日本全国 おもしろいことに おらが国の自慢の酢みかんがあって
blogでも それぞれの地の酢みかんが じつに趣のある名前で紹介
されました。
みかんの育つ温暖な気候の 九州 四国の酢みかんの名前は
いくつか覚えました。
もちろん 土佐にもあります。
まず今の時期に 産直市にも 青玉が並び始めたブシュカンですが
世間一般でいう 仏の手の 仏手柑とは別物となります。
土佐人のいうブシュカンは これを育てる 土佐のおんちゃんの
ご説明です ⇒ ☆
もう一つ土佐の酢みかんで 忘れてならないものに『直七』が
あります。

直七も酢みかんですが 果汁はまろやかでクセがなく 味も香りも
控えめで 土佐藩の絶対女王 柚子姫と比べると 存在感はイマイチ
の序列となります。
名前からして 柚子姫の足軽か ぞうり番という感じです。
直七は 県内で最も西の宿毛市の特産で 今の時期はまだ青玉ですが
収穫期は10月とされ 宿毛市がポン酢はもちろん 色々のものに加工し
売り出しております。
その昔 魚商人の直七が 魚といっしょに食べたら旨いと宣伝しつつ
売り歩いたことから 直七 と呼ばれるようになったそうです。
戦後を創った男 吉田茂の実父 竹内綱が宿毛市出身で その縁からか
五男の茂は 衆議院議員の選挙区は 高知から出馬しておりました。

吉田茂は たびたび宿毛市を訪れ 直七を賞美したといわれております。
柚子やブシュカンが 青玉の時季から産直に並び 果汁は酢の物に入れて
風味を楽しみ 皮はおろし金で下ろして 煮物や麺類に散らして使われる
ことに比べ 直七は青玉では あまり使われません。
収穫期の熟した果実は 見かけより果汁が多く取れ これを絞り冷凍して
年中使う我が家です。
鍋にはもちろん これも宿毛でよく獲れる きびなごがスーパーへ並ぶと
から揚げにして アツアツに直七酢をかけると 柚子やブシュカンよりも
相性は抜群です。
吉田茂にも愛された 直七が出回る時期を 待ちかねている我が家です。