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放射能除去と骨炭 一筋の光

私たちの想いを全国に

人生の節目・衝撃の一言:お母さん、こんな時は政府を信用した方が良いよ

2012年07月29日 | 武田教授





「fukusimanookaasantdyno.196-(2:35).mp3」をダウンロード

先日、東京で大きな反原発デモがありました。このことをNHKは報道せず、ヨーロッパの報道から「デモは民主主義の一つの大切な手段で、これほど大きなデモを放送しないNHKの放送姿勢を問う」という批判が出ていました。

それはともかく、そのデモで歩いていた福島のお母さんが、「原発が爆発したとき、私は逃げようと言ったけれど、息子は「こんな時こそ、政府の言う通りするのが国民の義務だ」といって避難しなかった。でも、本当は避難しなければならないところだったのです」と言っておられました。

なんという政府でしょうか? これまで日本政府は国民が信用してもよい存在だった、少なくとも命の関わる危険は知らせてくれた・・・それに答えなければならないという純朴な青年をも裏切ったのです.

(平成24年7月26日)


 

武田邦彦


非常警戒区域3km圏内、福島県大熊町民プールの水を採取する阿部博士

2012年07月28日 | 阿部博士
非常警戒区域3km圏内、福島県大熊町民プールの水を採取する阿部博士。データ取り込み作業中の模様。この数日後、除染数値が見事に下がったデータがでた。この詳細は阿部博士のコメントで詳しくご報告いたします。日本原子力研究開発機構はこの除染工法をはねつける発言をしている。「放射能、いまなくなっちゃこまる」「そういうのはゼネコンにいってくれ!」予算が決まっているため余計な技術を持ち込みたくないらしい。原研 次長・白鳥 芳武、 同席者 原研 技術主幹・串田 輝雄。のちにこの工法とそっくりな研究結果を読売新聞に掲載している。/6月27日、朝刊。原研自体は研究所というものはもっていない。この発言についての証言者はすでに当方 Cyclone Photographers. で取材済みであります。
(大熊町民プール)
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(子どもたちが遊んでいたプール)
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(データ取り込み中の阿部博士)
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(データを取り込み中の阿部博士)
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(この段階でも確実に放射能が下がっていくことが分かる。)
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(除染チームもメンバーについても後ほど公開いたします。)
 
 (撮影・山我 祐生/Yusei Yamaga)
 Cyclone Photographers. 

福島第1原発での作業員の皆さんの作業環境の改善は政府が責任を持たなければならない!

2012年07月27日 | 毎日新聞
 

 

<福島第1原発>多重派遣で作業の男性が是正指導求める

 

東京電力福島第1原発事故の収束作業にあたった長崎県の男性(45)が、労働者派遣法などに違反する多重派遣や偽装請負の状態で働かされたとして、下請け上位の「日栄動力工業」(東京都港区)に是正を指導するよう東京労働局に申告した。男性は約束通りの賃金を支払われておらず、長崎県内の下位4社についても長崎労働局などに申告した。

【すべてはここから】写真特集・津波に襲われる福島第1原発

男性を支援する日本労働弁護団は27日記者会見し、「原発労働の下請けの多重構造とピンハネは常態化しており、氷山の一角。東電が下請け会社の雇用や安全管理にも責任を負わなければ改善しない」と指摘した。

護団によると、男性は昨年6月、長崎県内のA社から「原発30キロ圏内のがれき撤去で日当1万1000円」と仕事の紹介を受け、詳細はB社に聞くよう指示された。B社は「原子炉建屋内ではないが原発敷地内の仕事」とし、日当を1万4000円にすると口頭で約束。男性が契約書を交わしたのはさらにその上の「大和エンジニアリングサービス」(同県佐世保市)で、契約書には賃金が明示されていなかった。

だが実際の仕事は原子炉建屋内の作業で、防護服を着て日栄動力と大和エンジニアリングの責任者の指揮下で働いた。現場では「1日約2万円の危険手当も出る」と説明され同年7月1日~8月9日まで働いたが、A社から払われたのは日当1万1000円だけ。大和エンジニアリングに差額を求めると「C社の派遣労働者として受け入れているので、日当1万4000円と危険手当はC社に支払った」と言われたという。

弁護団は▽男性がC社から派遣されたとすれば二重派遣▽大和エンジニアリングが雇用主で日栄動力の社員の指揮下で働かされたとすれば偽装請負--にあたると指摘。未払いの63万円を男性に支払うよう労働基準監督署に申告した。

日栄動力工業の担当者は毎日新聞の取材に「男性と直接的な雇用契約がないので、話が分からない」と説明。大和エンジニアリングサービスは「社長が不在でコメントできない」としている。【市川明代、水戸健一】


原子力規制委:慎重に人選 「脱原発」論者起用も避ける

2012年07月26日 | 毎日新聞

政府が国会に示した原子力規制委員会の人事案は、細野豪志原発事故担当相を中心に、専門家ら数十人と水面下で接触して絞り込んだ結果だ。政府と業界との「なれ合い」体質を払拭(ふっしょく)する人選が求められたが、中長期のエネルギー戦略が未確定ななかで、明確な「脱原発」論者の起用には踏み込んでいない。

「福島の事故から学んでいない者は原子力行政にかかわる資格はない」。細野氏は26日、人事案を提示した後の記者会見で、電力会社の影響を受けないことを前提に選んだと強調した。

細野氏らは与野党が規制委設置法の内容で合意する前から原子炉、放射線防護、地震などの専門家をリストアップした。個別に会って業界との距離などを確かめ、絞り込んだ。

しかし原子力規制委のメンバーは国の命運を左右しかねない重責。起用の打診に「尻込みする」(政府関係者)専門家は多かった。7月半ばの段階で就任の内諾を得たのは3人。残る2人は人事案が事前報道された20日の直前まで難航した。


人生の節目・衝撃の一言:なんで「節電」しなければならないのですか?

2012年07月26日 | 内部被爆

「kyoujyufujintdyno.195-(3:36).mp3」をダウンロード


先月、アメリカから大学教授夫妻が名古屋に来られたのでご一緒にお食事をしました。その時、私は試しに教授夫人に「節電という言葉を知っていますか?」と聞きました。夫人は「知りません。どういう意味ですか?」とお聞きになったので、電気をこまめに消したり、クーラーの温度を高くしたりすると説明しました。

そうしたら、「何のためにそんなことをするのですか? 自分の判断で自分のお金で電気を使っているのですから」と言われたのです。つまり、国民が欲しいだけの電気をなんで電力会社が供給しないのか?という質問です。

日本の政府とマスコミが作り出した奇妙なエネルギーと節約の概念をアメリカの教授夫人は理解できません。電気は工業製品であり、それを買うか買わないかは買い手の自由であり、供給できなければ電力会社の責任なのですから.自動車でもテレビでも、欲しいと言っても買うことができないのは崩壊寸前の共産主義国家ぐらいなものです。日本もだめになったもので、とても残念です。

(平成24年7月25日)

 


 

武田邦彦


原子力規制委員会:就任予定委員の反社会的活動をどう評価するか?

2012年07月26日 | 武田教授

「tdyno.225-(9:29).mp3」をダウンロード

(このファイルは記事を音声で解説したものです。クリックするとしばらくして再生します。音が小さいときにはマイクの音量を上げてください。)

日本の大人、親として、今後の原子力の安全について真剣に考えなければならない。その一つが秋に発足すると言われている原子力規制委員会の概念と人選である.これについて「まあまあ、なあなあ」ではまた事故が起こり、子供達が被曝する.

まず、第一に、原子力規制委員会と言われる組織ができるのは、これまで原子力は「原子力委員会」と「原子力安全委員会」の2つがあって、それぞれ「推進」と「規制」を担当し、その事によって日本の原子力の推進と抑制を守ることが国民の合意だったことを確認しなければならない。

しかし、今は事故が起こったあとです。事故が起こったと言うことは「システムは万全だったのか、システムに問題があったのか」というだ。私は「ひ弱で御用学者になった東大教授と、組織的に完璧な防御網を持つ官僚」の組み合わせに原因があり、システムではないと考えている。

あるとき、私がさっぱり改善されない原子力の安全について原子力安全委員長に話しに行ったときだ。「武田先生、周りを官僚に取り囲まれていて身動きがとれないのですよ」と言う。原子力関係者で原子力安全委員会を作っていたことも問題ではあるが、ほとんどの判断が官僚によってなされていたことが最大の問題である。

さらに「勲章」と「老後」の問題がある。東大教授は順調にいけば退官後、適当なところに再就職し、さらに勲章をもらえる.だから55才ぐらいを過ぎると「元気な東大教授」は絶滅する.あとを考えるからだ.だから官僚に逆らって評判を落とすとそれで自分の後半生は終わりである.

残念なことに、わたしは日本の官僚で「原発を安全に動かしたい」ということを第一に考えている人に会ったことはない。「原発は安全の方が良いが、国民はどうせ理解しないから、国民やマスコミが理解する範囲を最優先しなければならない」と確信している.だから「危険だからここを直すべきだ」という意見が出ると、「今更、そんなところを直したら今まで危険だったと言われる」と言うことになり、「非常時の訓練をするべきだ」というと「非常時が起こると勘ぐられる」というアウトローの人がいう類いの反論が来る.

つまり、原子力を安全に進めるためには、
1)ひ弱な御用学者を登用しないこと、
2)安全委員を選ぶときのプロセスを透明にすること、
3)官僚支配の構造を打破すること、
が国民の安全を守ることになる。

でも、福島原発事故の後になっても、このような議論がほとんどなされないまま、原子力規制委員会というのが新しくできることになっている。もし、新しい組織を作るなら、委員長や委員には「ひ弱な御用学者」ではなく、決定過程は「不透明な登用基準」でなく、さらに官僚が主導権を握らない組織にしなければ組織の名前を変えただけになる.

・・・・・・・・・

その点で、委員の候補として上がっている中村佳代子氏が福島で講演し「低線量被曝は問題ない」と発言したと報道されていることを国民として検討しなければならない。

彼女は日本アイソトープ協会に所属し、「低線量被曝(1年1ミリ)の規制」に深く関係している。アイソトープ協会は放射性物質を取り扱うビジネスをしているところで、規制値が厳しい方が取扱量が増えます.だから、今までも1年1ミリを厳しく守ってきた組織だ.

事故が起こらない前には低線量被曝を問題にして日本アイソトープ協会が扱う放射性物質の量を増やして商売をし、事故が起こると「低線量被曝など大丈夫」と豹変したとしたら、「ひ弱」どころか、専門家としての見識が疑われる。

さらに問題なのが「遵法精神」である。原子力の規制で重要なのは、
1)推進の立場で物を考えるのではなく、安全を第一とする、
2)規制と規制の精神を守る、
ということである。そして日本の規制の法規には「被曝はできるだけ減らすこと」と明記してある.原子力規制から言うと「低線量被曝」は避けるべきことなのだ。

もともと、原子力委員会に加えて原子力安全委員会を作ったのは、人間の脳の欠陥(自分が有利になるものが正しいと錯覚する)を補うためである。だから、原子力安全関係の委員は原子力を推進したら名誉を得たり、お金を得たりするのではなく、物理などを専門としているが、原子力には「やや批判的」な人材を登用しなければならない。

原子力を推進する側は理論的合理的に、批判的な人を説得できること、それで始めて原子力の安全が保たれる。その点では、昨日のブログで指摘したように、すでに現在の日本は「困難な問題を正面から議論する勇気と根気」を失っているように見える。「原子力の批判的な学者を使えば、原子力ができなくなる」(安全に自信と説得力がない)ということが原子力安全委員会を有名無実にした一つの原因でもある。

どんなに批判的な人でも、オープンで議論したら、理論的、合理的なものを反対するのは難しい。もしそれが学問的に判断できるものであればなおさらである。

中村さんが具体的に「違法行為(低線量被曝は気にする必要がない)」、「法規で退避を必要とするところに住んでいても良い」などということを教唆したかどうかは講演の詳細が不明だからわからないが、この際、国かご本人が講演の全記録を示し、「違法行為を教唆したり、法律の趣旨に反したりする意図がない」ことを公にしなければならないだろう。

国民は心の底から原子力の実施、福島方面の人の健康を心配しているし、それは事故を起こした日本人、日本の親の責務でもある.

(平成24年7月26日)


 

武田邦彦


ホタル生態環境館のホタルの奇形出現

2012年07月25日 | シエア

公開日: | 投稿者: 下村博文

板橋区ホタル生態環境館でゲンジホタルの夜間一般公開が22日から始まり何年かぶりに行ってみる。

 

ここのゲンジホタルは福島県大熊町を故郷にするもので、平成元年に大熊町から約3000個の卵を採取し、世代交代を繰り返し今年で23世代目になるという。

 

夜8時ごろ温室に入ると約3000匹いるホタルが乱舞していた。幻想的でありまた光がやわらかく、癒される蛍の光だ。子供の頃、家の前の田んぼを数匹のホタルが舞うのはあったが、20畳程の温室で約3000匹のホタルが飛んでいるのは圧巻だ。

 

ホタルは外部から0.5マイクロシーベルト/h以上の放射線を浴びると光らなくなる。非常にきれいな環境でなければ生きていけない。現在残念ながら、大熊町ではホタルを見ることができないという。

 

ホタル生態環境館で阿部宣男さんに話を聞く。その板橋でもホタルに奇形が生まれている。放射線の影響だそうだ。

 

そのために、阿部さんはナノ純銀粒子による放射性物質の低減実験を行っている。環境に敏感なホタルやクロマルハナバチ再生等でカビ、病原性大腸菌、ウィルス対策としてこれまでもナノ純銀粒子(抗菌メカニズム)及び担持材を研究して10年になるが、これが放射性物質にも効果があることがわかったという。

 

これまでの除染の方法ではなく、放射線量そのものを低減し無害化する方法であるが、文科省や原子力研究開発機構などの理解か得られず、あまり進んでないという。

 

消滅しつつあるホタルを見に行った私も、阿部さんの話を聞き放射線量の低減や無害化に向け勉強し、国会で質問することにした。


子供を守ることはストレスにならない(政策と報道の大転換に期待する)

2012年07月24日 | 武田教授
「tdyno.223-(8:58).mp3」をダウンロード

福島原発事故が起こって以後、政府、福島県、福島医大、マスコミ、識者は統一して「親が子供を守ろうとするとストレスがかかる。情報は隠した方が良い」ということで終始一貫していました。

スピーディー、事故直後の風向き、空間線量率、再飛散、食材の汚染、校庭の汚染と運動による被曝、学校行事での被曝、給食からの内部被曝、子供の健康診断の結果など、本来なら子供を守る上でもっとも重要な情報が公開されませんでした。

しかし、人間を含めた生物にとって「子供を危険から守る」というのは本能中の本能で、それがストレスになるのではなく、むしろ「子供を守ることができない」という方がストレスになります。

どんな動物でも必死で我が子を守ります。事故後1年半も経ったのですから、それがストレスになるというのはきわめて特殊な考えであることに気がついてください。

・・・・・・・・・

政府と福島県が「親に危険を知らせる」ということを始めるためには、「基準」を決めなければならないでしょう。これまでの法規では「外部被曝と内部被曝を合計して1年1ミリ」ですが、これを守ることが難しい場合には、ICRPのような外国の任意団体に責任をかぶせるのではなく、日本として「何ミリシーベルトまでの被曝」を決めて、「それ以上になる場合は避難」という方針をハッキリさせる。

今は、法規で1年1ミリ、山下さんや福島県に派遣された政府関係の専門家が1年100ミリと言われ、あまりに幅が広く、その判断を親に任せているという状態です。

政府が一貫して1年100ミリ以下として、責任を持つならそれも一つの判断ですが、食品の基準は内部被曝だけで1年1ミリ、小学校の校庭が1年20ミリ、厚生労働大臣は1年1ミリ、それに2011年10月に改正された放射線障害防止規則では1年1ミリとバラバラです。この状態で「子供を守るのは親の判断」というのは不適切です。

避難基準も、法規では1平方メートルあたり4万ベクレルですが、福島の3分の1は法規の基準を超えています。これについても政府は確たる判断基準を示す時期にあります。

すでに事故から1年半を経て、汚染状態も明確になっています。また事故以来、たとえば福島市で中学校に通い、校庭でスポーツをしていた生徒がどのぐらいの被曝になったかは「生徒の立場で正確に」計算することができます。

汚染は今後30年は続くのですから、親が子供を守る参考にするためにも、
1)政府が基準を示す、
2)すでに基準を超えた人を退避させる、
3)今後、基準を超えそうな人の退避準備をする、
4)汚染地域に住み続ける人の防護方法を提示する、
などがすぐにでも必要と考えられます。

このような基準作りや被曝計算に当たって、専門家は職務に忠実に、学問的な目的以外の目的を持たずに誠心誠意、職務に忠実になってください。それこそが「迷信や村八分」などが無く、明るい「科学技術立国」だからです。

日本国憲法には「健康で文化的生活の権利」が定められていて、子供の健康を守るのは政府と親の責任でもあります。指導層の方が現実から逃避せずに正面から子供の健康を守ってください。

そのために第一歩として、徹底的な情報公開から始め、並行して基準作り、被曝計算、今後の対策を進めるべきと思います。増税議論はそれからで良いと思います。中部電力課長が「福島の事故で死者が出ないから問題が無い」と発言したのは、このような曖昧な状態を続けていることにも原因があります。

 

(平成24年7月24日)


 

武田邦彦


トロンチュウム90の危険性

2012年07月24日 | ストロンチュム90

 

放射性ストロンチュウム90は動物性カルシウムに取り付く習性があります。放射能除去材として骨炭はカルシュウムが含まれているので骨炭を「吸引剤」とするのです。骨炭単体でも放射性を吸着しますが、放射能自体は破壊されません。骨炭にナノ銀を担持する事により効率良く放射能及び放射性物質をエネルギー分解し無害化します。ベーター線で計測する為時間がかかる為とはいえ、未だにあまり計測されていないように感じられます。それはなぜなのでしょうか?

 

 

 

カルシュウムに吸着する性質という事は、人間の骨に吸着され排出され難いと言うことなのです。それは白血病や甲状腺癌を引き起こす原因になるのです。確りした放射能浄化をおこなわ無ければなりません。

 

 

原子力資料情報通信、放射能ミニ知識を掲載させていただきました。

半減期 29. 1年


崩壊方式
ベータ線を放出してイットリウム-90(90Y、2.67日)となり、イットリウム-90もベータ崩壊してジルコニウム-90(90Zr)となる。イットリウム-90は、核分裂直後はほとんど存在しないが、時間の経過とともに量が増す。1ヶ月後には放射平衡が成立して、ストロンチウム-90とイットリウム-90の放射能強度は等しくなる。


生成と存在
よく知られた人工放射能。ウラン鉱の中で、ウラン238(238U)の自発核分裂などによって生じるが、生成量は少ない。
人工的には、核分裂による生成が重要である。1メガトン(TNT換算)の核兵器の爆発で4,000兆ベクレル(4.0×1015Bq)が生成し、ストロンチウム-89(89Sr、50.5日)も80京ベクレル(8.0×1017Bq)が生じる。ストロンチウム-89/ストロンチウム-90放射能強度比は200である。
電気出力100万kWの軽水炉を1年間運転すると、10京ベクレル(1.0×1017Bq)のストロンチウム-90と260京ベクレル(2.6×1018Bq)のストロンチウム-89が蓄積する。上で述べた放射能強度比は26である。


化学的、生物学的性質
ストロンチウムはカルシウムと似た性質をもつ。化合物は水に溶けやすいものが多い。
体内摂取されると、一部はすみやかに排泄されるが、かなりの部分は骨の無機質部分に取り込まれ、長く残留する。
成人の体内にあるストロンチウムの量は320㎎である。


生体に対する影響
イットリウム-90は高エネルギーのベータ線(228万電子ボルト)を放出する。このベータ線は水中で10㎜まで届き、ストロンチウム-90はベータ線を放出する放射能としては健康影響が大きい。10,000ベクレルのストロンチウム-90を経口摂取した時の実効線量は0.28ミリシーベルトになり、10,000ベクレルのストロンチウム-89を経口摂取した時は0.026ミリシーベルトになる。二つの場合で線量が約10倍違うが、その原因はベータ線エネルギーと半減期の差による。
外部被曝が大きくなる恐れがある。皮膚表面の1cm2に100万ベクレルが付着した時には、その近くで1日に100ミリシーベルト以上の被曝を受けると推定される。


環境被曝の経過
主な体内摂取の経路は牧草を経て牛乳に入る過程で、土壌中から野菜や穀物などに入ったものが体内に摂取されることもある。また、大気中に放出された時には葉菜の表面への沈着が問題になる。


核兵器実験の影響
大気圏内核兵器実験では、すべての放射能が大気中に放出され、地球上の広い地域に降下するので、全人類に放射線影響がおよぶといってもよい。
アメリカと旧ソ連による大規模な大気圏内核兵器実験の影響で1960年代前半に大気中濃度が上昇し、食品の汚染がいちじるしかった。当時の日本人は1日に約1ベクレルのストロンチウム-90を取り込んでいたと推定されている。ストロンチウム-89の影響もあり、このような取り込みによる被曝は避けねばならない。
1963年までに、アメリカ、旧ソ連、イギリスとフランスが大気圏内核実験をおこなわなくなった。1964年以後は中国の核実験のみが大気中に放射能を放出していたが、1980年10月以降は中止している。
その後は、地下核実験がおこなわれている。この時に、大部分の放射能が地下に残るが、後に地下水の作用で外に漏れることも考えられ、地下核実験はどこでもできるものではない。また、クリプトンやキセノンのように気体である放射能は外に漏れる恐れがある。核爆発の瞬間にはクリプトン-89(3.2分)、クリプトン-90(32秒)が崩壊を繰り返してストロンチウム-89、ストロンチウム-90になるので、放射性ストロンチウムは他の放射能より放出されやすいと考えられる。


原発事故による放出
発電炉の運転では、ストロンチウムの放射能の放出はほとんどない。問題は重大事故である。炉心が破壊されれば、その中にある大量の放射能が外に放出される。
1986年4月26日に起こった旧ソ連(現、ウクライナ)のチェルノブイリ原発事故では、大量の放射能が放出された。ストロンチウム-90の放出量は、炉内の存在量がほぼ等しいセシウム-137(30.1年)に比べて小さかった。名古屋で採取した大気試料の分析によると、ストロンチウム-90/セシウム-137放射能強度比は0.002~0.02の範囲に分布していた。一方で、発電所周辺または近隣諸国に降下した放射能に含まれるものの放射能強度比は、上の値より高く0.1に達すると報告されている。このようなことは高温の核燃料の中からセシウム-137よりストロンチウム-90が放出されにくいことと放出された放射能の組成が不均一であることを示している。
放出量が少ないとはいえ現在でもその存在は認められ、事故地点の近くでは河川水などのストロンチウム-90による汚染が知られている。


再処理工場からの放出
再処理では、ストロンチウム-90のみが問題となる。ストロンチウムは揮発性化合物をつくりにくく、排気中には含まれない。再処理の工程を考えると排水中の放出量もゼロに近くできるはずである。実際はそうなっていない。フランスのラ・アーグ再処理工場からの2003年の排水中への放出量は、515億ベクレル(5.15×1010Bq)だという。これは必ずしも低い値ではない。
六ヶ所村工場からの予定放出量について議論するより実績を見るべきである。放出量は大きくはないが、海産生物に濃縮される恐れがあり、放出は厳重に監視されねばならない。
再処理後に発生するガラス固化体の中に含まれる放射能としては、挙動に注目すべき放射能の一つである。長期的には、長寿命のアメリシウム-241(241Am、433年)の存在が問題になるが、処分開始から1,000年ほどの間はストロンチウム-90とセシウム-137に注意をはらわねばならない。


放射能の測定
 水試料では、ストロンチウムを分離し、1週間以上経過後に生まれてくるイットリウム-90を分離し、ベータ線を測定するのがふつうの方法である。。生物試料では、有機物を分解して溶液にした後に、同様の操作をおこなう。放射線測定には液体シンシレーション計数装置またはバックグラウンドの低いガイガー計数装置を用いる。体内にある量を知るには、排泄物中の放射能を測るバイオアッセイを用いる。

 

 


放射線エネルギー(100万電子ボルト) ベータ線、0.546(100%)
比放射能(ベクレル/g) 5.0×1012
排気中又は空気中濃度限度(チタン酸ストロンチウム以外の化合物、ベクレル/cm3) 5×10-6
排液中又は排水中濃度限度(チタン酸ストロンチウム以外の化合物、ベクレル/cm3) 3×10-2
吸入摂取した場合の実効線量係数(チタン酸ストロンチウム以外の化合物、ミリシーベルト/ベクレル) 3.0×10-5
吸入摂取した場合の実効線量係数(チタン酸ストロンチウム、ミリシーベルト/ベクレル) 7.7×10-5
経口摂取した場合の実効線量係数(チタン酸ストロンチウム以外の化合物、ミリシーベルト/ベクレル) 2.8×10-5
経口摂取した場合の実効線量係数(チタン酸ストロンチウム、ミリシーベルト/ベクレル) 2.7×10-6


福島県いわき市ホタルフェスティバル

2012年07月23日 | 阿部博士

福島県いわき市ホタルフェスティバルで200匹以上のホタルの光。元々、0,8μ〜1μの場所をナノ純銀除染して0,06〜0,09μに除染して羽化した。21日は報道ステーションも同行。遂に8月頭に放送するらしい。圧力に負けずに放送すべきだ!

福島県郡山市での放射能低減試験

放射線セシュウム

32100ベクレルが82ベクレルに低減したのも放送して頂きたい。

 


「ホタルの光は希望の光」

2012年07月23日 | 阿部博士
写真: iwaki-yumoto,Fukushima,福島県いわき市湯本、「希望の光」ホタル生態環境研究所、理学博士・阿部宣男。7・21 TV asahi 取材中。(放送日未定) 撮影・Cyclone Photographers./ Yusei Yamaga.
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写真: iwaki-yumoto,Fukushima.福島県いわき市湯本、「希望の光」ホタル生態環境研究所、理学博士・阿部宣男。7・21
 
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写真: iwaki-yumoto,Fukushima.福島県いわき市湯本、「希望の光」ホタル生態環境研究所、理学博士・阿部宣男. 7・21
 
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1日でも早く阿部博士考案ナノ銀工法にて放射能浄化が進む事を切に願います。

</form>

ダグラス・ラミス「原子力に替わるもの」

2012年07月21日 | フェイスブック

数ヶ月前、このコラムで私は、大地震が起こるような場所に原発を建てるなんて気ちがいじみていると書いた。これに対して何通か、読者からのコメントをいただいた。ひとりはこう私に訊ねてきた。「原発に替わる代替案は何か」、と。この人は、代替案なしの反原発論は説得的でない、と言うのだ。

まず私はこの読者がよい質問をしてくれたことにお礼を言っておきたい。ところで、実は私はこの質問に対する答えをもち合わせている。とはいえ、それがあまりにも単純な答えなので、ここに書くのもためらわれるく...らいなのだが。

原発の代替案とは何か、それは原発をもたないことである。椅子に座っている人を想像してみてほしい。それは快適で、豪華な椅子だ。ただ一つだけ困ったことに、その椅子の下にはダイナマイトの箱があって、点火された導火線につながっている。

誰かが言う。「そこにそうやって座っているのはよくないと思うんだけど・・・」
座っている人がそれにこう答える。「じゃあ、代替案は?」。

そう、椅子に座ることの代替案はもちろん、椅子に座らないこと。とはいえ、もちろん、私に質問した読者が訊きたかったのは、そういうことではないはずだ。その人が知りたかったのは、代替エネルギーのことなのだ。あの椅子に座っている人のたとえで言えば、「この椅子くらい快適な椅子を出してくれるまでは動かないよ」というわけだ。

告白すると、私はそんな“椅子”があるかどうか、知らないのである。石炭、石油、水力ダム、天然ガスなどのほかにも、メタンガス、太陽、地熱、風などのエネルギーを使う方法が知られている。これらの“椅子”が、今私たちが座っているものほど快適かどうか、私は知らない。しかし、大事なのは、実はそんなことではない。

原発一基がつくる電力と自動販売機が使う電力はほぼ同じだ、と聞いたことがある。詳しいことはわからないが、まあ、そんなところだろうとは思う。原発がなかったら、たぶん、自動ドアもあきらめなければならないだろう。ネオンサインもたくさん消さなければ。アルミ缶の代わりにリサイクルできるビンに戻す必要があるかも。今までは機械がやってくれたことも、また手でやらなければならなくなるかもしれない。それは新石器時代以降、人類がつい最近までずっとやってきたことなのだが。それはぼくたちにはとても耐えられないことだろうか? ぼくにはそうは思えない。

要するに、「核エネルギーに反対するには、まず代替案を示すべきだ」という意見は、「核エネルギーの“必要性”を前提にしている。でも、ちょっと待ってほしい。もし本当に“必要”なら、どうやって人間はそれなしに長く生きてこられたのだろう?

実は、もっとエネルギーが“必要”だというのは、もっと贅沢が“必要”だ、ということなのである。誤解してほしくないのだが、ぼくだって贅沢は大好きだ。ただ、原発事故で死ぬよりは、自販機なしに生きている方がいい、と思うだけだ。

以前もこのコラムに書いたように、本当の問いは、原発を廃止するか、存続するか、ではない。いずれ必ず、廃止するしかないのだから。問題は、最悪の事態が起こる前に止めるか、後に止めるか、だ。原子力の代替案とは、そういうことなのである。

(『ダグラス・ラミスの英語読本』(筑摩書房、2000年)所収、「Nuclear Alternatives」、訳者・辻信一)


大飯原発は安全で必要性があるのか?

2012年07月21日 | コメント

原子力発電所に関する四大臣会合を、4月初めから6回にわたって、総理官邸にて開催しました。
(平成24年4月3日-4月13日)

第6回会合の終了直後の会見で発表された概要は、次の通りです。

写真(会見者=枝野経済産業大臣) 発言要旨はこちら全文はこちら

  1. 政府は「脱・原発依存」の方針。今回の会合も、その枠内で行われたもの。
  2. 昨年来、原発の安全確保対策を確実に積み上げてきた。
  3. 徹底的な事故検証から得られた知見の集大成として、「再起動に当たっての安全判断基準」3点を整理した。
  4. 大飯3、4号機は、その3基準を満たしていると確認した。
  5. 「安全性」が確認できても、「必要性」が認められなければ、再起動の判断には至らない。
  6. 関西電力の供給力積み増しを加えてもなお、このまま夏を迎えた場合、厳しい電力不足の可能性。
    代わりに火力発電を最大限活用するとなると、コスト増で、遠からず電力料金値上げも避けられない。そのため、「必要性」はあると判断。
  7. 政府として、国民の皆さまや立地自治体の理解が得られるよう全力を挙げる。
    理解が得られた後、再起動の是非を最終決断する。
  8. 今後も各発電所について、その都度判断していく。
  9. 今後も脱・原発依存の方針に沿って、具体的取組みを積み重ねていくことをお約束する。

※これまでの四大臣会合の開催日時は、以下の通りです。


第1回:4月3日19時-20時10分 第2回:4月5日18時10分-19時30分 第3回:4月6日17時30分-18時20分
第4回:4月9日19時-20時20分 第5回:4月12日17時20分-18時50分 第6回:4月13日18時30分-19時20分
出席者:野田総理、藤村内閣官房長官、枝野経済産業大臣、細野原発事故担当大臣

1.原発再稼働ありきの会合ではないか?

2.昨年3.11以来原発の安全確保対策は行なわれていないうえに、福島原発事故処理も未だに済んでいない。

3.見せかけの安全基準で、事故が発生した場合の対策安全性が担保されて              いない。

4.大飯原発に安全性はない。

5.安全性も、必要性もありません、原発の補助金関電役員の給与カット他社員の給与の見直し他何も行われていない。福島原発事故は東京電力だけの問題ではありません。

6.コストを抑える努力が見えない、労使ともに電力会社自体が原発に頼り安穏としている。電気料金を上げてまで人命を軽視する必要があるのか?本当に電力はたりないのか?第3者機関を作り何故検証しないのか?

7.国民の理解も得られていないのに、大飯原発を稼働させている政府は詭弁を弄してはいけない。

8.9.最初から原発稼働ありきでは、議論にもならない。

福島原発事故処理の目途が立ち周辺地域の安全性が担保され放射能汚染拡大させた責任の所在をはっきりさせ、時の総理、東電上層部が刑事訴追、東電解体され、初めて原発問題を議論するべきだと私は考えます。それまでは原発1基たりとも稼動するべきではないと思います。