なるへそブログ

日々の暮らしの中で気づいた新しい発見「なるへそ~」と思った出来事を書き綴ります

得度

2013-08-03 07:07:21 | 歴史
仏教用語で「得度」という言葉があります。僕はてっきり「受戒」という言葉と同義だと思っていましたが、どうやら少し違うようです。

得度とは、僧侶を目指して修行に入る際の儀式のことを指します。剃髪をして頭を丸めたり、今までお世話になった親・兄弟に挨拶をしたり。袈裟など、修行に必要な道具も支給されたりします。

また、お坊さんとしての名前(僧名)も授けてもらいます。これも、受戒を受けたあとに授かる戒名とは違うようです。

この得度いう儀式は、時代によっても位置づけが異なっていたようです。古代律令時代、寺院は国が管理していましたから、お坊さんになるというのは今でいう国家公務員になるようなものでした。そう誰もが簡単に僧侶を目指せるわけではなく、人数も限定されていました。そのため、この得度が一つの試験的な性格を持っていたようです。

やがて武家政権が始まると、各地の有力者たちがそれぞれの領地で独自の政治を行うようになります。それに呼応して、お寺でも、それぞれの寺院・宗派でオリジナルの運営が行われていくわけです。得度も各宗派、寺院で特徴が見られるようになります。

なるへそ、一つの儀式をとってみても、その時代によって内容や意味付けが変わってくるんですね。でも同じ一つの儀式が、古来より引き継がれているのは、何だか素敵な気持ちがします。


スクールカースト

2013-08-01 08:34:35 | 教育
先日、本を読んで「スクールカースト」という言葉を知りました。

学校にはイジメの有無にかかわらず、何らかの階級(上下)意識が存在し、子どもたちは少なからずそれに影響されながら学校生活を送っているというのです。

階級には様々な呼び名があって、例えば「イケてるグループ・イケてないグループ」だったり、「一軍・二軍・三軍」だったりするのだそうです。カースト制という言葉だけ聞くとちょっとゾッとしますね。

なるへそ、自分の子どもの頃を思い出した時、この言葉に当てはまることが多々あったことに気づきました。それが顕著に出てたのは特に中学校時代です。私が通っていた中学校は3学年で1000人を越すマンモス校でした。その中で自分がどういうグループに属するかに、とても気を使っていた思い出かあります。

私の場合、小学生から付き合いのあったリーダー格の友人がいました。その友人が中学校に入学後、新しい人間関係の中でもある程度のリーダー性を発揮してくれたため、自分も自然とそのグループ(今回の本でいうと“イケてるグループ”)に入ることができたのです。当時の自分は、そのグループから抜けてしまわないことに相当気を使っていた気がします。

そのグループに所属できていたせいか、中学校の三年間ではリレーの選手になったり、応援団員になれたり。色々とクラスの代表になれる機会が多かった気がします。

自分がもしイケないグループに所属していたとしたら。。。きっと中学校に経験したことは大きく違ったものになったと思います。イケてないからといってもイジメにつながるというわけではないでしょう。ただ、“イジリ”の対象にはなりやすくなるのかもしれません。

このスクールカーストという構図。深く追求してみると、今の学校が抱えている課題が見えてくるような気がします。