映画でお喋り♪猫とひなたぼっこ

もと映画少女の”猫”のお喋りです♪

『 私の男 』

2014年07月09日 | 映画感想(日本)
タイトルに適う 役者は
浅野忠信 さん で文句なし。
けれど 対する 二階堂さんが 完全に 浅野さんを 喰っていました。
あ・・・
むろん そういう話なので 浅野さんは 完璧に役通りに演じていた ということです。


二階堂ふみ さんに ちょっと感動しました。
私の記憶の中で 30年以上前の NHKテレビドラマ 『 事件 』 のときの
大竹しのぶ さんがよみがえりました。

少女 ( 中学生 ) 時代から
大人 (20代半ば? ) まで 見事に 使い分け
あどけなさ と したたかさ
純粋さと 怖さ
すべての 女が持つ要素を 表現しきっていたと思います。



実は 前半 面白くなかったんです。
二人の絡みに 血が滴る・・
その 意味は 後になってわかるんですが
そのシーンが 熊谷監督たる 所以なんでしょうが
少し 受け入れがたく・・・
それは そうなるまでの 二人の孤独が イマイチ 私に伝わらなかったからだと 思います。

孤児になった子どもを 遠縁の 若い男が引き取る・・
そういう行為は
最初から ( 不安の意味の )いろんな事柄が 思案されることで
ふたりが一緒に暮らすことを
周りが認めた・・ という 前提が 受け入れられなかった からかもしれません。

ただ その後
ふたりの関係があからさまになった時点からは
がぜん
タイトルが 本領を発揮します。


” おまえには無理だよ ” って 言っているけれど
本当は
無理なのは 「 自分 」 だって わかってて そう言わざるを得ない
「 男 」 の だらしなさ なさけなさ。
そして
彼を 表面的には 切った としているけれど
いつまでも 「 自分のモノ 」 とし続ける
女の 凄さ!
が うまく描けていたと思います。


ただ 普通の人にお勧めできる映画か? と聞かれれば
「 覚悟が必要 」 と 答えるしかありません。 ( 笑 )


映画を観て がぜん 原作が読みたくなり
今 読み始めました。
映画には ない部分から 始まっているので
本のこれからの展開が楽しみです。


  2014.06.18  ミッドランドスクェアシネマにて鑑賞  ★★★★


最新の画像もっと見る

コメントを投稿