文明開化と平仮名英語

流れるような筆使い、崩し字満載の平仮名で書いた英語は日本国開国・文明開化の一時期を象徴するような出来事でした。

7 こゑのつかひかた(17)

2009年05月18日 | 文明開化と平仮名英語

 清水卯三郎の発音談義「こゑのつかひかた」(声の使い方)、全十九項目のうち十七番目をここでは「その17」として扱う。

  その17は『ゑんぎり志ことば』第4丁表から5行と4丁裏から2行の全7行の構成。 
 縦書き文字の傍らにある立て筋は横書き文字ではどうにもならない。ここでは止む無く下線表示とした。ウァウィウェウォの表示のあるものは、それぞれ ウァ、ウィ、ウ、ウェ、ウォ とバ、 ビ、 ブ 、ベ 、ボ とのあいこゑとして、「ウィンネゴル」(酢す) を「ビンネゴル」(vinegar)と聞き、「甚だよろしい」の「ウェリグード」を「ベリグード」と聞き違えることを指摘している。
 そして、「バビブベボ」は唇より出す声、ウァ、ウィ、ウ、ウェ、ウォは上歯を下唇にしかと当てつつ「ウァ、ウィ、ウ、ウェ、ウォ」というこころで言う声と教えているから凄い。我々が中学で習ったことが、当時、既に教えられていたのだから驚きである。この『ゑんぎり志ことば』 の教えに従って何回かトライしてみよう。卯三郎が意図したことを体感できるに違いない。



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