東京圏から福岡市へ大挙転入、震災影響か
東京圏(東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県)から福岡市への2011年の転入者が、前年より3000人以上増加し、1万3861人に上ったことが市の調査でわかった。
東京圏からの転入が転出を上回ったのは1996年以来、15年ぶりで、市は昨年3月の東日本大震災の影響とみている。
市企画課によると、11年の東京圏からの転入者は10年の1万541人から3320人(31・5%)増加。特に0~14歳が2403人(前年比846人増)、25~34歳が4648人(同1045人増)、35~44歳が3215人(同840人増)と多く、子育て世代の転入が背景にあるとみられる。
一方、東京圏への転出者は1万2725人(同634人減)で、転入が1136人上回った。統計が残る85年以降、転入超過だったのは94~96年の3年間だけ。同市の場合、特に若い世代が就学や就職で関東へ出る傾向が強く、転入超過だった3年間はバブル崩壊後の景気低迷が要因とみられるという。
今回の転入超過について、同課は「大震災の影響で企業が生産や営業拠点を移したり、転勤時に単身赴任よりも家族で引っ越すことを選ぶ人が増えたりしたのではないか」と分析している。
宮城、岩手、福島の被災3県からの転入数は706人(前年比249人増)だった。
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福岡市は29日、市内の認可保育所などの待機児童が4月1日現在で893人に上り、統計を取り始めた2002年度以降で最多となったと発表した。前年度より166人増えており、市保育課は「働く女性や0~5歳の就学前児童数の増加、東京圏からの人口流入が要因」と分析している。
同課によると、認可保育所185か所と保育士の有資格者がマンションなどで少人数を預かる家庭的保育者(保育ママ)19か所の今年度の定員は計2万6264人。保育所の設置などで前年度より定員を1160人増やした。一方、入所申し込みは前年度より1404人増の2万9626人で、待機児童(特定の保育所を希望して待機している人を除く)は893人だった。
市では06年から出生数が増加傾向にある。昨年は特に東京圏から、0~14歳の子どもと、25~44歳の子育て世代の転入が10年に比べて急増した。
市は11、12年度で計2560人分増やし、13年度の待機児童解消を目指していたが、担当者は「入所希望者が予想を上回って急増しており、13年度までの解消は厳しい」と話している。
29日の定例記者会見で、高島宗一郎市長は「定員を増やすと預けたい人も増え、追いかけっこになる面もあるが、任期中に待機児童解消を実現したい」と強調。補正予算で保育所整備を進めるなどの対応を検討する考えを示した。