最近の出来事

ニュースや新しいテクノロジー、サイエンスについて感じること。

移民法と議会

2009-11-10 10:17:08 | 日記
移民法は社会の中で悪者扱いされることもあるが、国が機能するために大事な法律である。それだけに、時勢を反映して常に修正されるべきと考えている。

昨年夏、アメリカ人の夫がイラクで戦死したために、彼の子供と日本人の奥さんが国外退去を迫られている。
ちなみに彼女たちは決して違法滞在者ではない。
来年2月までは合法的に夫の実家に滞在している。
ただ、ビザの延長が出来ないのである。

何が問題なのか?
彼らは正式に結婚して法的な書類も揃っている。
子供もいることを考えれば、滞在許可を得るための偽装結婚など考えられない。
結婚してすぐイラクに派兵されたため実質的な結婚生活が十分だったと言えないというのである。
いわゆる The Widow Penalty である。
2年の結婚生活で、仮滞在、5年を経て初めて正式に滞在許可が下りるのである。
偽装結婚を防ぐための条項だと思われるが、現況にあっているとは思えない。


そういえば、Gérald Depardieu と Andie MacDowel が偽証結婚を企だてる「グリーンカード」という映画が20年近く前にあったっけ。
一緒に生活しているという証拠を示すため、一緒にスキー旅行に行ったと思わせる写真を撮ったり、相手が使っているシャンプーのブランドを覚えたり、と涙ぐましい努力をしていた。

彼女が持っているのは、お父さんを誇りに思える土地で子供を育てたいという願いである。
時折見かける、日本に不法滞在して、子供が大きくなったからそのままいさせてくれ、と言う件とは事情が異なる。
少なくともこれまで法律を犯したことはない。
彼女たちの動機が純粋なのは万人の目に明らかである。
救済方法はあるのだろうか?

アメリカ議会には面白い制度があって、彼女たちを救えるかも知れない。
個人に適用する法律が作れるのである。

テネシー州選出の John Duncan が "For the relief of Hotaru Nakama Ferschke" という法案(H.R.3182)を提出した。
現在のところ、一般の人は11:1でこの法案を支持しているらしい。
自分も早速、投票しておいた。
来年の2月までに間に合う様に願っている。
誠実に行動している人に救いの手が伸びる社会は健全だと思う。