2日放送のフジテレビ系夕方のニュース番組「Live News イット!」(月~金曜・午後3時45分)では、元タレント・中居正広氏の女性トラブルを巡る同局の問題で調査にあたった第三者委員会が開いた3月31日の会見を受けての新たな動きを報じた。
同番組では、報告書内でハラスメント事案が類似案件として認定された同局解説委員の反町理氏(60)について、同氏の番組出演時の映像を多数使って詳報。
第三者委の報告書によると、2006~08年にかけて女性社員2人に対するハラスメント行為があったとされる反町氏についてスタジオ出演の同局報道局の平松秀敏編集長は、青井実キャスターに「報道局では、みんな知っていた、という話なんでしょうか?」と聞かれ、「事案自体は知っていたんですけど、知らないこともたくさんありました」と返答。
「報告書では当時の報道局幹部が(女性側に)口止め、隠蔽ともとれるような行為をしていた。
それについて被害者にとっては二次被害にあたる、まあ二次加害ですよね…にあたるという指摘があった」と続けると「何より反町キャスターが処分を受けずにずっと昇進を続けていたことで被害者が声をあげにくい、そういう環境を作ってしまった」と指摘した。
続けて「私たちは普段、人の不正だとか不適切な行為を非難する立場にあるじゃないですか?
そんな報道の現場でハラスメントに寛容な状況がずっーと続いていたとしたら、これは本当に許せませんし、報道局の幹部として私は本当に猛省しないといけない。そう思いますね」と話した。
宮司愛海キャスターが「当時、そもそも(報道局には)女性が少なくて、女性が声をあげても理解されづらい状況があったという風に聞きましたけれども、当時のことをどう感じられますか?」と聞くと、
平松氏は「当時のことを振り返ると、テレビの世界というのは圧倒的な男社会だったんです。
今で言うと、男性と女性が一緒に働いているという感じ、というよりも男社会に女性が分け入って仕事をしているという状況だった」と回顧。
「これは決して許されないんですけれども、こういう職場環境自体が女性が声を出しにくい、女性の声が届きにくい要因だったんじゃないかと」と続けた。
SPキャスターのパトリック・ハーランが「当時の風土は今の風土と違うと考えたいんですけど、20年前から今までの間にMeToo運動もジャニーズ問題もありました。
メディアにおける性、力、隠蔽体質などの問題が浮き彫りになってるじゃないですか?
何回かきっかけはあったと思うんですけど、自浄作用を発揮する動きはなかったんですか?」と聞くと、
平松氏は「非常に難しい質問なんですけど…」と口にした上で「例えば旧ジャニーズ問題で言うと、私たち報道とか情報の人間にとっては、あれは取材して追及する、という対象ですよね。
一方で制作の現場については社会問題というより、どちらかと言うと取引先、出演者側のトラブルと、そう受け取る傾向が強かったんじゃないかと思います。
そういったズレ、社会とのズレが自浄作用が働かなかった要因の一つじゃないかなという気がします」と答えた。
さらに反町氏らハラスメント加害者への処分については「会社がどういう対応をするのかは正直、分かりません」とした上で「報道現場で起きたこういう不始末については報道が今作っている検証番組でしっかり取り上げたいと思います。
それとは別に私たち報道局の人間としてはハラスメント撲滅に向けて全力で取り組みたいと思います。
これは口先だけでなく、地に足のついた対策を講じていきたいと誓いたいと思います。独自の調査も当然検討していきたいと思います」と話した。
反町氏は3月31日、キャスターを務めるBSフジ「プライムニュース」(月~金曜・午後8時)の出演を見合わせ。また、3月27日付でフジテレビ取締役を退任している。
報知新聞社
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