玄米ごはん族のあしたのたのしみへ

玄米と野菜、果物で今日から明日へ。農業と穀物菜食の日々

苗立ちも同じかどうか

2020-05-10 00:19:32 | 

 温湯消毒機には13℃ぐらいで水を循環させる機能がある。シャワー式なので酸素も充分供給できる。だが、この機能は使ったことがない。60℃で温湯消毒後、この機能を使えば13℃で循環させることができる。温湯消毒後機は民間稲作研究所の稲葉先生が開発したものだ。薬剤処理に変わるもので20年ぐらい前には製品化されていた。
 そのころ、田植を早くやろうという人はそれほどいなかった。大規模農家は薬剤消毒で大量に苗を作っていたが温湯消毒に興味あるのは有機栽培稲作農家だった。

 田植が早まるにつれて大規模農家でも発芽率低下が起きた。薬剤消毒でもそれまで問題なかったことが大問題になったのだろう。同じ頃、温湯消毒後の発芽率低下も起きていた。田植を早くやらねばならない農家にとって薬剤消毒でそれまで何の問題もないのに田植を早めれば早めるほど発芽率低下で苗が使い物にならなくなった。
 温湯消毒でも同じだった。早めたのが原因だろう、と思えばおくらせたいが予定がつまっているのでどうしようもない。そのような状況で農研機構様の研究結果はすごい成果を上げただろう。

 温湯消毒の後で冷水につける、と言われれば井戸水など冬は温かく感じるので一般家庭に送られている上水道を使うかもしれない。上水道の冷たさは冬は格別だ。冷たい水、といえば温かい井戸水は使わないかもしれない。それはダメだとわかった。

 最初の一日の水温が13℃必要だが、温湯消毒後は井戸水がない農家で上水道の冷水につけて、翌日、循環機能を使って13℃にしても意味がない。冷えきってしまう、ということだ。催芽機も販売されているが、たいがい温湯消毒機一台で充分と考えて購入しないだろう。

 もし、研究の成果がわかっていれば温湯消毒後すぐに催芽機に入れて芽出しをすれば、失敗することなく、廃棄処分する苗箱もいらなかった。催芽機を買ったほうがどれだけ楽にできたか。

 失敗したのは大震災後、井戸水の水量がおちて濁ったことがあり、その時、上水道の水を使った。1/4ぐらい苗が使えなかった。それ以来、予備の苗を用意するようになって、いつ失敗しても良くなった。予備は遅くまいて気温も水温も上がっているので失敗しなかった。
 だんだん田植が早まっているのに、周囲に合わせないと落ち着かない父からは文句いわれっぱなしでも、危険を感じて田植を遅らせて失敗をなくした。ところが、電気代節約で用水機場が断続運転をするようになり収量は右肩下がりの急降下となった。


 一日だけ井戸水かけ流しでハウスを使えばどんなに早めても苗はまともに育つことがわかった。前提条件はかけ流しOKとしているが、本当にOKか良くわからないが催芽機を買う気はないので。

 発芽を成功させるには、温湯消毒後わずか一日、温めておけば解決。催芽機を買うつもりはないので井戸水かけ流し。
 人間は成人まで20年、寿命は脳の120歳と言われている。発芽でもそうなら一日温めれば6日で終わることになる。一回目は10日ぐらいかかっているので、その通り行くとビックリ仰天。
 あとは苗立率になる。これによってハウスがいらないかどうかになる。
 作っている人間は冬は家の中でヌクヌクしているが、発芽した種モミはわざわざ保冷庫で6℃で保存だ。種まきの時、温湯消毒のように終わったら一日だけ13℃で保温すればその後は0℃近くまで気温が下がっても無事に苗立ちする、ということができるかどうか。もし、それができればハウスは不要だ。たった一日保温すれば良いのだから、作業場の片隅から重ねて、置き床を暖房したり周囲をシートで覆ってライトをあてたりなど方法はいろいろあるだろう。
 一日だけそうしてから、露地に並べてこれまでのように不織布をかける。苗が出るまでどんなに寒くても、これまでのように朝夕の水入れ、排水を芽が出るまで行う。保温シートは使わない。これで良いのかどうか。

 

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