本日は、お客様に人気の前菜をご紹介します。
牡蠣のゼリー寄せ シャンパーニュ風味です。
毎年グリンツィングでは、寒い時期になりますとこの一皿をメニューに載せています。
本来は生牡蠣としてお出ししたい気持ちもあるのですが、せっかくレストランに来ていただいているので、家では出来ない食べ方で味わってもらいたいと思っています。
実際に食べていただくと、限りなく生牡蠣に近い味わいに、皆さんが喜ばれます。
作り方は、新鮮な殻付きの牡蠣を開け、熱湯にサッと通してから冷やして置きます。
牡蠣のクリームは、他の牡蠣を牛乳で火を通してゼラチンを加え、ミキサーにかけてから漉して冷やします。そこに6分に立てた生クリームを合わせて、塩とタバスコで味を調えて冷蔵庫で冷し固めます。
そしてゼリーは、ミネラルウオーターにシャンパーニュを合わせて火にかけて沸かし、塩で味を付けてからゼラチンを加えて冷し固めます。
人参、小玉葱、セロリを小さくカットして湯がきます。
仕上げに、岩塩を敷いたお皿に牡蠣の殻を置き牡蠣のクリームを流してから牡蠣をのせます。湯がいた野菜をのせて上からシャンパーニュ風味のゼリーをかけて完成です。
牡蠣を湯がいていますので、生では有りませんが、火を通す事で風味も穏やかになって食べやすくなりますし、牡蠣の味わいも生より濃くなる様に感じます。
下に敷いてあるクリームも牡蠣の風味がいっぱいで、一緒に食べていただくとより濃厚な味わいになります。牡蠣とクリームの相性は本当に良いと実感できました。
上にかけるゼリーは、牡蠣をシャンパーニュと共に楽しんでいるイメージと牡蠣自体の海水を合わせた感じで仕上げています。
この一皿を食べたあるお客様は、海の中を観ている様でとても幻想的ですね。と言われ喜ばれていました。
そんな風に自分の料理を食べていただきとても嬉しかったです。料理は味が美味しい事が大事ですが、他にも感性として味わっていただく事が出来たら、もっと素晴らしいと思います。