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The Last Airbender

2011-01-21 17:06:29 | レビュー
シャマラン監督のエアベンダーは昨年夏、日本で前売り券を買ったおきながら観なかった作品だ。
購入後に見かけた、一般客の評価があまりにも低かったからだ。

昨日偶然、図書館で見かけたので借りてきて観ることにした。
雪で休校が予想されていたこともある。
本当のところはどれだけ駄作かを確かめてみたく、興味津々だったかったからだ。
全く期待していなかったにもかかわらず、あまりの質の低さに驚愕した。

まず、脚本がひどすぎる。
よくこれで映画化が認められたものだ。
シャマラン監督がどうしても実写映像を作りたくてごり押ししたのではないだろうか。
説明が多すぎ、エピソードもバラバラでまとまりがない。
映画が始まるとすぐに「ところでこれはこういうことなんだよ」という解説が入り、それが延々と続く。
その上、同じ台詞が不必要に繰り返され(例えば Great library )、垢抜けない会話が続く。
台詞ばかりではない、水や火などを操るための動きに無駄が多い。
ベンダーの動作には細かい動きに至るまでそれぞれ意味があるはずだ。
シャマラン監督がマーシャルアーツに傾倒しているのはわかるが、ここでは自分の趣味を押し出す場面ではない。

脚本が不出来のせいかもしれないが、俳優陣の演技が全くの大根。
台詞に必然性がないので演技しづらいだろうなと同情はするが、それにしても限度というものがある。

登場人物の描写も表面的となり、映画に深みがない。
唯一、ズーコ王子を演じるデーブ・パテル(スラムドッグ$ミリオネアーでジャマールを好演)が内面の葛藤を表現しようと孤軍奮闘しているが、主役級があのていたらくでは焼け石に水だ。

映像効果だけは、許容範囲の仕上がりとなっている。
これでは、元の作品(漫画)に対する冒涜だと言われても仕方ない。

興行的にはかなりいい線を行ったが、これはひとえにオリジナル作品のおかげである。
今回の作品で評価を落としたのでたとえ続編が映画化されたとしても、今回のようなヒット(オープニングで$50M以上)は難しいのではないか。
シャマラン監督自身の評判も地に落ちた。

特撮に敬意を表して一つ星だ。

★☆☆☆☆



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