セブン&アイ・ホールディングス鈴木敏文会長の「私の履歴書」も、フィナーレ、最終章にさしかかっている。
4月25日付の記事では、アイワイバンク銀行(現在のセブン銀行)設立経過に関わる部分について触れている。
アイワイバンク銀行は、決済専門銀行として発足している。
「私の履歴書」によると、ネット銀行など新設4行の中で、唯一金融庁からの指導事項「3年以内の黒字化」を達成しているとのこと。
融資業務を一切行うことなく、決済専門銀行として、どのように商売を成り立たせているのか、理解できない点がある。
一般的に、銀行業務は、預金受け入れに伴う利息支払い(いわゆる一般の「仕入」に相当)を行なうものの、融資に伴い受け入れる貸出利息(いわゆる「売上に伴い発生する収入」に相当)との差額で業務利益(いわゆる「銀行営業利益」)を稼ぐ業態である。
従って、通常の銀行業務の中で、中心的な「収入源」の柱となる「融資業務」を行なわずに、どのように利益を確保するのか、不思議である。
決済専門銀行ということは、決済に伴い発生する「手数料」で「ビジネスが成立する銀行」ということになると考えられるが、投資コストを相当に切り詰めない限り、3年以内の黒字化ということは極めて困難と考えられる。
いずれにしても、そのような困難な状況を乗り越え、金融庁指導事項を達成したということは立派といわざるを得ない。
記事の中で、面白かったのは、鈴木会長の「強いニーズがある以上、きっと成り立つ。それはひとつの信念だった。みんながいいと言うことは単純競争に陥り大抵失敗し、みんなに反対されることはなぜか成功する。常に顧客の立場で考え判断してきた。だから決定的な失敗をせずにここまでこれたのだろう」と、記述している。
まさに、当を得た「商売哲学=ビジネス哲学」である。
商売は、「強いニーズ」の上に成り立つ。その「強いニーズ」を、経営者としての嗅覚、鋭い感覚で嗅ぎ分け、「ビジネスを成功に導くとの経営者としての強い意志、強いリーダーシップ能力」が必要であるということを示している。
鈴木会長は、まさにそのような意味で、経営者としての資質を持っていたということになるのだと考える。
4月25日付の記事では、アイワイバンク銀行(現在のセブン銀行)設立経過に関わる部分について触れている。
アイワイバンク銀行は、決済専門銀行として発足している。
「私の履歴書」によると、ネット銀行など新設4行の中で、唯一金融庁からの指導事項「3年以内の黒字化」を達成しているとのこと。
融資業務を一切行うことなく、決済専門銀行として、どのように商売を成り立たせているのか、理解できない点がある。
一般的に、銀行業務は、預金受け入れに伴う利息支払い(いわゆる一般の「仕入」に相当)を行なうものの、融資に伴い受け入れる貸出利息(いわゆる「売上に伴い発生する収入」に相当)との差額で業務利益(いわゆる「銀行営業利益」)を稼ぐ業態である。
従って、通常の銀行業務の中で、中心的な「収入源」の柱となる「融資業務」を行なわずに、どのように利益を確保するのか、不思議である。
決済専門銀行ということは、決済に伴い発生する「手数料」で「ビジネスが成立する銀行」ということになると考えられるが、投資コストを相当に切り詰めない限り、3年以内の黒字化ということは極めて困難と考えられる。
いずれにしても、そのような困難な状況を乗り越え、金融庁指導事項を達成したということは立派といわざるを得ない。
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記事の中で、面白かったのは、鈴木会長の「強いニーズがある以上、きっと成り立つ。それはひとつの信念だった。みんながいいと言うことは単純競争に陥り大抵失敗し、みんなに反対されることはなぜか成功する。常に顧客の立場で考え判断してきた。だから決定的な失敗をせずにここまでこれたのだろう」と、記述している。
まさに、当を得た「商売哲学=ビジネス哲学」である。
商売は、「強いニーズ」の上に成り立つ。その「強いニーズ」を、経営者としての嗅覚、鋭い感覚で嗅ぎ分け、「ビジネスを成功に導くとの経営者としての強い意志、強いリーダーシップ能力」が必要であるということを示している。
鈴木会長は、まさにそのような意味で、経営者としての資質を持っていたということになるのだと考える。
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