2018年4月9日01時32分頃、島根県西部を震源とする最大震度5強の地震が発生しました。地震の規模はM6.1(暫定値)で、大田市大田町で震度5強、出雲市や雲南市などで震度5弱を観測しています。
では、話題の有料地震予測サービスが、この地震を予測していたかどうか、検証してみましょう。
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村井俊治・東大名誉教授らが発行する「週刊MEGA地震予測」では、今年2018年からAIによる地震予測を取り入れています。国土地理院が設置する電子基準点で異常な変動があったあとに起きた国内での地震を、教師データとしているようです。
では、そのAIによる地震予測はどうだったのでしょうか。2018年3月22日の「週刊ポスト」紙で発表されていますので、以下に示します。今回の島根県西部の震源を、赤×印で重ねてみました。
(NEWS ポストセブン 3/22(木)配信より)
・・・いかがでしょうか。ここまで見事に外すというのは、なかなか難しいと思います。日本中にほとんどくまなく地震予測を出している時点で、防災上ほとんど役に立たないのに、そのうえ島根県西部の地震をピンポイントで予測失敗しているのですから、事実上まったく使えない地震予測であると言って良いと思います。
なお、村井氏らが言う「電子基準点の異常な変動」は地震の前兆ではなく単なる測位ノイズであることや、これまでの地震予測もまったく当たっていないことについては、これまでも繰り返し説明しております。ぜひご参照下さい。
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有料地震予測としては老舗の部類に入る、「地震解析ラボ」はどうだったのでしょうか。以下に、島根県西部の地震の直前に出していた地震予測を示します。ここでもまた、今回の島根県西部の震源を、赤×印で重ねてみました。
(地震解析ラボ2018年4月5日発表の地震予測)
・・・これもまた、島根県はまったくのノーマークです。地震解析ラボについても、日本中にほとんどくまなく地震予測を出しながら、M6規模の地震を予測できなかったわけです。地震解析ラボについても、これまでも大きな地震をまったく予測した実績がありません。詳しくはこちらを参照下さい。
では、話題の有料地震予測サービスが、この地震を予測していたかどうか、検証してみましょう。
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村井俊治・東大名誉教授らが発行する「週刊MEGA地震予測」では、今年2018年からAIによる地震予測を取り入れています。国土地理院が設置する電子基準点で異常な変動があったあとに起きた国内での地震を、教師データとしているようです。
では、そのAIによる地震予測はどうだったのでしょうか。2018年3月22日の「週刊ポスト」紙で発表されていますので、以下に示します。今回の島根県西部の震源を、赤×印で重ねてみました。
(NEWS ポストセブン 3/22(木)配信より)
・・・いかがでしょうか。ここまで見事に外すというのは、なかなか難しいと思います。日本中にほとんどくまなく地震予測を出している時点で、防災上ほとんど役に立たないのに、そのうえ島根県西部の地震をピンポイントで予測失敗しているのですから、事実上まったく使えない地震予測であると言って良いと思います。
なお、村井氏らが言う「電子基準点の異常な変動」は地震の前兆ではなく単なる測位ノイズであることや、これまでの地震予測もまったく当たっていないことについては、これまでも繰り返し説明しております。ぜひご参照下さい。
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有料地震予測としては老舗の部類に入る、「地震解析ラボ」はどうだったのでしょうか。以下に、島根県西部の地震の直前に出していた地震予測を示します。ここでもまた、今回の島根県西部の震源を、赤×印で重ねてみました。
(地震解析ラボ2018年4月5日発表の地震予測)
・・・これもまた、島根県はまったくのノーマークです。地震解析ラボについても、日本中にほとんどくまなく地震予測を出しながら、M6規模の地震を予測できなかったわけです。地震解析ラボについても、これまでも大きな地震をまったく予測した実績がありません。詳しくはこちらを参照下さい。
-- 引用ここから --
北信越および中国地方西部(M タイプでは福岡県沖でも異常が確認されるようになってきました)は地震発生の可能性が高くなっている
-- 引用ここまで --
これを「当たった」とするかどうかは個人の判断ですが、私は「外れていない」と感じています。
これでは、どこで地震が起きても、「的中した」と言えちゃうじゃないですか。
しかも、要注意、最大警戒だと年に一度ぐらいは大騒ぎされている関東は、未だ地震が起きていませんし。要注意じゃない所ばかりに地震が起きる。これって予測に失敗していることの裏返しなんですけどね。いつになったら気がつくんだろうか。
関東で大地震はいつの日か必ず起きます。関東平野には、無数の活断層があるんですから。
その日が来るまで「最大警戒」なんて言い続けていけば、いつかは当たります。
日本はM5以上の地震だけ見ても年間180回ぐらい起きているんですから。あれだけの範囲を警戒なんて言うなら、2日に一度は的中していなければ、「恐ろしいほどよく当たる」なんて言えないと思うんですけどね。
もちろんそれは確率的地震予測であって、科学的な地震予測ではないとしか言えませんけどね。
大きめな地震が起きるたびに、「恐ろしいほどよく当たる」とか、「次々に地震を的中」なんて軽薄な記事を書くメディアの皆さんも、そろそろ現実をしっかり見つめ直す日が来ても良いだろうにと、ため息混じりに思っています。
それではまた。
しかし、私は、そういう「予知」が的中(時期、場所、規模)した例を知らないし、「予知業者」のいう理論や経験則も高校の科学レヴェルで考えてもおかしいので、ほとんど関心をもっていません。
「予知」の多くは、おそらく、魔よけのお札やお守りのようなものなのでしょう。世の中には、そういうものをたくさん買い込む人が結構います。結局は、本人がよければそれでよい気がします。ただ、似非科学・疑似科学を鵜呑みにする人たちには、もうすこし自助努力が必要とはおもいますが、たぶん「壁」が存在するでしょうね。STAP細胞騒ぎのときのような。
AI地震予測が消えました・・・
彼の地震予知の手法の素晴らしさは、次の3点でしょうか。
1.高い予知成功率が得られます。
2.村井氏は電子基準点を使用していますが、計測機器が無くても予知が可能です。
3.素人を含め、誰にでも地震予知が可能です。
実に素晴らしい!!
さて、TwitterでJESEA村井氏のランディングページが話題になっていますね。
話題の中心は、村井氏が前兆と主張する電子基準点の異常変動でしたので、少し調べてみました。
当時の解析固定点は『つくば1』でしたので、ここの天気を調べてみました。
まず、3月8日ですが、御指摘の通り『つくば1』では7日に、23.5mmの雨量(雪)で3cmの積雪がありました。
2010年10月は、9~10日に56mmの雨量がありました。
この2点は、解析固定点の悪天候で、他の地域は相対的に隆起したように見えます。
2010年9月は、台風や台風崩れの低気圧が繰り返し来襲し、電子基準点はノイズが多かったと考えられます。
2011年1月は、東北地方は5~9日に降雪がありました。
これは、沈降に見えるはずです。
説明しきれない部分もありますが、天気だけでもある程度は電子基準点の異常変動を説明できるものですね。
冒頭の「素晴らしい村井氏の地震予知手法」ですが、「日本中どこでも地震が起きる」と同義なんですけどね。
地震防災に向けた先生の真剣に取り組みに対して、心ない妨害や、足を引っ張る行為を繰り返す人たちが後を立たない状況をツイートで見かけるたびに心が痛みます。
そんな妨害を科学的かつ確実に黙らせる方法をご提案させていただきますので、ぜひ導入をご検討いただけませんでしょうか。
開設当初を思えば、昨今の先生のご活躍を拝見しますと、
・地震予測の精度向上/AIの導入
・プライベート電子観測点網の充実/NTTドコモとの協業
・細川さんの解説による動画配信サービス
・WEBサイトを通じた取り組みの紹介
など、投資面での余裕が生まれつつあるようにお見受けします。
そこで次なる投資先としてご検討いただきたいのは、統計数理学の有識者の参画です。
4/12のツイートで紹介しておられたランデイングページを拝見しましたが、残念ながら、POINT03として挙げられた「過去5年に発生した 震度5以上の地震の約9割を捕捉」はよろしくありません。確かにこの91.1%という数字の計算自体は正しいのですが、妨害勢力が唱える「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」に対する反論には、この計算は使えない、いや、むしろ使ってはいけないことをご存知でしょうか?
大変失礼ではありますが、この数字の意味をJESEAの皆様が誤解していらっしゃいまして、代わりに示すべきは、捕捉率そのものではなく、その捕捉率の高さに「下手な鉄砲数打ちゃ当たる、でも得られる捕捉率に比べて有意差がある」ことなのです。その有意差が示されれば、妨害勢力は黙る以外ありません。
現在、捕捉率91.1%をMEGA地震予測の成果として公表されたことが、妨害勢力を勢いづかせる逆効果を生んでしまったまずい状況にあります。これを大変歯がゆく思うと同時に、なるだけ早くPOINT03を適切な内容に差し替えられますよう願うものです。
そのためは、統計数理学の専門知識をふまえたデータ集めと計算が必要ですが、その方面の専門家におまかせすれば、簡単に有意差の有無を算出してくれるはずです。ぜひとも早急な対策を講じられるようお祈り申し上げるとともに、妨害勢力が白旗を揚げて降参する日が来ることを楽しみにしております。
PS: 管理人様へ
検証と称する4/9の管理人様の批判には、2018年3月22日の「週刊ポスト」紙の記事だけを使っておられますが、以下に対するコメントがないのは公正さを欠くのではありますまいか。
1) 4/9に発行されたMAG2NEWS
http://www.mag2.com/p/news/355846
によると、鳥取県と島根県が2018年1月31日発行のメルマガにて「要注意地域」に指定されていたとの記載があります。
2) 村井先生の4/9のツイートには
“JESEAの4月4日号の週刊MEGA地震予測では「要注意:鳥取県・島根県周辺(4月ごろまで注意) 中国地方、特に島根県は沈降が進み、隆起と沈降のまだら模様が約半分とはっきり区別されます。 やや不安定な状態です。」”
との記載があります。
村井さんについては,そもそも予測手法が正しいことを立証できていないので,実績の有無を評価する土俵に上がってすらいません.そういう点では「当たったか外れたか」に言及するのも厳密には間違いで(すが,理論はわからないので当たっていれば良いという単純な人も多いので,そういう人向けに『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』を実践しているだけだから良く外れているという事実を示す手法が必要になるのは仕方がないかもしれません),従って(2)のように直前に言及していても何ら意味はありません.というか,もっと言えば『今年の警戒エリア』自体が全くの無意味であることは発表時点から自明です.
なお,(1)については,要注意指定から地震発生までに2ヶ月以上という非常に長い期間(※)があることになり,むしろMEGA地震予測の評価を下げるものです.
※具体的な対策を取るには,長くても1週間ってところでしょう.「今から2,3ヶ月以内に地震が来ます」と言われて具体的な対策が取れる人は,よっぽど対策を怠っている人だけですから.