こんにちは、ながらく教材の更新が滞っており、申し訳ありませんでした。
現在、会員の方々のため、民法の勉強法ガイドを執筆中でございます。1週間のうちに順次別ページでアップしていく予定です。
さて、今回は、辰巳永山先生の代表作「短答の優等生になる講座」です。
以前、永山先生に関して書かせていただいたときは、先生の人となりを主に書いたので、今回は具体的な本の中身についてご紹介したいと思います。
この本は平成7年度から14年度まで続いていて(部分的に絶版あり)、単年度ごとにその年の傾向や、解法などについて紹介した本です。知識の解説は基本的にありません。それよりも「限られた時間の中で、どの問題をどう解くのか、どれを捨てるのか、どの程度知識を備えておく必要があるのか、そして最も重要な『本年度受験のためにすべきことは何か』」について深い考察を加える本です。
ただ、以前自由国民社から出版されていた「択一王の必勝戦略」やその他の解法本(「短答刑法びじゅある本」というのがあるらしいですが・・)とは違い、あまり解法そのものには重点を置いていません。それよりも「司法試験委員がどういう能力を要求しているか」「どういう勉強をすると受かりやすいのか」といった一般論を意識しながら各科目の問題の解説に入っていきます。
先生は、かなりマニアックな性格の方で、問題冊子のページ数に始まり、文字数、合格者の平均年齢、果ては余白やページ裏表に渡る問題の扱いにまで、試験委員会の意図を探ろうとします。まあ、合わない人は、その辺は無視してもらって結構でしょう。
それよりも大事なのが、「合格するための勉強とは何か」「合格するための思考とは何か」を私たちに問いかけるところです。
先生は、いろいろな例を出して「(悪い意味で)個性的な受験生はいらない。向こうが要求することを淡々とこなす受験生が欲しい、と出題者側は考えている」とおっしゃいます。このことはもっともだと思います。実際、私も受験生の発想・価値観などは千差万別でも、司法試験に受かるための「司法試験受験生的発想(思想?)」はおおむね一定している、という実感があります。
そのような発想を磨くためにも、この本は重宝するでしょう。
決して胡散臭い本ではありません。むしろ他のどの講師よりも、「司法試験」に真正面から立ち向かい、試行錯誤している永山先生の真面目な人柄を感じる一冊だと思います。
択一に苦労されている方は一度買って読んでみてください。
現在、会員の方々のため、民法の勉強法ガイドを執筆中でございます。1週間のうちに順次別ページでアップしていく予定です。
さて、今回は、辰巳永山先生の代表作「短答の優等生になる講座」です。
以前、永山先生に関して書かせていただいたときは、先生の人となりを主に書いたので、今回は具体的な本の中身についてご紹介したいと思います。
この本は平成7年度から14年度まで続いていて(部分的に絶版あり)、単年度ごとにその年の傾向や、解法などについて紹介した本です。知識の解説は基本的にありません。それよりも「限られた時間の中で、どの問題をどう解くのか、どれを捨てるのか、どの程度知識を備えておく必要があるのか、そして最も重要な『本年度受験のためにすべきことは何か』」について深い考察を加える本です。
ただ、以前自由国民社から出版されていた「択一王の必勝戦略」やその他の解法本(「短答刑法びじゅある本」というのがあるらしいですが・・)とは違い、あまり解法そのものには重点を置いていません。それよりも「司法試験委員がどういう能力を要求しているか」「どういう勉強をすると受かりやすいのか」といった一般論を意識しながら各科目の問題の解説に入っていきます。
先生は、かなりマニアックな性格の方で、問題冊子のページ数に始まり、文字数、合格者の平均年齢、果ては余白やページ裏表に渡る問題の扱いにまで、試験委員会の意図を探ろうとします。まあ、合わない人は、その辺は無視してもらって結構でしょう。
それよりも大事なのが、「合格するための勉強とは何か」「合格するための思考とは何か」を私たちに問いかけるところです。
先生は、いろいろな例を出して「(悪い意味で)個性的な受験生はいらない。向こうが要求することを淡々とこなす受験生が欲しい、と出題者側は考えている」とおっしゃいます。このことはもっともだと思います。実際、私も受験生の発想・価値観などは千差万別でも、司法試験に受かるための「司法試験受験生的発想(思想?)」はおおむね一定している、という実感があります。
そのような発想を磨くためにも、この本は重宝するでしょう。
決して胡散臭い本ではありません。むしろ他のどの講師よりも、「司法試験」に真正面から立ち向かい、試行錯誤している永山先生の真面目な人柄を感じる一冊だと思います。
択一に苦労されている方は一度買って読んでみてください。