昨日夜、NHKでやっていた「太陽の子」を見ました。
実在の話をモデルにしたのだそうです。
あと、三浦春馬くんの最後の作品だというのも気になり、
見てみました。
柳楽くんは、
戦時中の京大の物理学の研究室に所属する研究者の卵の役でした。
彼らは原子爆弾の開発をしていました。
春馬くんは、
その弟役で、若い軍人。
特攻で命を落とします。
なんだか、
いろんなことを考えました。
戦争はいけないね、
とかそんな当たり前のことではなくて。
ダイナマイトを発明したノーベルが後に苦しんだことはよく知られているけど、
ドラマの中の研究者たちも
それを人殺しの道具だとは思っておらず、
寧ろ戦いの抑制に役立つかもしれないと考えている。
もちろん、
開発に成功して使用されたら沢山の人の命が犠牲になることはわかっていて、
それに苦悶もしている。
でも、
「自分が知らないことをみたい」という
ある意味では残酷な探究心好奇心もあり、
その狭間で揺れる若者を柳楽くんがリアルに演じていたと思いました。
ウランが核分裂するとき緑色の光を出す、
目が潰れてもいいからその美しい光をずっとみていたいと言ったセリフが、
科学者の狂気と背中合わせの向学心そのままで
ゾワっとしました。
あそこの表情はすごかった。
春馬くんが
「未来の話をたくさんしよう」というセリフを言ったのは辛かったな。
涙が止まりませんでした😢
作中で、
研究室の教授が
「人類がエレルギーを自由自在に操れるようになったら、争いはなくなる」と言っていたのですが、
エネルギーや科学技術は
一歩間違えればとてつもない殺戮の道具になるのです。
ドラマを見ながら、
息子のことを考えていました。
彼が在学中に研究していたのも、
今就職した会社で開発研究をしているものも
ベクトルを変えれば兵器になります。
もちろんそのためではなく、
本当に学術的な発展や社会を良くするためのものであることは百も承知です。
でも、
万が一、
何かとんでもないことが起きて
世界がおかしな方向へと進んだ場合、
あのドラマの柳楽くんやその仲間たちの苦難は現実のものとなるのだなと思ったら、
心底から怖くなってしまいました。
今、世界は少し不穏な方向へ進んでいるような気がしています。
どうか
科学技術が純粋に人のためになるものでありますように。
そうあり続けられますように。