日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

「戦闘機共同開発」を15年戦争犠牲者に如何説明する?

2024年03月26日 08時10分57秒 | 政治
 「自民、公明両党は15日、次期戦闘機の輸出を巡る国際共同開発品の第三国輸出について約1年がかりの協議を経て合意した。公明が輸出に難色を示す中、次期戦闘機の共同開発国である英国、イタリアとの開発・生産分担交渉が今月末から本格化するのを前に、土壇場で折り合った。今後は英伊との交渉で日本の要求をどこまで通せるかに加え、与党協議で盛り込まれることになった輸出の『歯止め』の実効性が問われることになりそうだ」(2024/03/15毎日新聞)
思えば遠くへ来たもんだ! 1945年8月15日、この国はポツダム宣言を「丸ごと」飲み込んで敗戦。そこには、「日本国の民主化と武装解除」が必須項目で、そのうち武装解除については「軍国主義者の追放」、「戦争遂行能力の破砕」、「軍隊の完全武装解除」、「軍需産業の禁止」などの措置が規定されていて、これを完全に履行することを受け入れるところから戦後は出発しなければならなかったのであった。
もとより軍国主義に身も心もしばられていた国民大衆にとって武装解除など想像のはるか外であったが、威張りくさっていた職業軍人はいざ知らず、夫や息子が軍隊に取られないで済むという突然の事態は人民大衆にとっては何はともあれ内心大いにうれしかったのである。
が、それも束の間10年後、朝鮮半島で戦火が燃え上がるや「ゴー バック(Go Back!)とばかりにバックギアを入れて、軍隊ではない軍隊を「警察予備隊」「保安隊」「自衛隊」と言葉を濁しつつ順次創設・増大・巨大化し、これがついに年10000000000000円になんなんとする世界三位にして、この国最大の金食い虫の実力組織に育ち上げました。そして、これまたついに「主力戦闘機」を英国・イタリアと共同開発するというところにまで成長いたしました。
有ろうことか英国は第二次世界大戦時の主敵の一つ、イタリアは共に運命をと誓いながらあっけらかんと敵前逃亡の頼りない味方だったという因縁浅からざるお相手。今やいずれ劣らぬ技術力ではパッとしないお相手二国だ。かくいう当方も、自力では小型旅客機の製造すら失敗するトップメーカーがナショナルフラグを付けて参加するのだといのだから、どんな性能の飛行機が作れるものやら?
仮にも売れるような「戦闘機」ができたとしても、「陸海空戦力不保持」を憲法に誓った国民が「死の商人」となってこれを売り歩けば、果たして誠実な民と認められるのであろうか? この言行不一致を1億の我がハラカラは平気で眺めていられるのであろうか? ましてやあの戦争で犠牲となった310万(1960年厚生省)を超えた本邦死者、その数倍に上る中国大陸・東南アジアにおける幾千万の犠牲者たちは、この政治的決定をあの世から何と見るのであろうか!? なによりそう遠くない日にこれら死者たちに相まみえる年ごろの筆者は、彼らに「岸田暴挙」をどう伝えて謝罪すればよいのであろうか?と、しきりに不安が迫る今日この頃である。
 


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1 コメント

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Unknown (integrale)
2024-03-26 15:29:57
堤防に小動物が開けた小さな穴をほうっておくと、やがて大きくなり堤防を決壊させてしまうという喩え話のように、将来取り返しのつかないことにならないかと心配です。

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