なるへそブログ

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人的補償の行方が気になる今年のFA市場

2013-12-14 14:54:43 | スポーツ
プロ野球のFA交渉が終盤をむかえています。涌井投手(西武)などを除くほとんどの選手が契約を済ませていますね

FAといえば気になるのが、移籍先の球団が移籍元の球団に対して行う補償です。移籍元の球団において、該当選手の年棒がチームのトップ10に入るようであれば、補償の必要が出てきます

補償には金銭補償と人的補償の2種類があります。金銭補償は移籍する選手の年棒相当の額が移籍先から移籍元の球団に支払われます。そして今年注目を集めているのが、もう1つの人的補償の行方なんです

人的補償とは、移籍先の球団内で指定される28人のプロテクト枠から漏れた選手を、移籍元の球団が補償選手として獲得できるシステムです

過去の例を挙げましょう。横浜から巨人にFA移籍した門倉投手の補償として、あの工藤公康投手が。ヤクルトから西武にFA移籍した石井一久投手の補償として、後に盗塁王を獲得する福地選手が移籍しました。共に移籍先の球団で実績を残していますね

上記のように、FAで選手を引き抜かれた球団は、代わりに活躍しそうな選手がいるのかどうか、待ち受けているわけです

そして今年のFA市場で目立ったのが、やはり巨人でしたね。広島から大竹投手、西武からは片岡選手を獲得しました。両選手とも、元のチームでは中心選手でした。果たして、選手を獲られた両チームはどんな補償をもとめるのでしょうか…。

これを巨人側の視点で考えてみましょう。豊富な人材と潤沢な資金を持つジャイアンツとしては、できれば金銭補償で決着が着くことを望んでいるでしょう。逆に有望な選手が多い中で、28人のプロテクト枠に誰を使うのか。球団も頭を悩ませていると思います

そして、どんな名簿が出てくるのかと、目を光らせているのが西武と広島というわけです

ちなみにこのプロテクト枠ですが、巨人は西武と広島にそれぞれ違う名簿を出して良いとされています。

なるへそ!これは更に駆け引きの要素が強くなってきますね。巨人サイドとしては、両球団が欲しがらなそうな選手はプロテクト枠から外しても構わないという戦略が取れるわけです

例えば左の代打の切り札として活躍した石井義人選手。彼は2年前に西武を解雇されて巨人に拾われました。そこで見事に復活を果たしたわけですが、一度は切り捨てた選手を西武が再獲得するとは思えません。したがって、西武に対しては石井選手分の枠を別の選手に使って良くなるのです

このように、相手の戦略や方針を読み取りながらの駆け引きが行なわれるんですね。同様のことは、巨人と同じく2人の選手を獲得したソフトバンクにも言えることです。

残念ながらプロテクト枠は一般には公表されません。広島や西武がどんな選択をするのか。FAの行方は最後まで目が離せないのです