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日経ECOLOMY(-環境+経済+私-)インタビューコーナー5月28日付記事を取り上げる。日本電産の永守重信社長の再登場である。
記事タイトルは、「『もったいない精神』で日本は再び豊かになる」である。記事タイトルにリンクを張っておくので、興味のある方はチェックしてみるとよい。
環境に関するニュース記事やインタビュー、コラム記事欄で取り上げられているので、本来、地球環境のカテゴリーで捉えるべきかとは思うが、企業戦略カテゴリーで捉えることとする。
永守氏は、M&Aで多くの企業を蘇えらせてきているので有名であるが、その根底に「もったいない精神」の哲学があるとのことである。
徹底した無駄の排除により、経費の削減が図れることにより、それは利益に直結する。
この「もったいない精神」は、永守氏によると、「ムダを戒める家庭で育ったから、ムダを減らす行動が染み付いている」とのことで、一朝一夕に出来上がったものではなく、日常行動の中でも生きているとのことである。
つい最近、テレビでスーパーマーケットがゴミとして廃棄した食品を家庭に持ち帰り使用する人たちがいるとのニュースがあった。日本ではなく、海外からのニュースである。
現に、一方で食料の高騰で苦しんでいる人たちがいて、他方で、先進国においてはゴミとして処分される。
このような点についても、ゴミの再利用等を通じた何らかの方法を考え出す必要がありそうだと感じる。。。
記事を引用しておく。
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記事引用
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―永守流経営とM&Aは不可分の関係ですが、最近のM&A先としては日本サーボ(2007年4月)、三協精機製作所(現・日本電産サンキョー、2003年10月に日本電産傘下入り)があります。合併前の両社の3Q6Sはどんな状態でしたか。
…(前段略)…
〇机の中から文具が12年分も出てきた
3Q6S活動の一環として、社員の机の中のたな卸しをすると、三協精機製作所(現・日本電産サンキョー)は、12年分に相当するファイルや筆記具などの文具が出てきました。日本サーボでも5年分ありました。
それ以来、両社では消しゴムは4つに切って1つずつ渡しています。
…(中略)…
ダメになる会社はダメになる要因があるのです。でも私はそうやって注意しつつも、「この会社、再建したら最高益を更新できるぞ」と内心思って期待しているのですが…。
―日本サーボは2008年3月期の連結営業損益が20億円強の黒字と、24期ぶりの最高益となりました。
意識改革をすれば、意外と早く変わるんですよ。だって、日本電産は売上高1億円あたりの経費(変動費)が430万円なのに対し、日本サーボは1000万円も使っていた。それを意識改革によって500万円にまで減らしたのです。
そのために、電気もムダなものは消す。誤解しないでくださいよ。あくまでムダをなくすのです。
…(中略)…
そのほかにも沢山の項目を洗い出して無駄を徹底的に削減した結果、業績も連動して回復しました。
〇ムダを戒める家庭で育ったから、ムダを減らす行動が染み付いている
3Q6Sの環境の良い会社は、必ず良い業績を上げる。その理念は、「もったいない」という理念と共通すると信じています。
昔の「もったいない精神」を取り戻したら、日本は再び豊かになれるのではないでしょうか。
―仕事の面ではとてもエコワークを徹底しているようですが、個人的にどんなエコ生活を実践していますか。
私は会社でよく叱りますが、家内はもっと怖いですよ。私がいるのに自分の用が済んだらさっさと部屋や廊下の電気を消して行く。
床暖房をつけていると、「一度つけたら、しばらく暖かいから消しますよ」と消してしまう。私もですが、家内もムダを戒める家庭に育ちましたから、そういう行動が染み付いているのです。
―永守流で地球温暖化をとめるには何を?
世界のモーターをすべてブラシレスモーターに変えることですかね。それで世界の電気消費量は半分になるかもしれません。
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Written by Tatsuro Satoh on 4th Jun., 2008
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