映画でお喋り♪猫とひなたぼっこ

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『 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 』

2007年07月28日 | 映画感想(日本)
え? もしかして私って イジメられてます??

の予告を観た瞬間、
“ 一見の価値あり ”  ・・・・と勝手に思った。
胸糞悪い 超 勘違い女!
これは 一つ間違うと 途中退席したくなる恐れのある話です。
が・・・
閑話休題的な 待子(マチコ)さんの おとぼけ?ぶりで 救われるため
最後まで観れるかも? しれない 映画です。(笑)

   待子(マチコ)さんの キャラなしでは この映画は観つづけらんないだろうな・・?
   と思いつつも
   彼女(マチコさん)に イライラしちゃう人もいるかも、ね・・・



主人公らしき 
サトエリさん扮する お姉ちゃんだけが、
     超勘違いの 自己チュウ。 
     胸糞悪い 非常識なワガママ女
に思えます。
もう とにかく 凄い!
彼女の考え方・行動力は 私の想像力を 超えている!!!
でも 「女優になりたい」 気迫・意志力には
頭が下がる部分もあり
ギリギリの線で
なんとか 彼女という 個性を 受け入れることができます。


対して
一見 やられっぱなし・・・にみえる妹も
凄いです。
家族をホラー漫画にしてしまう ・・ というより
「描きたくてしかたのない」 気迫・意志力があり
姉にやり込められている 抑圧部分を
「描く」 ということで 解放している とも言えますが
好奇心も 満々。
やられっぱなしではなく
最後にわかるのですが
姉が 過去の出来事を許した途端
   (この姉は、自分の未来に希望が持てた途端 今までの自分の妹への行為を
    ちゃんと 「やつあたり」と解釈して 謝り 
    ちょっと マトモになるのです)
地味じに 仕返しを始めていたのです・・・・・・・


     まぁ  どっちもどっちの姉妹。


この 「家族」 の中で もしかしたら 
一番マトモというか
普通というか 
理解しうる存在なのが
お兄ちゃん(宍道) なのかもしれません・・
故に 
あんな最期になってしまうんでしょうね・・・・・


そう・・そうなっても 相変わらず明るい 待子(マチコ)さんは
もしかしたら やっぱり 
一本ズレているのかもしれないけど
こういう 「鈍感力」は
(どこぞやの政治家と違って) 歓迎します。苦笑
彼女の サイコさ?は あの人形に表現されてる?????んでしょうね・・
きっと この人形作りが 
彼女の無意識のストレス解消になっているんでしょう・・・・

   なぜかこの映画を観てて
   西川美和監督の 『 蛇イチゴ 』 を思い出しました。
   あの映画も 家族の微妙さを 描いていたっけ・・・



こういう映画が作られてきているのは
きっと 私の 思っている 「 家族観 」 が 崩壊しているってことなんだろうな・・・って 思います。
で 「 家族 」 は 一人ひとりの 「 個人 」から成っているものだから
つまりは
「 個人の常識 」 が 変わって来ている ということなんでしょう。


     余談ですが 宮部みゆきの 『 名もなき毒 』 は
    「 常識 」 のレベルが さがってきている・・ と言うことを教えてくれた
     怖い作品でした。


ともあれ
この作品は ヒトには オススメはしないけれど
観て 損はない映画だと思います。
微妙に 面白かったです。


  2007.07.15  「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」  伏見ミリオン座にて鑑賞  ★★★★



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6 コメント

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腑抜けているのは、誰だ? (スミス)
2007-07-29 00:13:13
(笑)何だか、冒頭からやられますよね。
というか、予告編で、これは・・・と思えてしまいます。
何より、原作者が本谷有希子さんで、最近話題の人だから
その好奇心で観た私です。

やや・・・この作品での、妹の仕返し(?)はすごいね。
あのサトエリが、ずっと赤い便箋で書き続けた手紙の返事を
実は書いていたんでしょう?すごいね~と感心しました。
サトエリのパワーも、妹のパワーも、到底私には持ち得ないもの。

腑抜けどもと言われると、それって私のことかもとドキッとしてしまう。
だって、今はダーリンとラブラブ中だから・・・(苦笑)
返信する
本谷有希子さん ()
2007-07-31 12:31:30
私は この映画で初めて知ったんですが
「話題の人」らしいですね。

手紙については
私も一瞬 妹が返事を書いたのかな?と
思ったんだけど
 もしかして主役に抜擢されるかもしれない・・
 今まで ごめんね
という話を聞いてから
ムラムラムラと復讐心が沸いて
監督への手紙を ためていただけ のようにも思えたんですが
どっちなんでしょう????

ラブラブのスミスカップルは ちょっとおいといて(笑)
腑抜けているのは
ダレのこと??
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家族 (かえる)
2007-07-31 21:35:00
これ、おもしろかったですよねー。
私も『蛇イチゴ』を思い出しましたよー
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ええ。 ()
2007-08-01 12:37:50
面白かったんですけど
万人向けじゃないな・・と。
大人の笑いが判る人じゃないと
「好き」といったら ひんしゅく 買いそう・・・汗
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Unknown (蔵六)
2007-08-03 22:46:46
 こんばんは!

 この映画、僕は結構好きです。
 あのドロドロしたところが(笑)

 あの姉と妹の関係が最後の最後でガタンと入れ替わるところなんて最高でした。
 でもあの映画の終わり方は原作(小説しか読んでないけど)とはまたちょっと違っていますね。僕は映画版の終わり方の方が好きですが、小説版ではあの待子さんの呪いの人形が重要な意味を持ってきます。そこから意外とあのいつも顔面に笑顔が張り付いている待子さんが一番タチが悪かったんじゃないのかななんて思ってみたり。
 もし機会が有ればそちらもどうぞ!
返信する
どろどろ ()
2007-08-06 12:46:33
お兄ちゃんが そばを投げ飛ばすシーンは
なんだか一昔前の
寺内貫太郎一家を思い出し
わらけてしまいました。(笑)

ところで
やっぱりあれは 呪いの人形なんですね??
よかった~ ずっと 引っ掛かってたんですよ。
いやぁ やっぱり マチコさん 好きだ!(笑)
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