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ある横浜トリエンナーレ市民サポーターの寄り道:2

2011年02月28日 05時14分14秒 | 日本アニメによる、異文化比較論

 ポケモン映画処女作「ミュウツーの逆襲」は,1999年冬に北米から火がつき世界に広まったのですが米国では多くの映画評論家が,ゲーム・グッズとからませて「観客の販売欲を刺激させる」とは「展開がのろい」と的外れな評論が筆をまかせて書き散らしたのが,一級の新聞や雑誌に掲載されたそうです。その後,こうした批判は≪文化美術による日本叩き≫と指摘されました-一部,本家ポケモンスタッフが反省する所があるので全部とは言えませんが,この時期ハリウッドで低迷激しく一般米国人が持つアニメ観≪(子供向の)単純・娯楽≫,評論家の≪日本アニメといえば宮崎作品≫という方式が頭にありました。ですが,世界もそうだったようです。
 この時,日本が一歩踏み込んで世界のアニメ比較研究・分析・批評を行いそこから更なる発展と見方の拡大につなぎ,ネットに売り出されている60年代モノクロTVアニメ中心に貴重な脚本/絵コンテ/レイアウト/原画/セルとアニメをもとにしたマンガ・アニメ絵本・おもちゃ類を買取,保存すべきですが,高額で売られていて資金少ない保存団体の一番の悩みになっています。
 こうした日本の保存・研究の全体の遅れにより,米国中心に海外では主にジブリ中心にアニメ華やかしき時期の80年代に題材に研究し,熱心な所では戦前~草創期までありますが60~70年代のは著名作以外は殆どされていないそうです。

-「ミュウツー」に戻りますが,テーマや内容は子供向の方がシンプルな分強く出ると思います-「ミュウツー」は特に異色だと思います。日本オリジナルでは,ラジオドラマのみだった「ミュウツー誕生秘話」が-ミュウツーを造ったフジ博士の亡き娘(アイ)の思い・培養器の中でのミュウツーとアイ(クローン)の交流-の場面が,世界公開版では追加されオリジナルよりも濃厚・・・DVDがこの番で,特典としてハリウッド版音声も収録されています。
 人工生命体という存在に悩み,人間に強い不信感と怒りを持つミュウツーの内面を淡々と描いていく,極めて重々しい空気が全体を支配する世界観が,後のポケモン映画の作調となりました。



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