小学生を不安にさせる日本政治

　「私は小学校6年生です。社会科で政治の仕組みについて勉強し、国民は主に選挙に行くことを通じて、政治に参加するのだと学びました。でも、日本では選挙に行かない人も多いです。なぜでしょうか」（2024/03/15朝日新聞「声」欄）という書き出しの投書が掲載されました。

いきなり欧米では選挙と言えば70％、80％の投票率が当たり前とされるのに、この国ではよくて半数の50％、時としてこれを割ることも有るという大人の社会参加意識の低さから大人たちの怠慢さを非難するのかと思いきや、「まず、今の政治家に問題があると思います」ときた。それは「例えば、裏金問題で質問されている政治家は、『覚えていません』と言ってばかりです。政治家の『本当の仕事』は、国民のための政策を考えて住みやすい国にするため、どう税を使うかを決めることだと思います」が、それなのに国会では「本当の仕事」の話は後まわしで、もっぱら「裏金のことで争っています」（同上）。

そもそも政治家を選ぶ選挙「最初から当選者が決まっているような選挙だと、『投票に行く必要はない』と思ってしまう人がいる」。その反面では「候補者の政策やどんな人かをよく考えず『この党だから』『地元の偉い人だから』などの理由で投票する」あまり考えない大人がいるし、選挙違反もある。こんな状況では、「私が投票できるようになっても、行く気にはなれません」と、彼は早くも日本の大人の政治行動を見限ってしまっている。

そして、結びは「裏で悪いことをできないように、正しい政治を行ってほしいです」と閉める。やれやれ、「負うた子に瀬を教えられ」とはこういうことだろう。世の大人よ、今更のように気を引き締めよ！　さもないとこの国は「裏金政治家」の跋扈する悪徳ドロボー政治家の巣窟になりはてるやも知れぬ。童子を不安にさせる大人と日本政治、ここはもはや限界のトキだ！