弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

中東の不安定とインターネット社会

2011年04月02日 | 政治、経済、社会問題

チュニジアから始まった民主化の動きは中東全体に拡大していますが、
これはやはりインターネットの影響が決定的だと思います。

最近の報道をみていると、極めて長期にわたる独裁政治、非常事態法が
恒常的になり、政権による弾圧が日常的だったことが共通点です。
中東ではこれが当たり前だったのです。不満があってもみんながそうであれば、
そういうものという諦めになります。
ところが、インターネットによって他国の状況が、オンタイムでわかり、
しかもチュニジアでは成功しました。

そして、エジプトも成功し、徐々に民主化に向けて歩み始めたのをみると、
抑圧されてきたため、半信半疑でいた人たちも、自分たちもとなるのは、
人情です。リビアはカダフィという指導者の異常性のために手こずっていますが、
米欧の多国籍軍の支援を受けて、退却しても巻き返すという不屈の攻撃をし
ています。反体制派が国際社会の支援を受けています。これは大きな力です。
イエメン、ヨルダン、シリアとデモの大波が中東を襲っています。津波のようです。

そして、エジプトでも、民主化の動きを速めるようにと、二周目のデモの動きが
おこっているようです。
リビアもカダフィの右腕ともいうべき外相のイギリス亡命をきっかけに、
要人たちの離脱が続いており、カダフィ側も秘密裏にイギリス政府と会談を
模索しているということです。

リビアが崩壊すると、防波堤が崩れたように、一気に民主化の雪崩になると思います。

インターネットを通じたアップツーデートな情報が、互いに支えとなっているのは
間違いありません。

日本でも、原発事故の処理を巡って、自国の特殊性を否が応でも知らされました。
日本にいてもインターネットを通して、世界中のメディアの報道内容を知ることが
できます。中にいるとわからないことが、海外の整理された情報から知ることが
できました。
あらためて、日本の異質性がわかりました。

インターネット革命というのは本当です。