先週も引き続いて柘植久慶著「常勝将軍 立見尚文 下」を読んだ。下巻は明治27年の日清戦争から始まり八甲田山雪中行軍による遭難事件と明治4年からの日露戦争が主題である。日清戦争の時は陸軍少将として、歩兵第10旅団長(松山)であり、八甲田山雪中行軍と日露戦争の時は弘前での第八師団長で陸軍中将すなはち閣下と呼ばれての指揮官ぶりである。その時代の日本は日清戦争で清国を破り沸き立っていた。また、ロシアに対して脅威をもっていたこともあり、弘前での第八師団は日本にとってなくてはならないものであった。八甲田山遭難事件において死者200名ほどの死者をだしながらも、最高責任者である立見尚文の責任問題は当時の元帥大山巌が押さえ込んだ。そして、日露戦争に勝ち陸軍大将に昇りつめたのであった。立見尚文の実兄は初代桑名町長の町田武須計であり、諸戸清六さんも日露戦争には莫大な寄付をされたそうである。当時の桑名の町はどんな町であったのか想像したくなる。
今年もあと数時間を残すのみとなった。今年読んだ本を整理したら112冊であり、多くの本が楽しませてくれた。その中でも選ぶとなれば、松本清張「半生の記」半藤一利「清張さんと司馬さん」半藤末利子「漱石夫人の長襦袢」吉村 昭では「暁の旅人」「回り灯籠」阿川弘之「亡き母や」南木佳士「生きのびるからだ」「トラ」ヘディンの「さまよえる湖」司馬遼太郎「歴史の邂逅」「アジアへの手紙」池波正太郎「作家の自伝」「作家の四季」などリストを見ると面白い本がたくさんあった。今もベッドの上には面白そうな本が待っていると思うと紅白なんぞはどうでもよいのである。
我々夫婦は今年で結婚して41年が過ぎた、いつ頃だったであろうか多分娘が小さい頃であるが、大晦日の行事として今年の「我が家の十代ニュース」を思い出しながら記録していた。今年ブログに挑戦したこともはたして何位となるのか、今宵も夕ご飯を食べながら今年を回想することとする。