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8月13日 1回戦
日大三 2-0 徳島北

レポート 小関順二

今や140キロというスピードは驚くに当たらないのだろう。松坂大輔(98年の優勝投手)が出現する以前は、選手権で140キロ超えを記録する投手は数人しかいなかった。
 それが今年は確認できただけで14人を数える。

 飯野奨太(常総学院)
 今宮健太(明豊)
 島袋洋奨(興南)
 秋山拓巳(西条)
 公文克彦(高知)
 庄司隼人(常葉橘)
 田代敏史(作新学院)
 田淵達也(天理)
 菊池雄星(花巻東)
 大瀬良大地(長崎日大)
 岡大海(倉敷商)
 佐藤朔弥(東北)
 高橋信也(東北)
 関谷亮太(日大三)

 まだ19校が登場していないことを考えると、20人を超えることは確実だろう。ウエートトレーニングの普及や、テクニカルな部分への興味や理解が背景にあることは間違いない。
 こういう状況の中で今日取り上げる関谷亮太(日大三・右投右打)は、高校野球ファンにどのように受け止められているのだろう。徳島北戦で記録したストレートのMAXは141キロにとどまっている。非力な印象を与えてしまったのではないだろうか。

 西東京大会決勝のところでも書いているように、関谷は下級生時代と様変わりしている。投球フォームがよくなっているのだ。
 ます、ボールをリリース時に“潰す”という、限られた投手にしかできない高等技術を身につけている。

 ストレートのMAXは140キロ台前半でも、潰すことによってボールが出てくるタイミングに時間差が生まれ、さらにストレートに角度が生まれる。球速表示以上に威力があるのは当然である。

 また、左肩の早い開きがなくなったことによって縦変化のスライダーに横ブレがなくなった。これを西東京大会決勝のところで書いたように、内角攻めの重要ツールにして打者の踏み込みを封じている。
 下級生のときには未完成のイメージが強かった関谷が、この甲子園のマウンドではベテランのような渋いオーラを放っている。時間とは選手をこのように変えていくのかと実感した

 日大三打線にも触れると、西東京大会決勝戦とくらべると粗っぽく見えた。
 内山翔平(右投右打)は大きいバットの引き、角鴻太郎(右投左打)はバットコントロールしようと思うあまりのリストの過剰使い、日下京祐(右投左打)はボールを待つときのバットの小さい動き、吉田裕太(右投右打)はボールの軌道を追いかけすぎること、つまりボールを一点で打ち抜くという覚悟のなさ、などが目についた。

 2回戦で当たる東北戦で修正できるかどうか、注意深く見守りたい。

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