おかあちゃん 愛のかたち

おかあちゃん、サークルでね。
下着のモニターになってくれれば　自分が何かもらえる。
だから協力してと言われた。
私は、胸の手術の事は誰にも話していない。
「協力したいけど　手術しているので見られたくない」
そうメールした。彼女から「私と同じ病気だと思う」
と返事があった。明るい彼女が…と思った。
おかあちゃん、人には色々　悲しい面があるんだね。
彼女は　その後　大腸がん　交通事故にあったらしい。
「１つではなく、色々あって怖かったね。今は大丈夫なの」そう言った。
私達は、乳がんという言葉は使わなかった。
彼女は６年　私は５年が経った。
私は、抗がん剤を使う事もなくきた。彼女はどうなんだろう。今後聞く気はない。
沢山の抗がん剤の副作用に苦しむ人をみてきた。
髪の毛が抜けた人。吐き気が止まらぬ人。爪が真っ黒で剥がれ生えてこない人。
こんなに苦しんで　苦しんで　生きるという意味。
愛なんだ。家族が望んでいる。自身も家族といたい。そう願うことなんだ。

おかあちゃんの時　私は思った。
生きてほしい。私の傍にいてほしい。愛している。だから私の傍にいて。
みんなそうなんだと思う。
でもね。おかあちゃん。私は、もう一人になった。
兄弟姉妹もいない。気楽なんだ。
だから、苦しんで生きるより　残された時間楽しく生きたい。
私のエンディングは、そんな感じでいくよ。
今は、旅行する事や　違う場所で暮らしてみたい。
私は　田舎のしきたりは分からないから、都会がいいな。
北海道なら　札幌　沖縄なら那覇。
近いうちに現実にしたいと思う。５年位のうちに叶うといいな。
まだ若いと言われるかも知れないが、病気もして事だしエンディングはしっかり考えておくよ。
それまでは、元気でお洒落して頑張ります。

おかあちゃん、ありがとう。好き好き好き　大大好き　大大大好きだよ。愛しています。
これからも　ズーとズーとズーとズーとズーと一緒だよ。よろしくね。

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