文明開化と平仮名英語

流れるような筆使い、崩し字満載の平仮名で書いた英語は日本国開国・文明開化の一時期を象徴するような出来事でした。

外国商通ことば103:下段166-172

2012年06月25日 | 文明開化と平仮名英語

 
103:下段166-172
 
 
②『外国商通言葉集』の下段「食もつ之部」は130語から185語まで、③『外国商通古と者附』の「志よくもつのぶ」も130語から185語まで、①『外国商通古と者つけ』では77語から99語まで・・・ 既に最後のコースの「.食物の部」に入いっていて今回はその8回目・・・
前.例に倣って ②『外国商通言葉集』の順を尊重して166行から172行までを取り上げることに・・・③においてはご覧のように該当する言葉は見つかるものの②に比べてかなり配列は前後している。①は何故か全く姿を見せない。ご用心を・・・ 

166行目:日本語②③とも≪志(し)いたけ≫①収録なし。英語読み②も志(し)るうむ≫ ③≪も志(し)るうむす≫語尾の≪≫の有無の違い。英語綴り・・・mushroom・・・
④『ゑんぎり志ことば』≪志(し)い多(た)け モツシルーム ⑤-2『英語手引き草』、  ⑥『改正増補英語箋』には見当たらない。

167行目:日本語②≪古(こ)んふ≫③≪こんぶ≫、英語読み②③とも≪志(し)ういと
④『ゑんぎり志ことば』にはこんぶ シウィート
⑤-2『英語手引き草』、
⑥『改正増補英語箋』には見当たらない。
英語綴り・・・seaweed・・・一般的に海藻類を云うらしい。

168行目:日本語②のみ≪
つけ物≫③①には見当たらない。英語読み②≪ぺころすこの発音は愉快。
④『ゑんぎり志ことば』 ⑤『新撰英語実用便』⑥『改正増補英語箋』にも探し方が悪いのか見当たらない。⑤-2『英語手引き草』には≪
漬物 つけもの ペコロス≫を見つけた。漬物は日本独特のもので、当面近いものを引き合いに
英語綴り・・・pickles・・・ピクルス・・・これが、ペコロスだから驚き。

169行目:日本語②≪かき≫③≪
可(か)き≫英語読み②≪者(ぱ)ー志(し)んもん≫③≪ふいつく≫④『ゑんぎり志ことば』には≪かき フィツグ≫とあるところを見ると③と④は同じ読み、・・・さて英語綴・・・fig・・・ここでも③は④の影響を強く受けているようだ。ここでは「いちじく」。さて「いちじく」と「柿」とが混同しているようなのだが?
⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には≪
柹 可(か)き パーシンモン≫この≪
≫の字の難しいこと・・・お手上げだ!
⑥『改正増補英語箋』には探し方が悪いのか見つからない。
・・・英語綴りは persimmon ・・・片仮名英語のほうは少し丁寧に読んだような形跡だ!

170行目:日本語②③とも≪ぶどう≫英語読み②ぐれいぷ≫③≪可(か)らぷす
④『ゑんぎり志ことば』には≪
ぶどう ガラプス ≫ここでも、③は④の影響をもろに受けているようだ。
⑤『新撰英語実用便』には≪葡萄 ぶどう クレイプ≫⑤-2『英語手引き草』には
葡萄 ぶどう グレイプ≫⑥『改正増補英語箋』≪葡萄 ブドウ grape ゲレープとは・・・・・・。この読みにはかなり手古摺ったようだ!!

171行目:日本語②③≪奈(な)し≫英語読み②≪ぺーあ③≪ぺーる
④『ゑんぎり志ことば』には≪奈(な)しペール
⑤『新撰英語実用便』、⑤-2『英語手引き草』には≪
棃子 なし ペーア≫ ⑥『改正増補英語箋』≪梨 ナシ pear ピール≫④の読みといい、⑥の読みの語尾の≪
≫が気懸り

172行目:日本語②③≪
もゝ英語読み②≪ひーちェす
③≪
びいち
④『ゑんぎり志ことば』には≪
もゝ ピーチ≫⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には≪桃 もゝ ピーチェス≫⑥『改正増補英語箋』≪
桃 モゝ peach treeペーチツリー

次回 104回目:下段本文173-178を取り上げる予定

挿図
   ①佐野屋冨五郎『外国商通古と者つけ』(刊年不明)手持ち原葉、一枚もの
   ②佐野屋冨五郎『外国商通言葉集』(刊年不明)横浜市中央図書館所蔵、折本
   ③佐野屋冨五郎『外国商通古と者附』(刊年不明)神田外語大学付属図書館所蔵、折本
   ④志水卯三郎『ゑんぎり志ことば』万延元年(1860)早稲田大学図書館所蔵
   ⑤尾嵜冨老『新撰英語実用便』明治11年(1878)神奈川県立図書館所蔵 
     ⑤-2尾嵜冨五郎蔵板『英語手引草 扱言編』(刊年不明)神奈川県立図書館所蔵
   ⑥石橋正方『改正増補英語箋』明治5年(1872)早稲田大学図書館所蔵
   

 


外国商通ことば102:下段159-165

2012年06月18日 | 文明開化と平仮名英語

102:下段本文159-165
 

 ②『外国商通言葉集』の下段「食もつ之部」は130語から185語まで、③『外国商通古と者附』の「志よくもつのぶ」も130語から185語まで、①『外国商通古と者つけ』では77語から99語まで・・・ 既に最後のコースの「.食物の部」に入いっていて今回はその6回目・・・

 前例に倣って ②『外国商通言葉集』の順を尊重して159行から165行までを取り上げることに。③においてはご覧のように該当する言葉は見つかるものの②に比べてかなり配列は前後している。ご用心を・・・
 
159行目:日本語②≪ゆ里(り)≫③≪ゆり≫①収録なし。英語読み②れりい≫ ③≪里(り)れい
れりりれ≫入れ替わりになっている注意!
  ④『ゑんぎり志ことば』にはゆり りりー
 ⑤-2『英語手引き草』には≪
百合 ゆり レリー
  
⑥『改正増補英語箋』には≪百合 ゆり lily りりー
 
160行目:日本語②③とも≪きうり≫、英語読み②≪きうかん者(ば)ん ≫③ ≪こきむふるす
④『ゑんぎり志ことば』にはきうり コムコムベルス≫この英語読みは驚きというか、当代一の学者、実業家、商売人というマルチの清水卯三郎先生の読みとは・・・愉快

⑤-2『英語手引き草』には≪胡瓜 きうり キウカンバン
⑥『改正増補英語箋』では≪胡瓜 キウリ cucumber キューコンブル
 

161行目:日本語②のみ≪せうが≫③①には見当たらない。英語読み②≪志(し)んじるこの発音は愉快。ところで≪語尾の≫が気になる。

④『ゑんぎり志ことば』≪
はじ可(か)み せう可(が) ジンジョル≫日本語≪はじかみ≫とは・・・お手上げ ⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には
*せうが ジンジル≫⑥『改正増補英語箋』にも同じ漢字が使われているそして≪*シヨウガ ginger ジンジュル≫しかしとても読めない。思い余って・・・「IMEバッド手書き」でトライすると≪薑キヨウコウ はじかみ しょうが
≫とあった。この難しい漢字が使われている。専門家に伺いを立てなければならない。さっそく、中央図書館にかけこみ教えていただいた・・・どうやらこの「難しい漢字が漢名でやがて字音がキョウ、カウであるため、同音の姜を代用して生姜と書くようになった」と・・・これで日頃よく見かける生姜に落ち着くことに

158行目(③の行数):日本語③①のみ・・・いづれも≪せり≫何故か②に収録なし。英語読み③≪
ぺるせりひ≫①≪ぺるせりい≫・・・さて英語綴りは?・・・
⑥『改正増補英語箋』では≪芹菜 セリ parsley パースレー

  
162行目:日本語②①≪た者(ば)古(こ)≫③収録なし。英語読み②
た者(ば)っこ≫①≪たあ者(ば)こ

⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には
煙草 た者(ば)こ タバッコ≫⑥『改正増補英語箋』≪煙草 タバコ tobacco トバッコとは・・・煙草の読みとその英語読みの近いこと・・・輸入品の一つのパターンを示しているようで面白い・・・。

163行目:日本語②①≪≫③≪こめ≫英語読みは珍しく③②①三者そろって≪らいす

④『ゑんぎり志ことば』には≪こめ ライス
⑤-2『英語手引き草』には≪米 こめ ライス≫⑥『改正増補英語箋』≪米 コメ rice ライス

164行目:日本語②≪
むぎ≫③≪者(は)だ可(か)むぎ≫英語読み②≪べる里(り)い≫③≪らゐ

 ④『ゑんぎり志ことば』には≪お於(お)むぎ ベルレ≫⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には≪麥むぎベルリー≫⑥『改正増補英語箋』≪
麦 オホムギ barley バーレー≫≪小麦 コムギ wheat ホウィート≫≪裸麦 ハダカムギ rye ライ≫一口に麥といっても、多種多様だから、一筋縄ではいかない。⑥『改正増補英語箋』は心得ていてそれぞれ掲載しているからありがたい。従って、②の≪むぎ≫は≪べる里(り)い≫というところを見ると大麦のことだとわかる。  どうやら、日本語は麦という総称があるが、英語にはそのような麦類の総称はないようだ。 麦との歴史的な出会いが違うからかもしれない。

165行目:日本語②③①≪
まめ≫英語読みは②≪飛(び)ーんす≫③①≪びいんす
④『ゑんぎり志ことば』では≪まめ ビンス
⑤-2『英語手引き草』には≪豆 まめ ビーンス≫⑥『改正増補英語箋』≪豆 マメ beans ビーンス
 
次回 103回目:下段本文166-172を取り上げる予定

挿図
   ①佐野屋冨五郎『外国商通古と者つけ』(刊年不明)手持ち原葉、一枚もの
   ②佐野屋冨五郎『外国商通言葉集』(刊年不明)横浜市中央図書館所蔵、折本
   ③佐野屋冨五郎『外国商通古と者附』(刊年不明)神田外語大学付属図書館所蔵、折本
   ④清水卯三郎『ゑんぎり志ことば』万延元年(1860)早稲田大学図書館所蔵
   ⑤尾嵜冨老『新撰英語実用便』明治11年(1878)神奈川県立図書館所蔵
      ⑤-2尾嵜冨五郎蔵板『英語手引草 扱言編』(刊年不明)神奈川県立図書館所蔵
   ⑥石橋正方『改正増補英語箋』明治5年(1872)早稲田大学図書館所蔵
   

 


外国商通ことば101:下段152-158

2012年06月11日 | 文明開化と平仮名英語

101:下段本文152-158
 

 ②『外国商通言葉集』の下段「食もつ之部」は130語から185語まで、③『外国商通古と者附』の「志よくもつのぶ」も130語から185語まで、①『外国商通古と者つけ』では77語から99語まで・・・ 既に最後のコースの「.食物の部」に入いっていて今回はその5回目・・・

前.例に倣って ②『外国商通言葉集』の順を尊重して152行から158行までを取り上げることに。③においてはご覧のように該当する言葉は見つかるものの②に比べてかなり配列は前後している。尤も配列の乱れにとどまらず。「こと者(ば)のぶ」の中にあって、「志(し)よくもつのぶ」にはどうしたことか掲載されてない場合も、ご用心を・・・
 
 152行目:日本語②≪あ於(お)物≫③≪あおもの≫①≪青もの≫英語読み②べちでーぶる≫ ③≪うゑんでゑら*≫①≪うゑ志(じ)てぶる
③≪うゑんでゑら*≫の語尾が読めない・・・中央図書館に駆け込みご教示を仰ぐ、早速、横浜市史稿の「外国商通ことば附」の読みを教えていただく・・・≪うゑんでゑらるす≫・・・英語綴りは・・・vegetables・・・

 ④『ゑんぎり志ことば』には見当たらない
 ⑤『新撰英語実用便』は青物 あをもの ヘヂラーブル≫ラに濁点があってびっくり・・・(ここでは修正)
  
⑥『改正増補英語箋』には探し方が悪いのか見当たらない。
英語綴り・・・vegetable・・・であろう。
 
 153行目:日本語②③①とも≪大古(こ)ん≫、英語読み②≪らでいす≫③①とも ≪らでい

 ⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には≪大根 だいこん ラデイス

⑥『改正増補英語箋』では≪**ダイコン radish レデイシこの大根の漢字の難しいこと全くお手上げ・・・
 

 154行目:日本語②≪ねん志(じ)ん≫③≪尓(に)ん志(じ)ん≫①には見当たらない。英語読み②≪かいらいと③≪けるろつッ≫この発音は愉快

④『ゑんぎり志ことば』≪
尓(に)ん志(じ)ん ケルロッツ≫ここまできて英語綴り・・・carrot・・・
⑤-2『英語手引き草』には
*** 尓(に)んじん カイライト≫どうにもこの漢字が読めない。専門家に伺いを立てなければならない。・・・大漢和辞典には詳しく説明されていた。「カイライト」の英語読みには悩まされる。

155行目:日本語②③①いづれも≪いも≫英語読み②≪
本(ぽ)ていと≫③①≪本(ぽ)ていと
④『ゑんぎり志ことば』には≪いも ポテートス
⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には
芋 いも ポテート≫⑥『改正増補英語箋』では≪金鈴薯 サツマイモ potatoes ポテトース≫④と⑥とでは≪ポテートスポテトース
≫微妙に違う要注意。このサツマイモの漢字「金鈴薯」には考えさせられた。見れば見るほど素晴らしい文字構成・・・

156行目:日本語②≪か本(ぼ)ちや≫③≪
可(か)本(ぼ)ちや≫①なし。英語読み②本(ほ)んけん≫③≪本(ほ)んげ
④『ゑんぎり志ことば』には≪
か本(ぼ)ちゃ ポンゲ
⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には
南瓜 とうなす ホンケン≫⑥『改正増補英語箋』≪南瓜 カボチヤ pumpkin ポムプキン・・・「とうなす」も調べてみたい。
英語読み「ほんけん」「ほんげ」「ポンゲ」・・・は何のことか悩まされる。

157行目:日本語②③≪
ねぎ≫①≪祢(ね)ぎ≫英語読みは②お尓(に)を*
≫最後の文字が読めないお手上げ・・・これも中央図書館でご教示を仰ぐ、横浜市史稿の「外国商通ことば附」の読み≪おにをんす≫とわかった。
③≪お尓(に)をんす≫①≪お尓(に)おんす


④『ゑんぎり志ことば』には≪ねぎ オニオンス
⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には≪葱 ねぎ オニヲン≫⑥『改正増補英語箋』≪葱 ネギ onions ヲニヨンス≫この葱の漢字も難しい。そのわりにしばしばお目にかかるが・・・

 
158行目:日本語②①≪
≫③≪奈(な)≫英語読みは②≪可(か)ぶへー者(ば)志(し)≫③≪けつぺッち≫①≪けふぺッち
⑤『新撰英語実用便』及び⑤-2『英語手引き草』には≪菜 な カブヘーバシ≫どうやらキャベツのことらしい。英語綴り・・・cabbage・・・今回取り上げた野菜の呼び名、呼称は何故か一筋縄ではいかない・・・難解
 
次回 102回目:下段本文159-165を取り上げる予定

挿図
   ①佐野屋冨五郎『外国商通古と者つけ』(刊年不明)手持ち原葉、一枚もの
   ②佐野屋冨五郎『外国商通言葉集』(刊年不明)横浜市中央図書館所蔵、折本
   ③佐野屋冨五郎『外国商通古と者附』(刊年不明)神田外語大学付属図書館所蔵、折本
   ④志水卯三郎『ゑんぎり志ことば』万延元年(1860)早稲田大学図書館所蔵
   ⑤尾嵜冨老『新撰英語実用便』明治11年(1878)神奈川県立図書館所蔵 
     ⑤-2尾嵜冨五郎蔵板『英語手引草 扱言編』(刊年不明)神奈川県立図書館所蔵
    ⑥石橋正方『改正増補英語箋』明治5年(1872)早稲田大学図書館所蔵


外国商通ことば100:下段146-151

2012年06月04日 | 文明開化と平仮名英語

100:下段本文146-151
 

 ②『外国商通言葉集』の下段「食もつ之部」は130語から185語まで、③『外国商通古と者附』の「志よくもつのぶ」も130語から185語まで、①『外国商通古と者つけ』では77語から99語まで・・・ 既に最後のコースの「.食物の部」に入いっていて今回はその4回目・・・

 前.例に倣って ②『外国商通言葉集』の順を尊重して146行から151行までを取り上げることに。③においてはご覧のように該当する言葉は見つかるものの②に比べてかなり配列は入り乱れている。尤も配列の乱れにとどまらず。「こと者(ば)のぶ」の中にあって、「志(し)よくもつのぶ」には何故か掲載されてないからご用心を・・・また、「むまき」、「まぎら王(わ)しき」は③にのみ掲載されているからご用心。
 
146行目:日本語②のみ③①には収録なし≪かし≫英語読み②春(す)ういーとミーと≫ 英語綴は?
④『ゑんぎり志ことば』には見当たらない
⑤『新撰英語実用便』は菓子 可(か)し スウイートニート≫とは何のことか?不可解・・・≪スウイートニート≫これは②の読みを尊重して≪スウイートミート・・・sweet meat・・・であろう。
⑥『改正増補英語箋』には探し方が悪いのか見当たらない。
 
147行目:日本語②≪あまい≫、③は41行目に≪あまき≫英語読み②≪春(す)ういーと≫③ ≪すゑーと
 ⑤『新撰英語実用便』には≪甘 あまい スウイート
⑥『改正増補英語箋』では≪甘アマシsweet meat スウヱートミートこれでは
146行目の英語読みと同じに・・・驚き。調べてみたところ sweetmeat 砂糖菓子とあるところを見れば納得
 

148行目:日本語②のみ≪可(か)らい≫③①には見当たらない。英語読み②≪志(し)やーぷ⑤『新撰英語実用便』には辛 可(か)らい シヤープ≫⑥『改正増補英語箋』≪辛カラシ sharp シャープ

149行目:日本語②≪尓(に)がい≫③≪
尓(に)がき≫英語読み②≪びつとる≫③≪びーとる
⑤『新撰英語実用便』には
苦 尓(に)可(が)ひ ビツール≫⑥『改正増補英語箋』≪
ニガシ bitter ビットル≫語尾の-r ールに惑わされたが、コクと旨味のビタービールの宣伝文句を思い出した。

150行目:日本語②≪すい≫③≪
すき≫英語読み②さおる≫③≪そーる≫⑤『新撰英語実用便』には酸 すい サヲル≫⑥『改正増補英語箋』≪酸 スシ sour ソール

151行目:日本語②≪
あじ≫英語読みは②てーすと
⑤『新撰英語実用便』には
味 あじ テースト≫≪美味 むまひ ナイス≫⑥『改正増補英語箋』には≪美味ヨキアヂハヒ nice taste ナイステースト
≫美味が良き味わいとは・・・

③44行目のみ日本語≪
むまき≫英語読み≪てり志(し)おう春(す)≫英語綴り・・・delicious・・・褒め言葉がうまく出ているようだ。

次の ③45行目:日本語≪
まぎら王(わ)しき≫英語読み≪いんういーぶる≫は当時の言葉使いと表記仕方に惑わされてきたから付録に付け加えた。特に味覚には関係しないことをお断り。

次回 101回目:下段本文152-158を取り上げる予定

挿図
   ①佐野屋冨五郎『外国商通古と者つけ』(刊年不明)手持ち原葉、一枚もの
   ②佐野屋冨五郎『外国商通言葉集』(刊年不明)横浜市中央図書館所蔵、折本
   ③佐野屋冨五郎『外国商通古と者附』(刊年不明)神田外語大学付属図書館所蔵、折本
   ④志水卯三郎『ゑんぎり志ことば』万延元年(1860)早稲田大学図書館所蔵
   ⑤尾嵜冨老『新撰英語実用便』明治11年(1878)神奈川県立図書館所蔵
     ⑥石橋正方『改正増補英語箋』明治5年(1872)早稲田大学図書館所蔵