成順序

2004-11-26 11:37:50 | 司法試験:勉強法・方法論
 前回、論文のペンとストレスの話をしたので、今回はそれに関連して、構成の順序を考えます。
 皆さんは、構成の順序をどうしているでしょうか。多くの方が第1問・第2問を見てから、どちらかを構成し、答案を書き、それからもう1つの方を書いていくでしょう。
一昨年まで、私はこの方法をとっていました。そして、1問60分をおおむね守っていました。

 しかし、本番では思わぬ難問に出くわす場面もあります。そういうときに、時間制限から見切り発車した答案というのは、たいてい酷い評価となって返ってきました。
 そこで、私は「1問60分を守っても、答案が悪ければどうしようもない。1問75分くらいならかけてもいいのではないか」と考えるようになりました。しかも、答案にかかる時間を例えば40分と見繕って、意外と早く終わってしまった場合、残った問題がとりたてて時間をかけるべき部分が無いときは、無駄に5分・10分と余ってしまうこともありました。
 このようなことから、私はまず2問同時に答案構成していき、それから2通一気に書き上げる方法にチェンジしました。さらに、
1.答案構成をいくつかのパートに分け(小問など)、いまいち分からない部分についてはわざと空欄もしくは未完成にして、時間が余ったらそこを考える 
2.分からないもしくはあまり重要でないようにも思える部分については、わざと(一行などで)可能ならば答案の最後に持っていき、そこを未完成のまま残して次の問題を書き始め、次の問題完成後に戻ってきて時間的余裕に応じて未完成部分の答案の分量を調整する 
3.予め、科目毎に自分が大体何分で何行書けるか、こういう構成なら何行書くことになるか、などを把握しておいて、難問が出た場合は構成時間を多くとり、答案記述量を減らすべき計算をする、などを考えていました。

 今年の本試験の例でいうと、民法1問小問1はいまいち分からなかったので、小問2と第2問をしっかり構成したあとに小問1を検討しました。
 また、民訴では、第2問が難問だったので、第1問、第2問を一応構成したあと、第1問は当事者の訴訟活動のみ書き上げて、裁判所の部分を残し、第2問をさらに考えて答案作成し、残った3分で裁判所の訴訟活動を急いで書き上げる、という変則的なことをやりました。結局、第2問については30分以上構成したと思います。


 この方法は慣れないと思考が混乱する、というデメリットがあります。本番でいきなり思いつきでやらないように。やろうと思う方は必ず答練で練習しておきましょう(平成14年は民法でこの方法を思いつき、見事に混乱した、バランスの非常に悪い答案が出来上がりました)。