なんとなくそんな気持ちの日々に

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思考実験 谷亮子の代わりに選挙演説原稿を考えてみる

2010-05-18 00:03:44 | 国内関係
 谷亮子氏の参院選立候補は、世間的に評判が芳しくないようです。私も、先日のエントリーでも少し書きましたが、谷氏の立候補は時期尚早ですし、「何を考えているんだ」と思っています。たぶん、ロンドンオリンピックを目指すといってしまったことが反感を買ってしまったのでしょう。そして、民主党のイメージアップにしゃしゃりでてきてしまったような印象を与えてしまったのも原因でしょう。そのほかにも様々な要因があると思います。いずれにせよ、批判は、本人が招いてしまったことです。

 しかし、こうした状況を考えると、もしも自分が谷亮子氏だったら選挙活動中にどんな演説をするのかを考えてみるのも、思考実験として面白いかもしれないと酒を飲みながらふと思いつきました。そこで、スピーチライターになったつもりで、谷氏の選挙演説原稿を少しまじめに作ってみました。谷氏の関係者がもしもこのブログをご覧になられているようでしたら、どうぞアレンジして、選挙でお使いください。でも、使われるのでしたら、ご一報ください。


――演説原稿案――

 こんにちは。谷亮子です。

 私は、これまでにオリンピックに5回出場し、皆様の応援のおかげで金メダル2個、銀メダル2個、銅メダル1個を獲得することができました。本当に、みなさんの応援の力というものを感じました。これまでいただいた応援を、今度は私が国民のみなさんにお返しする時期が来たと思い、小沢幹事長の後押しもあって、参議院選挙に立候補いたしました。なにとぞよろしくお願いします。

私、谷亮子は、オリンピックや世界選手権など、柔道を通じて、世界各国の選手と交流をもってきました。私は、この平和で安全な日本、そして柔道の発祥地である日本に生まれ育ち、ともすればその恵まれた環境を当たり前のことと思ってきました。しかし、オリンピックや国際大会で目にした選手たちのなかには、貧困、政情不安、紛争などをくぐりぬけ、柔道に自分の生きた証を刻む人たちがいました。私は、国家の安全とは、そして平和にスポーツができるということは、非常に尊いものだと、こうした選手たちから学んだのです。

 しかし、いま、日本には大変な危機が迫っています。平和はいつまでもそこにあるものではありません。景気はどうでしょうか。安全はどうでしょうか。環境問題はどうでしょうか。どれも、瞬時の判断とポイントを掴むことが重要であります。状況から瞬時に判断し、ここぞというタイミングで決断する――これは、私、谷亮子が柔道から学んできたことであり、国政にも通じるものだと思っております。

 また、みなさん、オリンピック競技のなかには、しばしばルールが変わるものがあることをご存知のことだと思います。そして、選手たちは、ルールの変更に必死で適用しようとします。柔道も国際ルールが、変更します。これは、柔道が日本という枠を超えて、世界のスポーツになった以上、ある意味では仕方がないことなのかもしれません。

 ですが、ルールが変わったら、まっさきにその情報を掴み、対応策を考え、そして相手選手を遥かに上回るような試合を見せる。そして、「対応」といったレベルではなく、そのルールを決める側と、本当の柔道の発展ためには何が必要なのかを歴史や哲学を踏まえて話し合い、よりよいルールを作っていく……これこそが大事だろうということが、私の競技生活のなかから見えてきたことです。

 そして、これは経済政策や財政政策でもいっしょなのではないでしょうか。もちろん、私は経済・財政政策についてはまだまだ勉強中の身です。しかし、大局的な観点から言えば、柔道で培った眼は――もちろん政策の勉強を存分にした上ですが――、国政の勘所で生かせるものだと思います。

 私、谷亮子が小沢幹事長とともに立候補の記者会見をしてから、「政治家と選手と母親の三足のわらじなんて履けっこない」とお叱りの言葉を多く頂戴しました。確かに、それは難しいことだということは重々わかっております。しかし、私があえて三足のわらじを履こうと思ったのは、現場や日常の視点を忘れては、政治家としての足場もないだろうと思ったからです。

 柔道だけでなく、スポーツ選手には、日本を、世界を変える力があると信じています。スポーツから国と国の友好関係が始まった例だってあります。そして、スポーツは専門の選手だけのものではありません。普通の人にとっても、心身に非常にいいものだということは、言うまでもないでしょう。ですから、国民の誰もがいくつになってもスポーツを楽しめる、そういう環境を整えることが私、谷亮子の政治目標でありますし、これはひいては、健康増進につながります。そして、国民の健康は国家の力になるのです。

 この政治目標を実現するためには、現役選手の視点から、不況の中で企業の支援が得られない選手たちに手を差しのべるにはどうしたらよいのか、そして母親の視点から、子どもたちが健康な生活をおくるにはどうしたらよいのかを政策に反映させる必要があると思うのです。そして、三足のわらじが履けるのは、まだ体力的な余裕のある今しかありません。

 みんながスポーツを楽しみ、健康に暮らす。私の政治目標は、究極のところこの一点に尽きます。そして、これまで応援を受けてきた国民のみなさんに、私、谷亮子が応えられるのはこの点であると思っております。

 谷亮子、地球を覆うほどの愛で頑張ります。なにとぞ、ご声援のほど、よろしくお願いします。