99年に発売されたLECの答練問題を集めた問題集です。攻めの答案と守りの答案の2種類が用意されていて、レベルに応じた勉強ができるのがウリとされています。
巷ではやたらに評価が高いですが、それほど手放しで誉める本ではないと思います。
まず、攻めの答案守りの答案とありますが、単純に攻めは記述の量・論点の量が多いだけで、守りはそれを削っただけの答案です。しかし、量や論点を多くすれば本番の点数が上がる、と考えている実力受験生・近時の合格者は皆無でしょう。
本試験で、「攻める」というのは設問の問いと既存の知識を照らし合わせて、出題ポイントを見抜き、メリハリのある答案を書くことです。この場合一般的に量は少なくなります。その分、論点落としや「ズレる」危険が伴います。
これに対して、「守る」というのはいまいち聞かれていることがわからなくて、とりあえず問題になりそうな定義趣旨論点などを答案に「置いてくる」ことを言います。この場合一般的に量は多くなります。
LECが想定している攻め守りのイメージは、昭和時代の司法試験のイメージです。もっとも、現在でも、誰が見ても論点が明らかな問題もいくつか出題されますので、その場合にはLECの「森」のような攻め方になることがあります。
また、「攻め」と称してあえて少数説にたつ答案がありますが、今更少数説の紹介で点が加算されるとは思いません。 さらに、「守っ」ているはずの答案に論理の飛躍があることもしばしば。
そこで、理想は攻めの答案の要らない記述を削り、少数説を通説に置き換えてストックするのがいいかと思います。くれぐれも「守り」だけを読まないように。
このように、ここまで論文の森を叩いてきましたが、その問題数、網羅性は他の予備校が出している問題集よりもはるかに良い(費用対効果が高い)ので、買って損はないと思います。ですが、あくまで二次的利用です。メインは過去問検討、通常答練あるいは予想答練の復習においた方がいいと思います。
巷ではやたらに評価が高いですが、それほど手放しで誉める本ではないと思います。
まず、攻めの答案守りの答案とありますが、単純に攻めは記述の量・論点の量が多いだけで、守りはそれを削っただけの答案です。しかし、量や論点を多くすれば本番の点数が上がる、と考えている実力受験生・近時の合格者は皆無でしょう。
本試験で、「攻める」というのは設問の問いと既存の知識を照らし合わせて、出題ポイントを見抜き、メリハリのある答案を書くことです。この場合一般的に量は少なくなります。その分、論点落としや「ズレる」危険が伴います。
これに対して、「守る」というのはいまいち聞かれていることがわからなくて、とりあえず問題になりそうな定義趣旨論点などを答案に「置いてくる」ことを言います。この場合一般的に量は多くなります。
LECが想定している攻め守りのイメージは、昭和時代の司法試験のイメージです。もっとも、現在でも、誰が見ても論点が明らかな問題もいくつか出題されますので、その場合にはLECの「森」のような攻め方になることがあります。
また、「攻め」と称してあえて少数説にたつ答案がありますが、今更少数説の紹介で点が加算されるとは思いません。 さらに、「守っ」ているはずの答案に論理の飛躍があることもしばしば。
そこで、理想は攻めの答案の要らない記述を削り、少数説を通説に置き換えてストックするのがいいかと思います。くれぐれも「守り」だけを読まないように。
このように、ここまで論文の森を叩いてきましたが、その問題数、網羅性は他の予備校が出している問題集よりもはるかに良い(費用対効果が高い)ので、買って損はないと思います。ですが、あくまで二次的利用です。メインは過去問検討、通常答練あるいは予想答練の復習においた方がいいと思います。