メメント・モリ

このブログでは司法試験関連の受験日記・講座・書評について色々掲載していきたいと思います。

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雑談:合格発表

2005-09-23 11:15:55 | 司法試験:雑談
 皆さんは、試験の合格発表はネットと現場(掲示場所)、どちらでご覧になるでしょうか。
 私の場合、合格を確信した択一以外は、かならず現場に足を運ぶようにしていました。ネットだとどうしても現実味がないからです。(口述はわざわざ東京に行く手間と費用がもったいなくて行きませんでしたが)。

 現場に行くと帰りがしんどい、時間がもったいない、知り合いと会うのが嫌、など色々意見があると思います。しかし、個人的には、一年頑張った結果については、ちゃんと実物をみて確かめたい、という気持ちがあり、特に論文は毎年発表場所に行くようにしていました。
 そうはいっても、当日は朝から緊張して、何回も行きたくなくなり、頭はふらふら、吐き気はするし、大変なのですが・・・それでも行く価値はある、と思います。なお、合格を確信していた4度目の論文試験で、不合格を知ったとき、発表場所がトラウマになって、電車から見る度に動悸がしていたのですが、不思議なもので、合格したらそんなもの、すぐに無くなりました。

 択一試験の発表場所も、なかなか感慨深いものがありますが、論文試験は本気で試験に取り組んだ人だけが集う場所ですし、それぞれの思い入れが集約されるところなので、一種独特の雰囲気を醸し出しています。
 発表後の現場は、合格者よりも、そうでない人の方が多いです。また、そういった方は茫然自失としてその場にとどまっているのでよけいに目に付きます。楽しくない光景ではありますが、それを見ると本当に「頑張っていたのはじぶんだけじゃないんだな」という現実を目の当たりにします。安穏と暮らす日々の生活では見られない、リアルな受験生の姿がそこにあります。

 今年受験した人はもちろん、そうでない人も(特に今後の身の振り方を考えていらっしゃる人)是非現場に行かれることをおすすめします。きっと何かしら思うところがあるはずです。
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問題集:司法試験口述過去問集 LEC 早稲田セミナー

2005-09-17 17:06:35 | 司法試験:問題集
ご無沙汰しております。
そろそろ、論文合格発表前の時期になりましたので、口述対策がてらに、過去問集を再びご紹介します。過去の記事は記事末尾のリンクをご覧ください。

辰巳、LECの単年度版は論点解説や参考文献、判例なども掲載があり、丁寧ですが、口述本試験の対策としては問題量が少ないので、通年度版も入手する必要があるでしょう。昔は早稲田しか発売していませんでしたが、今はLECも通年度版を発売しています。
現在まで口述の勉強を全然していない人は、早稲田の通年度版では量が多すぎて不安をあおるだけなので、LECのものがいいでしょう(こちらは平成12年~)。
また、勉強が進んでおらず、論文の結果には期待が持てない、という方は、とりあえず論文の復習と、苦手分野の克服に努めてください。

さて、合格発表~口述本試験まであと一月少しです。
いまから口述の勉強をはじめられるかたは、論文発表までは、2科目あるいは3科目準備するのがやっとです。この場合、人それぞれでしょうが、苦手科目からはじめてはいかがでしょう(直前になって不安にならないため)。個人差がありますが、暗記部分の多い民訴からはじめるのがいいのではないでしょうか。

口述の勉強では、何をおいてもまず「基本的な知識」がすらすらでてくるようにする必要があります。定義の暗記や条文の要件効果など、重要なものであやふやなところはしっかりと予習してください。また、不得意分野もこの機会に克服した方がいいです。この際、口述本試験では当該分野がどのように出題されているか、という点も注目しておくと、不安や疑問も解消されます。

なお、「定義」はたしかに暗記しておいた方がいいですが、そればかりに勉強時間を割かないように。定義は、概念の法的性質や、特徴を捉えた説明がなされていれば、それで十分です(超有名なものは除く。論文で書く機会があるかどうかで分けるのがいいでしょう)。試験官も話のとっかかりで聞くだけで、暗記力を試しているのではないでしょうから、過剰におそれないように。

また、条文そのままの定義は、論文試験では六法を参照できるので覚える必要はないのですが、口述ではそうはいかないので、これは忘れないよう、暗記してください。

次回は、論文本試験合格発表について

過去の記事はこちら
http://blog.goo.ne.jp/guidemanager/e/dcc45e6f73d278e2196ca92ea0410694 早稲田セミナー
http://blog.goo.ne.jp/guidemanager/e/0ce5aea4c286af21a70674ef4b67c03d LEC
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方法論:論文本試験へ向けて

2005-07-10 11:05:27 | 司法試験:勉強法・方法論
 最近は、天候もすっかり夏らしくなってきました。来週は論文本試験ですね。
 今のうちに去年の状況や注意点をお知らせしておきます。なお、今回は勉強内容については書きません。答案作成上の注意点や、この一週間の勉強方法については、ほかの受験生や体験記にたくさん紹介されています。(もし、質問があれば、コメントしてください)

 ・9時~5時の間2日連続して受験し、一日6時間も答案を書き続けること
 これは、あの温度と緊張感も加味すれば非常に過酷な状況です。普段ならやらない読み違い、判断ミスもこのような状況では起こりうる事態です。したがって、「いかに自分の環境をリラックスできるものに整えるか」が重要です。これは、勉強の準備に忙しい受験生が意外と怠ってしまうことです。そこで、以下にはそのための具体的方策を紹介します。

 1 暑さ・寒さ対策
 暑いと頭がぼーっとしてくるので、涼をとるのは重要です。そこで、飲み物は当然ですが、体や頭を冷やすグッズ(冷えピタ・冷えるカイロ)も薬局で購入して行きましょう。頭に巻きたいけど恥ずかしいひとは、カムフラージュのタオル・バンダナを忘れずに。
 また、意外と教室内は冷房が効きすぎの場合も多々あります。しかも「ゆるめてください」と言っても「中央制御なのでできません」と融通が全く利きません(経験済み)。したがって、体温調整のため、長袖のシャツ、あるいはカーディガンなどは必携です。
 さらに、汗で座席と尻の間が気持ち悪くなりやすい(特にビニール・木のいす)ので、気になる人はバスタオルを持って行ってもいいでしょう。私はタオルに加え、自前の座布団を持って行きました。

 2 栄養ドリンク
 スタミナ補給のために、栄養ドリンクをもっていくのは悪いことではありません。しかし、普段ドリンクを飲まない人が、この機会だから、と無理に飲んだり、普段より値の張るドリンクを持って行くのは危険です。場の緊張と相まって、元気を通り越して頭が暴走する危険があるからです(これも経験済み)。絶対にドリンクは事前に試してから使いましょう。


 3 休憩時間の過ごし方
 大多数の受験生はレジュメや六法を一心不乱に読んでいます。そのような状況では自分が取り残される気がして焦って勉強してしまいがちです。しかし、私個人の経験からすれば休憩時間はずーっと「休憩」する方がいい結果がでます。
 冒頭にも述べたように、一日6時間も頭をフル回転させる2日間の試験なのです。だから、よけいな思考力を休憩時間に使うべきではありません。また、30分そこらで確認したり暗記した知識で論文試験の結果が劇的に変わる訳はありません。そんな小さな知識の多寡で結果が左右されるなら、それまでの勉強が悪い。皆さんはそんな勉強はしていないはずです。それよりも、頭の疲れで読み違いなどのミスを誘発するほうがよっぽど危険です。
 ですから、私は休憩時間は音楽を聴いたり、漫画を読んだりして緊張と疲れをほぐしていました。
 ただ、性格的に勉強していた方が落ち着くという方もいらっしゃるでしょう。その方はご自分のペースでかまわないと思います。要は「周りの雰囲気に流されて、やりたくないことをやらないこと」。

 4 緊張対策
 いままで、択一になかなか通らず、論文に多大な期待をもって挑んでいる方、今年を最後と心に決めて、並々ならぬ決意を背負っている方など、いろいろいらっしゃると思います。本当に受験生一人一人にドラマがあって、皆さん一所懸命に努力を重ねて、ここへ来ています。
 ですから、緊張するのは仕方ありません。「緊張しすぎて答案が書けなかったらどうしよう」という不安も当然生じます。しかし、いったん試験が始まってしまえば「2時間頭真っ白」という状況はあり得ません。緊張は最初のすこしだけで、あとは答案作成に忙しくてそんなことは忘れてしまいます。大丈夫です。ただ、「はじめの部分に緊張によるミスがある可能性」を考慮して、ある程度時間が経過して冷静になった状態で、はじめの部分を見直せればなおよいです。
 それと、終了5分前(10分前?)には「あと5分です」というアナウンスがあります。知らない人はびっくりして頭が真っ白になる危険がある(これまた経験済み)ので、あらかじめ知っておきましょう。


 最後に、水を差すわけではありませんが、皆さんが受験するのは、法曹という職業の就職試験の一部にすぎないのであって、その結果は皆さんの長い長い人生のほんの少しの出来事にすぎません。今はそれについてすべてを賭けているから、7月の2日間に異常な緊張と執着を持つのですが、世間一般からすればたいしたことではありません。(昔、行きつけの美容院の兄さんに、「今年も司法試験落ちたんです」と苦渋の思いで報告したら、「ふーん」と流されてしまい、拍子抜けした思い出があります)。
 ここまで来たら、開き直ってしまうことが大事です。今は最高に苦しいでしょうが、この2日を過ぎれば、あとは長い長い夏休みが待っています!
 できれば、「ひと仕事終わらせてくるか!」という軽い心持ちで乗り切ってください。           GM

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勉強法:択一本試験総仕上げ

2005-04-24 22:06:26 | 司法試験:勉強法・方法論
 まったくお久しぶりの更新です。寮からの更新はほぼ不可能に近いので、今後も大きなイベント後しか更新できないと思います。

 皆様は現在択一の準備で大忙しのことと思います。個別のご要望が多かったので、私が択一に連続して合格した平成14年からの直前期の勉強方法について、重複する部分もあるかもしれませんが今回書いておこうと思います。

 まず、これから連休にかけて、毎週大型模試があると思います。私は、通学に極度の支障が無い限り、辰巳>早稲田>LECの優先順位で3つ4つほどの模試を受けていました。この時期になると、模試の合推云々よりも、重要視するのは、復習です。

 知らなかった知識の補充はもちろんですが、それ以上に大事なのが「理想とする解答順序、思考過程をしっかりと踏めていたかどうか」です。誤った問題の解答について、「どういう思考過程の誤りがあったためにそうなったのか、そしてそれは修正しないと本番でも起こりうるミスか、そのような失敗を2度とおこさないためにどういった対策が必要か」といったことをじっくりと考えます。これは一度目の総択なり全択で、ピックアップしておき、二度目の総択・全択でそれを克服できたかどうかしっかりと検証します。2度やってしまった失敗は手帳にでもメモしておいて、直前にそれだけ見ます(なお、私は試験当日は、朝、家を出てから1時間、予備校で前年度の苦手問題を軽く解いて、それ以降は勉強しませんでした。頭を疲れさせないためです。)。

 一日の行動や、食事の時間、栄養ドリンクの要否、その摂取時間なども、大型模試でシミュレートしておいたほうがいいでしょう(手帳には本番を模試のようにこなすため、本試験を「総択3回目」と書いていました)。なお、練習どおりにいかなくてもそれであたりまえなので、パニックを起こさないように、気をつけてください。

 読者の皆さんのご健闘を影ながら応援しております。  GM
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方法論:永山本から得た「合格に必要な発想」

2005-02-07 10:30:51 | 司法試験:勉強法・方法論
 いつか書こうと思っていたことを、今回の教材と関連するので書いておこうと思います。私は勉強法の類は気恥ずかしいので、ほとんどここには書いてありません。よって、おそらく今回が最後だと思ってください。

 実は、永山先生の本は受験一年目から知っており、短答・論文含めいくつか読んでいました。
 にもかかわらず、私は、2年目以降「知識があっても受からない」いわゆるベテラン型受験生に陥ってしまいました。3年目の初受験論文などはその最たるものだったと思います。

 司法試験の受験生は、元々中高大と成績優秀な方が多く、自分の能力・才能に自信がある方が多いと思います。加えて、今までになかったくらい膨大な時間を試験勉強に費やして合格のために一心不乱に勉強します。
 そうすると、「自分はこれだけ勉強した」「これだけ能力がある」ということを発揮したくなり、いきおい「俺が、俺が」という表現の姿勢になる可能性があります(つまりは独善的になる、ということ)。これは、その危険を自覚していた、当時の私でも陥ってしまう怖い傾向です。

 しかし、試験委員は、その人がいくら勉強したか、特定のテーマについて深い見識を持っているか、についてまったく興味がありません。それより、与えた問題について「一応の解答」を示せるかどうか、についてのみ問うているのであって、独りよがりの賢しら受験生には興味がないのです。
 ここでは、「俺がどれだけ出来る人間か」という自分主体の発想より、「相手が何を考え、何を聞こうとしているのか」ということをひたすら探る相手主体の発想に立つ必要があります。永山先生がこのことを明示したわけではありませんが、私は先生の講義・著作からそのような考えを汲み取りました。 

 私は試験前、試験中とさまざまなサービス業に従事していたのですが、そこでは「お客様が望んでいることをしてさしあげる。決して自分がやりたいことを押し付けたり、知っていることをひけらかすのでは、相手はこちらに関心を持たない」ということを教訓として得ました。自分の持っている知識・技術は相手方の満足のためにのみ使うのであって、自己満足のために使ってはいけない。もしお客様が必要としないなら、必死で準備したものでさえ使わない、もしくは躊躇なく捨ててしまう。そういう潔い態度が必要なのだと思います。こういう発想は、それ以前私は持っておらず「何で人のご機嫌とらないといけないんだ」といやな印象を持っていたのですが、実際に、自分のやったことで人に感謝してもらえると、自己満足以上に大きな成果とやりがいが得られました。

 そういう意味で、私は「自分の持てる法的思考・能力を本番でいかんなく発揮する」型の受験生や答案を見ると、「あぁ、危険だな」と心配してしまうわけです。でも、そういう人は得てして自分中心ですので聞く耳を持ちません。みなさんは、そうならないように自戒してくださいね。
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テキスト:論文の優等生になる講座 辰巳永山在浩講師

2005-02-07 10:23:38 | 司法試験:テキスト
 今日は勢いづいてきたので、ついでに論文の優等生もご紹介します。

 短答の優等生と同じく、この本でも永山哲学が貫かれています。基本は「その年の試験委員がそのような受験生を欲したのか、どういう能力を欲していたのか」ということを探求しています。
 先生は正直にも、「自分の予想する評価基準と、再現答案を分析した評価基準とがずれた」などと、逡巡の過程をお話してくれる場面もあります(H13)。これは、裏を返せばそれほど試験の評価基準が一定でない、コロコロ変わるものだ、ということを物語っています。

 もちろん、いつになっても変わらない規準というものもあります。
 例えば、知識の正確さです。これは、定義・趣旨・要件の正確な暗記、といった形式的部分にとどまりません。その知識を具体的場面でどのように使うか、どう応用できるか、といった面で正しく基本的知識、概念を理解しているか、ということはかなり綿密に読まれている、と思います。(余談になりますが、最近添削をしていても、この点が押さえられていない受験生がほとんどであることに気づかされます。「現場思考」も結構ですが、それには責任と危険が伴うこともしっかり認識しておく必要があります)

 具体的な本の中身に戻ります。この本では、基本的に憲民刑に重点を置いて、問題分析と再現検討を行います。民訴、刑訴に疑問がある人はあまり参考にならないでしょう。そういう方は予備校が毎年行う再現分析講義を利用してください。この手の講義の紹介も過去のブログで行っております。
 
 なお、再現答案を読むときは、ある程度実力があるかた(択一合格程度)は是非、評価を見ないでその答案の良し悪しにアタリをつけてから読むようにしてください。そうでないと、再現分析は意味がありません。これは注意。
 また、個人的な感想ですが、択一がズバリはまったのに対し、論文の優等生については、先生の評価基準と自分の評価基準とがズレることもしばしばありました。実際、再現答案で、なぜこれがAであっちがGかわからない場合もありました。こういうときはあまり悩んでも仕方ありません。しばらく勉強を積んだ後戻ってくればわかることもありますし、そうでない場合は放置しておいてもいいでしょう。

 最後に注意点を1つ。まだ勉強が進んでいない人がこの本を読んでも、いまいちピンと来ず、かえって混乱を来たす危険もあります。
 そういう方は、論文の優等生「科目別編」を先に勉強しましょう。これについては、いずれご紹介いたします。
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テキスト:短答の優等生になる講座 辰巳永山在浩講師

2005-02-07 09:51:59 | 司法試験:テキスト
 こんにちは、ながらく教材の更新が滞っており、申し訳ありませんでした。
 現在、会員の方々のため、民法の勉強法ガイドを執筆中でございます。1週間のうちに順次別ページでアップしていく予定です。

 さて、今回は、辰巳永山先生の代表作「短答の優等生になる講座」です。
 以前、永山先生に関して書かせていただいたときは、先生の人となりを主に書いたので、今回は具体的な本の中身についてご紹介したいと思います。
 この本は平成7年度から14年度まで続いていて(部分的に絶版あり)、単年度ごとにその年の傾向や、解法などについて紹介した本です。知識の解説は基本的にありません。それよりも「限られた時間の中で、どの問題をどう解くのか、どれを捨てるのか、どの程度知識を備えておく必要があるのか、そして最も重要な『本年度受験のためにすべきことは何か』」について深い考察を加える本です。
 ただ、以前自由国民社から出版されていた「択一王の必勝戦略」やその他の解法本(「短答刑法びじゅある本」というのがあるらしいですが・・)とは違い、あまり解法そのものには重点を置いていません。それよりも「司法試験委員がどういう能力を要求しているか」「どういう勉強をすると受かりやすいのか」といった一般論を意識しながら各科目の問題の解説に入っていきます。

 先生は、かなりマニアックな性格の方で、問題冊子のページ数に始まり、文字数、合格者の平均年齢、果ては余白やページ裏表に渡る問題の扱いにまで、試験委員会の意図を探ろうとします。まあ、合わない人は、その辺は無視してもらって結構でしょう。
 それよりも大事なのが、「合格するための勉強とは何か」「合格するための思考とは何か」を私たちに問いかけるところです。

 先生は、いろいろな例を出して「(悪い意味で)個性的な受験生はいらない。向こうが要求することを淡々とこなす受験生が欲しい、と出題者側は考えている」とおっしゃいます。このことはもっともだと思います。実際、私も受験生の発想・価値観などは千差万別でも、司法試験に受かるための「司法試験受験生的発想(思想?)」はおおむね一定している、という実感があります。
 そのような発想を磨くためにも、この本は重宝するでしょう。

 決して胡散臭い本ではありません。むしろ他のどの講師よりも、「司法試験」に真正面から立ち向かい、試行錯誤している永山先生の真面目な人柄を感じる一冊だと思います。
 択一に苦労されている方は一度買って読んでみてください。



 
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雑談:願書提出時期(関西)

2005-01-28 15:27:51 | 司法試験:雑談
長らく更新しておらず、申し訳ありませんでした。

教材系のお話は、あとは永山先生の本くらいで、ほとんど紹介しきっております。
そこで、以後は勉強法や試験ウラ情報が主体になると思いますので、その点よろしくお願いいたします。

さて、今日は願書の提出についてです。
複数回受験されている方にとっては、願書提出は、不合格のショックから立ち直り、気持ちを切り替えられる時期ではないでしょうか。また、勉強にいそしむあまり、願書の提出を忘れてしまう、という大ミスを犯さないように、ちゃんと覚えておく必要があります(提出期限を切れた書類は、どうやっても受け付けてもらえないようです。それで一年棒に振った人を私は知っています)。

願書の書き方などはあえて言う必要はありません。ただ、もし記入漏れやミスがあった場合でも、過度に心配する必要はありません。ちゃんと司法試験委員会から電話がかかってきます。2002年の受験時に、3月の夜9時ごろ「職業欄の記載漏れがありますのでご職業を教えてください」という電話がかかってきたことがあります。
とはいえ、住民票や成績証明などの重要書類の添付を忘れたら、どういうことになるのか、想像も付かないので、やはり記入と書類の準備には細心の注意を持って臨みましょう。

また、関西限定なのですが、会場を「京都」(同志社大)か「吹田市」(関西大・大阪)かで選びたい人に重要情報です。

ここ数年、少なくとも私が実際に受験した5年間は願書の早い到着から順に京都→吹田市と割り振りされているようです。また、吹田市のほうがキャパが圧倒的に多いので、京都会場を狙っている人は早々に願書を提出したほうがよさそうです。なお、この法則が今年も維持されるかどうか、はまったく確証がないので注意してください。

この情報が少しでも受験生の不安解消に役立てたら幸いです。
  (参考資料:法務省HPより転載)

出願用紙交付期間 平成17年1月21日(金)~2月17日(木)

出願用紙請求方法
○郵送による場合
表に赤字で「第二次試験出願用紙請求」と記載した適宜の封筒に,返信用封筒(角型3号【縦27.7cm,横21.6cm程度】に140円分の郵便切手をちょう付し,送付希望先住所氏名及び郵便番号を明記したもの)を入れて,司法試験委員会あて請求する。
○来庁による場合
出願用紙交付所(法務省1階)にて交付
交付時間 9時30分~12時,13時~17時
(土曜日,日曜日及び祝日等の休日を除く。)

出願期間 平成17年2月4日(金)~2月17日(木)

出願方法 出願用紙(司法試験委員会が交付するもの)に所要事項を記入し,以下の事項を確認の上,出願期間内に司法試験委員会あて提出する。

・出願前6月内に交付された住民票の添付(コピーや認証印のないものは不可)
・受験資格を証明する書類,その他必要書類の添付(詳細は出願用紙に同封される受験案内を参照)
・出願前6月内に撮影した上半身(脱帽)写真(縦5㎝,横4㎝)のはり付け
・受験手数料(11,500円分の収入印紙〔4枚以内〕)のはり付け
・受験票送料(50円分の郵便切手)のはり付け
○郵送による場合
出願用封筒(司法試験委員会が交付するもの)を用い,書留により司法試験委員会あて送付する。2月17日(木) までの消印有効
○来庁による場合
受験願書受付所(法務省1階)にて受付
受付時間 9時30分~12時,13時~17時
(土曜日,日曜日及び祝日等の休日を除く。)
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勉強法:年明けからの憲民刑

2004-12-30 23:52:53 | 司法試験:勉強法・方法論
 年明けからは多くの方が憲民刑にかかりっきりになると思います。来年は、特に「択一さえ通れば、なんとかなる」という方も多いでしょうから、択一試験対策への熱も高まっていることでしょう。

 確かに、択一試験に受からなければ論文を受ける資格さえもらえないのですから、まずは一次関門突破のための対策を練る必要があるのは当然です。しかし、論文に受からないと、来年の合格もありえないのもまた事実です。択一対策をしていたら、論文が書けるようになるのか、というとそんなわけないのも、ご理解いただけると思います。
 時間さえあればどちらも十分時間をかけるのがベストなのですが、そういかないのが皆さんの現状だと思います。とすれば、結局は「択一・論文両方に繋がる勉強をする」しかありません。

 具体的には、択一・論文の問題を解いた際に、教科書に戻り、条文・意義・反対説などを確認し「広がりのある勉強」をすることになるでしょう。かなりめんどくさいですが、効果はあると思います。
 また、朝、論文の問題を解いて、昼、その復習をして、午後から択一の同一該当範囲を解く、という相乗効果を狙った方法もあります。

 私の体験から言わせていただくと、択一初合格までは、択一と論文の比率が1月3:7、2月5:5、3月7:3、4月中旬まで8:1 という風に、徐々に択一の分量を増やしていきました。
 また、択一に受かってからは、LECハイレベルを3月から受講し、特に専門の択一対策はそれ以外せず、4月から択一対策の比重を徐々に大きくしていきました。

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勉強法:年末・年始の勉強

2004-12-30 00:55:30 | 司法試験:勉強法・方法論
 年末年始は、周囲の環境が騒がしく、なかなか落ち着いて勉強できない受験生にとって悪い時期です。しかし、来年の合格を目指すには、ここで一休みする余裕がありません。淡々とこの時期も勉強する必要があります。

 ただ、実際勉強しづらいのも事実。ここは、勉強環境や内容に一工夫したほうがいいでしょう。
 例えば、大学・図書館・予備校が休校になり、宅勉の受験生も家事その他で落ち着かない環境になります。そこで、早稲田セミナーの自習室を利用してはいかがでしょうか。あそこだけ元旦から空いています。ホームページ(ブランチ校によっては、休校するところもあるので一応確認してから行きましょう)。

 ちなみに、いつもはあまり確認しませんが、このときは受験生で教室があふれるようで、座席カードを確認される場合があります。受講生証・登録証を持参したほうがいいでしょう。1つでもセミナーの講座を受講した経験があれば作ってくれる証明書です(無しでそのまま勉強している人もいましたが)。

 また、勉強内容について、あまり腰をすえた勉強が出来ない(セミナーすら元旦は5時6時終わり)ため、いつもとは変わった勉強をしてもいいと思います。
 例えば、単発の答案再現や択一方法論の講座、合格者講義(だいぶ前「講座」コーナーで書きました。興味ある方はCATEGORYからどうぞ)、3ヶ月間の答練の弱点・失敗の反省など、いろいろ試してみましょう。
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勉強法・方法論:論点表の使い方

2004-12-27 22:32:40 | 司法試験:勉強法・方法論
 「論点表を使えば勉強の穴がなくなる」というのは、辰巳の永山先生が言い出した方法です。
 知らない人のために解説しますが、手持ちの教科書では、どうしても偏りがあり、他の受験生が当たり前としている論点を「自分だけ知らない」場合がある、だからその「自分だけ知らない」論点を1つでも知らないことを減らすため、論点表を使ってそれを探しだす。ということです。

 これについて、私は3度目の受験当初は「ふんふん」と聞いていて、素直に穴を埋めるために論点表を複数入手しました(W/T/JS)。そして、一つ一つ論点表の穴を調べっていったら、、、
 、、、意外とほとんどないんですよね。穴って。わたしがC-BOOK、という受験界でもかなり量の多いテキストを使っていたこともあるのでしょうが、民訴と刑訴で1・2個発見(しかも細かい)しただけで、他には知らない(テキストに載っていない論点)はありませんでした。

 さらに、これには飽き足らず、シケタイを図書館で借りてきて、これも論点表のようにC-BOOKに穴がないか、調べました。・・・これもほとんどないんですよね。逆に、シケタイに載っておらず、C-BOOKに載っている論点は山のようにありました。

 だから、C-BOOKを使っている皆さんは「教科書自体にある穴」というのはあまり気にしないでいいでしょう。むしろ、C-BOOKに載っている重要知識をどれだけ自分のものにしているか、振り分けているか、ということを重視してください。

 逆に、シケタイを使っている方、その内容をまずは理解することは大前提ですが、それをマスターしても安心せず、他の論点表やC-BOOKを使って、穴を埋める作業をしておいてください(基本書、という内容に偏りのある教科書を使っている方もしかり)。

 以上のように、論点表については、シケタイ・基本書をお使いの方のみ使えばいい代物です。
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テキスト:判例六法 有斐閣

2004-12-22 00:54:48 | 司法試験:テキスト
 テキストというと語弊がありますが、受験生の使う参照六法の中で司法試験用六法を除いて、1.2番目の人気のある六法です。

 その名のとおり、判例が条文の後ろに掲載されている六法です。他には岩波の「判例基本六法」もありますが、掲載量では、判例六法が群を抜いて多いです。また、民法などカタカナ書きの条文もひらがなに直してあるのも特徴のひとつです。
 使っている人は多くても、その使い方については今まで語られてこなかったのではないでしょうか。そこで、私が6科目別にどのような使い方をしていたのか、今回は特別にご紹介いたします。


 憲法:判例重視の憲法は、意外と判例六法の活躍の場が少なかったです。というのも、憲法で勉強していて判例が気になった場合、ちょっとその規範や結論を見ただけで解決するような簡単な疑問点は少ないからです。結局百選や手持ちのテキストに戻らないといけないハメになります。

 民法:たとえば、612条で信頼関係破壊理論を学習したとします。テキストにはそれに関する代表的な判例しか載っていません。もっと判例の当てはめの限界を知りたい場合、判例六法にあたります。そうすると、さまざまな「当てはめ判例」が掲載されていて、判例の価値観・判例の射程というものがおぼろげに見えてきます。110条の「正当事由」なんかもその例です。

 刑法:ここも重要判例については判旨とともに、事案も重要なので、判例六法では調べません。代わりに、ちょっとマイナーな罪「信用毀損・文書毀棄など」についてどういう場合がつみになるのか、あてはめかたを学習していました。

 商法・訴訟法:商訴以下が判例六法の真骨頂です。まず、民法・刑法などと同じようにややマイナーな条文・制度について、具体的にどんな事例で使われているのか読み、イメージを膨らますのに役立てました。さらに、当該条文から派生するさまざまな知識、関連条文についても判例六法で学習しました。
 例えば、株主の買取請求権について、245条の2を開けば、その条文の後ろにそれ以外の株主買取請求権が掲載されています。また、必要的口頭弁論の原則である87条を開けば、3項のいう「特別の定め」すなわち例外規定の具体的条文がその後ろに掲載されています。


 気になったひとつの条文から発展的に条文知識を学べることが判例六法のいいところだと思います。
 ただし、いくら関連事項が掲載されているとしても、あらかじめその条文についてある程度テキストで知っておかないと、ただ条文だけを読んでも身に付かないでしょう。判例六法は条文の「復習ツール」として使うのがいいのではないでしょうか。

 ちなみに、以下は余談になります。
 編集委員に司法試験委員が混じっていることも人気の理由のひとつなのでしょうか。あまり気づいている人はいないと思いますが、司法試験の論文試験でネタになった判例が出題年前後に判例六法にあえて掲載される場合があります。(具体例として、平成15年刑訴第1問と判例六法刑訴197条28番の関係があります。)これが、論文出題「前」に掲載されることが特定できたなら、かなりの出題予想となります。
もっとも、そんなヒマなことをやっている余裕があったら、他の勉強をしたほうがマシだと思います(自分で紹介しておいてなんですが)。
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テキスト:憲法判例百選2

2004-12-22 00:05:00 | 司法試験:テキスト
 10日ほどあけて申し訳ありませんでした。多忙を極めたもので、ご容赦願います。その分今回はたくさん記事を書きます。

 1について、あまり反響が無かったので、書くべきか迷ったのですが、2だけ書かないのもきもちわるいので、一応書いておきます。

 2は半分が人権(社会権以後)、もう半分が統治機構の判例で構成されています。これは、論文試験対策の観点からはあまり重要性が高くない領域なので、1よりは本腰入れて取り組まなくて結構です。判例の論理を読み取る、というような突っ込んだ勉強までは必要なく、事案と判旨を読んでおけば足りるのが大勢です。

 よって、今回は「試験にメインで問われない判例」ではなく、逆に「役立つあるいはメインで問われる可能性のある判例」を指摘しようと思います。

 メインで問われる可能性のある判例:
115.116.118.122.127.132.133.135.137.139.142.147.148.151.
155.156.157.159.160.172.173.175.176.180.185.189.192-196.
203-206.225
 解説が役立った判例:
146.180.194.196 

 上記でメインといったのは択一・論文を通しての場合です。どちらで出るかはわかりません。ただ、統治分野では特定の判例を知らないからといって、格別問題に答えにくいようなことはほぼありません(例外として、裁判所・憲法訴訟に関する重要判例はしっかり勉強しておきましょう。判例の事件解決の方法を学ぶためです。)
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テキスト:憲法判例百選1

2004-12-11 13:58:06 | 司法試験:テキスト
 有斐閣のジュリスト別冊、受験を始めてその存在を知り、本屋で探してもらって発見したときは、その外見のしょぼさにびっくりしました。内容を見てもびっくり、実は大学の教養課程で受講した、法学基礎の授業で使われていた教材だったのです。その授業を受けてあまりのつまらなさに、司法試験受験を一度は断念しかけただけに「相性の悪い教材だな」と思い、購入しても一年使いませんでした。

 いくら最近の択一が判例重視の傾向だからといって、この本を一から読んでいてはただ憲法が嫌いになるだけです。「つまみ食い」を繰り返し、最終的にはほとんどの判例を検討していた、という使い方が理想的ではあります。くれぐれも、頭から読みつぶそうと思わないように。また、掲載判例について、ある程度疑問点、予備知識などがないと、上滑りの読み方しかできないでしょう。初期段階では無理して背伸びせず、基本書・テキストの判例を読んでおけば足ります。

 また、よく言われているように、解説は本当に質がばらばらです。その目的とするところも掲載判例によって違ってきますので、自分の求めている情報が載っていない、と判断した場合には遠慮なく読み飛ばしてください。私が求めていた情報は、当該判例の先例的意義や射程、応用可能性や重要な判断要素の指摘でした。

 なお、みなさんが欲している情報は「どの判例をしっかり読めばいいのか」という点でしょう。
 これは、その人の学習到達度、必要とする理解の程度によって異なるので一概には言えません。ただ、「これは試験でメインに聞かれることはないだろう」と思われる判例もあります。また、個人的に解説を読んでためになったものもあります。そこで、今回はそれらの番号についてご紹介いたします。学習の一助となれば幸いです。

 およそメインとしての出題可能性が考えられない判例:16.19.29.51.55.89.90.106
 参考になった解説:7.12.14.15.27.30.32.33.76.96.97.102.
 なお、ためになる、といっても記述の一部ですので、すべてを目を皿のようにして読む必要はありません。
 また、判旨を読む前に、その事件がどのような利益状況の下、誰がどのような主張をしたために出てきたものなのか、をしっかり把握しておく必要があります。ここは必ずやってください。すべての科目で重要なことです。
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答練:LEC論文公開模試

2004-12-09 11:07:43 | 司法試験:答練
辰巳と同様、LECも公開模試を開催しています。こちらも、1回目はオリジナル問題(新作)、2回目は学者出題の問題です。

 私が受講したのが、00年01年02年なので、いまは変わっているかもしれません。
 しかし当時は学者パートの問題が「酷い」の一言でした。学者さんが考えるから、見落としがちな視点から斬新な問題がでるのかと期待していたのに、出てきたのは「独立行政委員会」「ポリグラフ検査」など、典型そのままが多かったです。
 しかも、黙秘権の3小問で、小問1を答えると小問3で書くことがなくなる、という明らかに構成不足の問題などもあり、質が最低でした。同じ辰巳の第二回とは雲泥の差です。

 その代わり、第一回の出題はわりといい問題が多かったように思います。ただし、LECお得意の多論点ですが。
 ちなみに、添削にまったく期待できないのはこちらも同様です。
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