おかあちゃん お空を見るよ

おかあちゃん、お空を見るよ。
この頃、とても不安定。涙が出て。

今日は、広島の原爆投下の日。

おかあちゃん、おかあちゃんは毎年今日は、テレビで原爆の日の中継を見ていたね。
私は、毎年同じだし　「何で」って思った。
チャンネルを変えた。「おもしろないやん」
その言葉に、おかあちゃんは何と思っていたんだろう。
「ええよ。変えても」おかあちゃんは　微笑んだ。
おかあちゃんは、「この時代があったから、今　みんなが平和に生活出来るんだよ」
そう教えてくれた。
私は　いろんな事を聞くが　もしもこの戦争が間違っていたなら
この時代に生きた大人がみんな責任なんだと思う。
おかあちゃんは、青春の大事な大事な時代を捧げたんだね。
そう言うと、「そんな事はない。みんながそうだった。青春はどんな時代にもあるよ」
「ヒロは、この時代を大事に生きないと」そう言ってくれたね。
おかあちゃん、親不幸な私を許してね。
もっと　もっと　おかあちゃんの話しを聞いてあげればよかった。
もっと　もっと　おかあちゃんと一緒にいたかった。
この頃、本当に精神状態が不安定で。涙が出る。何も出来ない。

この前ね。サークルに出かけた。一人の方が、「元気になったね」って言われた。
「お母さんが亡くなって　寂しそうだったから。もうどうもないんやね。」
私は「ありがとう。大丈夫ですよ」と答えた。
私は思うんだ。悲しい　寂しいは私の問題。
人は、それを聞いたって何と思うんだろう。重いよね。
私は、言わない事にした。叔母さんでさえ、「もう大丈夫やろ。」一か月くらい経った頃　言った。
私は「そうだね。」それから　話さなくなった。
愛を失った事がないのかな。この人は…
愛された事がないのかな。愛した事がないのかな。そう思った。
けど、皆には　皆の　生活がある。だから仕方ないんだね。

おかあちゃん、愛を伝えられないって　こんなに辛い事なんだね。
人は　愛を求めて　犯罪に引っかかったりすんだね。
人って、弱いものだね。私は、一人で耐えられる人にならなくては。
大丈夫だよ。私には　誰にも負けないおかあちゃんとの　愛の思い出があるから。

おかあちゃん、ありがとう。好き好き好き　大大好き　大大大好きだよ。愛しているよ。
これからも　ズーとズーとズーとズーとズーと一緒だよ。よろしくね。

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