映画でお喋り♪猫とひなたぼっこ

もと映画少女の”猫”のお喋りです♪

『 めがね 』

2007年09月26日 | 映画感想(日本)
『 バーバー吉野 』 『 恋は五・七・五 』 『 かもめ食堂 』 に続く
荻上直子 監督作品。

予告では 皆めがねをかけた5人が
海辺で なにやら不思議な体操をしている・・
一体どんな話なのか・・・?

公開初日のレイトで観たけれど
実は それほど観たかったわけではない。 本当は 同じ初日に観るなら
同日公開の
『 プラネット・テラー in グラインドハウス 』 が 観たかった・・・!(笑)
・・・・・
” いつも 過酷に働いていて 楽しむ時間のない可哀想な ”( 本人談 )
  お嬢様に付き合ったのです・・(笑)

始まる2時間前に お先にネットで 席を予約しようとしたら
私の好みのブロックは ほとんど満席。
まぁ・・予想はしていたけれど・・
若いカップルが 多かったです。




お待たせしました。 感想です。

まず・・一番最初に
『 めがね 』 という題名について 考えた。
主演の5人全員が かけているから・・
ではなく 5人にかけさせたわけだから
何か 意図があるはずだ。
コンタクトレンズではなく めがね。

     コンタクト暦30年になる私は
     めがねと コンタクトレンズの違いについて考える・・・
     めがねは コンタクトレンズと違って
     かけ外しが 簡単

こじつけかもしれないけれど
” めがね ” のように 気持や 場所や 心のスイッチの 切り替えを
簡単に しようよ・・ と いう事なのかしらん?? 


物語は 何もたいして 起こらない。
唯一 事件? といえば
ちょっと 宗教がかっているホテルで 農園をやらされそうに なったこと???

観光する場所もない ところに行って
「 たそがれる 」 だけの話。
私自身は この何度も出てくる 「 たそがれる 」 という言葉が嫌いでした。
    ( ちょっと昔 ” たそがれ族 ” という言葉があったせいかもしれない )

主人公は 何があったか知らないけれど
知らない土地で 一人になりたかったのだろうな・・ と想像する。
けれど 何??
せっかく 一人で 朝寝を楽しみたいのに
布団の脇に 知らないオバサン・・・・・
全くもって 失礼な話じゃない???
自分の部屋に 勝手に入ってくる ということに対して 何も思わないのだろうか??
遠慮がちにしか 嫌がらない主人公にも 少しイライラする。
お金を払って 泊まりに来たと言うのに
” あ・・じゃあ 夕飯は 冷蔵庫にあるもの勝手に食べといてください ”
・・・・って
ウチにいるんじゃない!! っちゅうの!
ちゃんと 仕事をしろよ!

朝ご飯も みんなで~~~~?????
     確かに確かに キチンとした朝ご飯をとることは 大事なことです。
     一人で食べるより みなで食べたほうが美味しい。
     梅干が 「 難逃れ 」 なのも その通り。

けれど・・ なんだか 押し付け じゃない???


で・・まぁ・・早々と決心をして ホテルを替える訳ですけれど
行った先が 前述したとおりの 妖しげな場所・・
     でも・・自分達の食べるものを自分達で作る
     という事自体は 不気味なものじゃないよね?
     農園作業をしなくてはいけないのは
     夕食勝手に食べてください と 同程度だと思うのだけれど・・・

とにかく
二者択一で 前のホテルに戻るわけです。
迎えに来てくれた もたいさんの自転車カゴに乗って・・・
そこで
「 カバンを置いていきなさい 」 というくだりは
『 かもめ食堂 』 と同じ・・・
     モノをたくさん持つな! 
     モノで心を満たすな! 
という 監督の主張・・??


が・・しかし・・
大きなトランクを置いてきたはずなのに
相変わらず主人公は 毎日素敵な服に着替える。
へっ??
どこに そんな服があったわけ???
モノに囚われるな という監督の主張と相反してない???


氷あずき・・
確かに国産小豆を自分で炊いてつくる小豆はおいしい!
けれど・・・
うう~~~~ん・・・ この映画の季節って・・・
春 だよね???
まして風の冷たい海辺で 「かき氷」 食べたい?????
歯がガチガチになりそう・・・・・汗


もたいさん演ずるサクラさん って そんなに魅力ありますか??
自転車に乗っけてもらったことを
「 いいなぁ~ 」 と連呼されますが
そんなに うらやましいことなのか??
確かに 誰かがこいでくれる自転車に乗るのは 心地いいことだとは思うけれど。




荻上監督!
なんか 無理してませんか?
『 かもめ食堂 』が 想像以上にヒットしてしまったものだから
もう一作 ゆるゆる癒し系を作れ と要求されたんじゃないか?
と 危惧してしまいました。



この映画で一番気になったのは
自分の心の 「 癒し 」 を 自分で なんとかするのではなく
「 誰か 」 になんとかしてもらっている ように見受けられること。
もちろん 他人に助けてもらったり
何かに 心癒され 元気を回復することは 日常的にだってある。
けれど
最後は 自分で・・・ ではなく
あくまでも 誰かになんとかしてもらいたいという風に感じられたこと。

今って・・・
そんなに みんな 心が枯れ枯れなの???



・・・ともあれ 劇中に出てくる
丸ごとエビや 鉄板ステーキは すっごく美味しそうでした~♪
あの 訳のわからん 体操もまぁ・・キライではない・・(笑)
あの曲 ピアノで弾いてみましたヨ。


・・・ワタシも 一日海を見つめながら
編物できる
そんな時間が 欲しいよぉ~!!!!(笑) 


  2007.09.22  「めがね」  三好MOVIXにて鑑賞  ★★★






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26 コメント

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またどうぞ。 (ワニ)
2007-09-26 23:32:45
「半落ち」しか観たことのない館長の美術館ですが、
幾らか展示物が増えましたので、
お閑な時にでも、
お越しになりませんか。
お待ちしております。
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Unknown (冴子)
2007-09-27 23:08:01
「かもめ食堂」のDVDを買ったら、中に「めがね」の予告みたいな短編が入ってました。

どういう話なんだろうと思ってましたけど、なるほど…

一時「癒し系」が流行ってましたが、時折波のように流行があるのかしらね。

こちらに来てDVDを貸して差し上げますよ~といったら、いくつか並べたら断然「かもめ食堂」が人気!

結構多くの方が「貸して~」ってご覧になって「良かったね~」って言ってくださいます。

こういうのはすごくうれしいかな。
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ご返事が遅れました ()
2007-10-01 12:53:04
ワニさんて どなたかな??と思っていたら
スケッチマンさんだったんですね・・
すみませんが HNを統一していただけるとありがたいです。
また 時間が出来たら 寄らせて頂きますね。
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いや・・私だけかも ()
2007-10-01 12:55:23
>冴子さん
他の方の感想を読みに行ったら
”仕事なんてホッポリ出して あそこでたそがれたい~~”
的な感想が・・・
私が あわなかっただけかもしれません。
確かに 海はきれいでしたけど~
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いや、そうでもないかも。 (たまやん)
2007-10-01 22:35:04
自分の感想の前半に少し書いて、結局論破できずに
ロブスターに負けてしまったのだけど、
荻上監督、ひょっとして途中までアンチロハスを
テーマにしたかったんじゃないかなと思うほど、
前半は異様でしたよね。宗教的というか。

猫さんが指摘したような、もたいさんが室内にいる
ところとかは、ちょっとしたファンタジーを狙って
たんでしょうかねえ。

なんにせよ、今はあの島へ行きたいです(笑)
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ご迷惑をお掛けしました。 (スケッチマン(ワニ))
2007-10-02 00:36:23
mixiと混同してしまいました、
ごめんなさい。

確か60年代に中学の先輩が映写係をしていた映画館で、2001年宇宙の旅を映写室の小窓から何度も只で観た私は、さっぱり分からなくて、「やはり分からんか」と言われた人間ですから混同しちゃったのでしょう。
今更、手遅れだろうけれど、
DVDを借りてもう一度観てみようかな。
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TB&コメント、ありがとうございました♪ (テクテク)
2007-10-02 21:02:48
こんにちは
早速、レビューを読ませて頂きました
ここで書かれている、とっても素直でストレートな感想には、
私個人的には凄く好感が持てました

私は全く普通にサラリと見過ごしていた事も、
言われてみれば、なるほど…
こういう感じ方があるのだと、目から鱗
とても感心しました

こちらの感想を読ませて頂いて、
更にこの映画の面白さを発見してしまった気分です

絶賛の感想ばかりでなく、
こういった疑問をぶつける感想を知る事が出来て、
面白かったです

コメント頂いて、本当にありがとうございました
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こんばんは。 (ジョー)
2007-10-02 21:48:13
たしかに自然を装ってるわりに、頭でつくったようなところもありましたね。「たそがれる」なんて映画のコンセプトをそのまま口にするのもちょっと芸がなかったかな。でも、全身の力を抜いて海の上に浮かんだような気持ちになれたのも事実でした。
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あの島は・・ ()
2007-10-03 12:35:27
>たまやんさん
与論島で撮影したそうですね。
大学4年のとき 
名古屋→大阪
大阪→九州 憧れの”さんふらわぁ号に乗り
その後また 九州からフェリーを乗りかえ 与論まで行きました。
確かに 海はすごくキレイでした。
だって ちょっともぐると 本当に原色の世界だったんです!!!!そのかわり 日焼けもすごかった!
アンチロハスという風に考えると・・・
面白い映画でしたね!!(笑)
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スケッチマンさんへ ()
2007-10-03 12:38:46
なかなか時間がないので ご訪問することも出来ずごめんなさい。
「2001年~」は 私の生涯のベスト10に残る作品です。
もちろん 訳わかりませんで 続けてもう1回観た(観させようとする力のある)
恐るべき作品です。
このコメントの返事は ここまで・・ということで。
(このコメントは 主たる記事(この場合は「めがね」について 寄せていただくとありがたいので)
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