震災で退去求められ…車内に女性の死体放置、59歳男の初公判
宮崎市の国道に止めた軽乗用車に、仙台市で同じアパートに住んでいた佐藤麗子さん=当時(82)=の遺体を放置したとして、死体遺棄罪に問われた住所不定、無職、大戸隆被告(59)の初公判が18日、宮崎地裁(滝岡俊文裁判官)で開かれる。
宮崎県警などによると、大戸被告と佐藤さんは仙台市太白区の同じアパートで別々の部屋に住んでいた。東日本大震災の余震の影響で取り壊しが決まり、退去を求められたことから、昨年11月ごろに大戸被告の車で一緒に仙台市を出発した。今年4月4日、「2、3日前から車が止まっている」という通報で駆け付けた警察官が車の中から佐藤さんの遺体を発見、一緒にいた大戸被告を現行犯逮捕した。大戸被告は「心中するため南下した」と供述していた。起訴状などによると、大戸被告は3月15日ごろ、佐藤さんが死亡しているのに気付いたのに、4月4日まで放置したとしている。