想い出ぼろぼろ

私のランチは、定休日を除く月曜以外ほとんど、喫煙席と禁煙席の微妙な違いが不思議な
曼谷雑貨店でグリーンカレーを食べている。

店には面白い本が置いてあって、今読んでるのが西原（さいばら）りえ子の本で一人で
クックックッと野口さんみたいに笑いながら読む。

どこが面白いのか説明はめんどくさいのでしないが、今日この本を読みながらシチュエーションは
だいぶ違うけど似たような気持ちになったことがあったなーと思い出したので、それを書く。


二十歳過ぎて働きはじめてまもない頃のある日曜日。
突然、そうだ！カーリーヘア（昔あったとって）にしようと美容室に行ったら、想像と遥かに
かけ離れた年取ったちび黒サンボみたいな髪型にされ茫然自失でふらふらとアパートに戻り
玄関のドアを開けたら、部屋の中は真っ白で何も見えない。

いったい何が起きたのか？部屋に入るとモンスーン地帯、じめじめしてて、その頃ちょっと流行った
でっかい提灯型の照明の紙は溶け中の竹の芯が天井からくるくるだらりとぶら下がっていた。

聞こえてきたのは、ごぼっ！ごぼっ！と地獄の釜の煮えたぎる音・・・・・・風呂沸かしっぱなしで
美容室に行ってしまってた。あれから２時間はたっている、カーリーヘアやもん。

おまけにお風呂のドアは全開だ。部屋中何もかも御布団もカーテンも畳もとにかく何もかも
濡れていた。お風呂の火を止め、私の頭の中も真っ白のまま、その頃大手門の友達のアパートに
転がり込み１週間は部屋に戻らなかった。乾くまで戻りたくなかった。

ちび黒サンボヘアとモンスーン地帯と私・・・・あの時を思い出した西原りえ子の本だった。


ところでロッテファンって、私の知っている限りでは「梅星涙」くらいだ。