日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

この期に及んでまだ金権政治の残夢に固執する政治

2024年05月21日 07時43分22秒 | 政治
 「国会は、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法の改正案提出が焦点となる。自民、公明両党は与党案に大筋合意したものの、意見の違いが残ったため条文化は困難との見方があり、共同提出を見送る可能性が浮上。野党では立憲民主党と国民民主党が共同提出へ協議を進める。与野党が主張の溝を埋められるかどうかは見通せない。与党案は、政策活動費の使途を政治資金収支報告書に記載すると明記したが、具体的な方法は示せなかった。パーティー券購入者名の公開基準額引き下げも、現行の20万円超から自民が『10万円超』、公明が『5万円超』と食い違うままだ」(2024/05/11東京新聞)。
こう見てくるともはやこの国の国政政治家たち(少なくとも与党政治家たちに限って)は、彼らの政治的夢が金銭的欲望の充実にあるかと思わせるに十分な強欲の持ち主たとみなして間違いない。政治資金パーティーを隠れ蓑として利用して組織的蓄財・隠ぺい・脱税行為が発覚したばかり、それを対症療法的に見栄え良く国民に見せて一件落着したいというドロボー根性が丸見えだ。その姿はまさに「頭隠して尻隠さず」、傍聴席に座ってみている国民にはその与党政治家たちのうす汚い尻が丸見えだ。
コスト対パフォーマンスが90%を超えると言われる政治資金パーティの存続が主たる話題だが、金権強欲政治家たちにとってこれほどありがたいシステムは無かったであろう。「金のなる木」とはこれをもって嚆矢(こうし)とする。政治家たちにとって、なんとも安直で効率よく金銭にありつける「金のなる樹」である。
この「樹」が植えられた基を訪ねれば暗闇で交わされる不浄なやり取りが企業と政治家の間で取り交わされていたという「悪徳政治」への対抗措置ではあったのだが、その現実は一方では「合法化」という「浄化装置」を通過せせることで献金者による暗黙の買収願望が混入しているのもまた事実であろう。黒々と異臭を放つ汚い水を、高性能のろ過装置を使って浄化し「飲料水」として売り出したに過ぎないのが現行の「政治献金」制度である。そこでは、「政治家は金によって志を変える人種である」と政治と政治家を軽蔑する民衆が居ればこそ発生する汚染環境が有るからに他ならない。この「常識」を政治家と市民の双方が身に着けるまで、汚濁を許さない強固な縛りで縛るしか方策は無いだろう。
政治の汚濁は、一方的に政治家だけの問題ではなくて、政治的環境を汚染する一団の人々の居ることを計算に入れておかなくてはならない。
 


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (integrale)
2024-05-22 09:16:39
この国には、富が容易に権力に転化出来るシステムがあり、民主主義といっても形だけのものではないでしょうか。

コメントを投稿