『新撰英語実用便』
尾崎冨老の名前で『新撰英語実用便』(明治11年、全34葉、150×105mm)を出版(この頃から板の字は影を潜める)。
序文に佐野屋冨五郎流の発音談義が「ことばのつかいようも紙のことをペープルとかいてあるなれどもいふにはペーパといふようなもので・・・」とあって、英語に対する思い入れと研鑽の程を知らされる。
本書の構成は、序文2葉、単語30葉、数半葉、アルファベット半葉、いろはローマ字表1葉、曜日・時計図及び刊記併せて1葉。
単語は漢字・その読み平仮名。英語の読みは片仮名英語で現在の使い方と同じ様で違和感はない。
(挿図:神奈川県立図書館、K83.1/7)